ディープなコラム こちらにも書いてます♪

2016年02月29日

マディ・ウォーターズ トラブル・ノー・モア〜シングルズ1955-1959

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マディ・ウォーターズ/トラブル・ノー・モア〜シングルズ1955-1959
(Chess/ユニバーサル)

われらが親分マディ・ウォーターズといえば、思い浮かぶのは濃い濃いとしたエレクトリックなスローブルースを、王者の風格を湛えながら貫禄一杯に唄うあの姿です。

ところがところが、マディの本当の凄さは、アップテンポでノリノリの曲をやった時に発揮されます。

いつもは余裕の親分が、何かでカーッと火が点いて、普段は見せない「イケイケの素顔」を出したのがこのアルバム。1955年から1959年にリリースされたシングルを集めたアルバムでございます。

言うまでもなく50年代半ばから後半という時期は、電気化した”モダン・シカゴ・ブルース”がいよいよスタイルとして成熟してきた時期で、マディ、ウルフ、サニーボーイ、そしてリトル・ウォルター等の大物らが、最高にエキサイティングなライヴを日夜繰り広げておりました。

その背景には若い世代、つまりマディやウルフらを聴いて憧れつつ、更にそこに色んな音楽の要素をミックスして独自の地平を切り開いたロックンロール・・・具体的に言えば当時のチェス・レーベル内において、先輩達をはるかにしのぐ稼ぎ頭だったチャック・ベリー、そしてボ・ディドリーのブレイクが、親分衆の”本気”に火を点けました。

電気化したサウンドにミシシッピ・デルタ直送のタフでドロドロしたフィーリング、重く粘りつくようなビートがマディ親分の最大の持ち味でありましたが

「ロックンロール?あんなのただのブルースの早回しじゃないか。オレにできるかって?そんなの軽いぜ」

と、マディ親分は恐らくスタジオで、チェス・レコードの首領レナード・チェスに、例の余裕の笑みでこう言い放ったのでしょう。

結果は冒頭の「シュガー・スイート」から、後にライヴで一番盛り上がる曲となった「ガット・マイ・モージョー・ワーキン」豪快な笑い声もタフに響く「クロース・トゥ・ユー」など、ほとんどがアップテンポで、バンド・サウンドもよりソリッドに(リトル・ウォルターの後任のビッグ・ウォルター、それにこのレコーディングが初参加のジェイムス・コットン両名のハープがこれまた最高!)なっております。

セールス的にはロックンロールに押されてブルースマン達はこの時期相当苦戦してたといいますが、それでもマディ親分はR&Bに10曲もチャート・インするヒットをブチ込んでおります。





【収録曲】
1.シュガー・スウィート
2.トラブル・ノー・モア
3.オール・アボード
4.ドント・ゴー・ノー・ファーザー
5.アイ・ラヴ・ザ・ライフ・アイ・リヴ,アイ・リヴ・ザ・ライフ・アイ・ラヴ
6.ロック・ミー
7.ガット・マイ・モジョ・ワーキング
8.シーズ・ガット・イット
9.クロース・トゥ・ユー
10.ミ−ン・ミストリーター
11.テイク・ザ・ビター・ウィズ・ザ・スウィート
12.シーズ・イントゥ・サムシング
13.ダイヤモンズ・アット・ユア・フィート*
14.ルック・ホワット・ユー・ダン*

*ボーナストラック


改めて通して聴いても、このアルバム独特のドライヴ感「泥んこ水」の面目躍如たる豪放な唄いっぷりは実に爽快。いや、全然爽やかじゃないけど濃くてカッコイイのです。

マディといえば「ベスト・オブ・マディ・ウォーターズ」或いは「リアル・フォーク・ブルース」と「モア・リアル・フォーク・ブルース」がとりあえずの決定盤でありましょうが、もちろんこれほどの巨人の魅力はそれだけでは語れません。このノリノリのリズムに乗って目一杯声を張り上げて唄うマディ、ぜひ聴いてみてください。


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2016年02月28日

ジミ・ヘンドリックス ピープル、ヘル&エンジェルス

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ジミ・ヘンドリックス/ピープル、ヘル&エンジェルス
(EXPERIENCE HENDRIX/ソニー・ミュージック)


「未発表音源」とか言うと、まぁそんなもんかー。みたいな音源が多いのは世の常なんですが、ジミヘンに関してはちょっと事情が違います。

あの〜、言ってもブートとかはもう”膨大な”を通り越して死ぬほど出ておったんですよ。

それをジミヘンのお父ちゃんが「こんなんじゃいかん!ジミの音楽をきちんとした状態で正しく世に出さねば」と頑張って、”ヘンドリックス・エクスペリエンス”という正規のレーベルと”ダガー・レコード”というオフィシャル・ブートレグ専門のレーベルを立ち上げて、テープが残っているスタジオの音源やら、ライヴ音源やらを丁寧に編集したりリマスタリングしたりして「ちゃんとしたリリースに適う形」にしてリリースした。

これが確か1996年か97年ぐらいの頃ですよ。

ジミが亡くなったのが1970年のことですから、その間の27年というのは関係者にとっては想像を絶する苦闘の日々だったんじゃなかろうかと思うんです。

それはそうと、その”ヘンドリックス・エクスペリエンス”が本格的に始動してからというもの、1997年の「ファースト・レイズ・オブ・ザ・ニュー・ライジング・サン」そして翌年の「ライヴ・アット・ザBBC」を聴いてアタシはぶっ飛びました。

その内容が、きちんとリマスターされてる云々のレベルではなくて、もっとこう「ジミヘンってすげぇ!わけわかんないけど何かすげぇ!!」と、キャッキャ言ってた10代の頃に受けた感動と興奮をそのまんま思い出させてくれるぐらいに”生”なものだった。この感じをどう言えば読んでる人に伝わるかよくわかりませんが、とにかくその当時リアルタイムで聴いていたどのロックよりも、「BBC」や「ファースト・レイズ〜」には、比べようのないリアリティを感じた。いや、感じさせられました。

で、アタシはいつしか夢を追うようになりました。

それは

「バンド・オブ・ジプシーズのスタジオ録音がまとまった形できっとリリースされるだろう」

バンド・オブ・ジプシーズ、つまり1969年に結成されたビリー・コックス(ベース)、バディ・マイルス(ドラムス)によるトリオバンドです。

メンバー全員が黒人ということもあり、ジミのキャリアの中では特にうねるような粘っこいグルーヴ、よりブルースやファンクに傾倒したサウンドで、オフィシャルなアルバムとして唯一ライヴ盤「バンド・オブ・ジプシーズ」があるんですが、アタシは最初にコレを聴いてエクスペリエンスでは漠然と「凄い!」としか感じられなかったジミヘンを「本当に凄い!」と実感することが出来ました。

うう・・・抽象的ですいません。

とにかく初期、エクスペリエンスでのジミヘンは、何かもう全てを圧倒していて凌駕していて、そのギターが明らかに「別次元の音楽」に感じたのですよ。

そこへいくとバンド・オブ・ジプシーズでは、俺達のバディ・マイルスが繰り出すひじょーに重心の低いへヴィなドラミングと、独特な”横揺れ”が絶妙な”間”を生み出して、ジミのギターも何というか生き物みたいにうねってて、そのノリが肉感で分かるようになった。つまりバンド・オブ・ジプシーズのサウンドは緊張感も含めてとても心地良いんです(”刺激的”という意味ではエクスペリエンスでありますが、や、これはどっちがいいとかいう話じゃござんせん)。

しかし、バンド・オブ・ジプシーズは残念ながらバンドとしては半年も経たないであっけなく解散。なのでアタシの「いつかバンド・オブ・ジプシーズのスタジオ録音が・・・」というのは、その時点で叶うことのない完全な「夢」であったんです。


しかし神様というのはいるもんです。

「今度出るジミヘンのアルバムはバンド・オブ・ジプシーズ絡みのものらしいぞ!」

という情報をキャッチしたのが2012年の秋。

「いやいやいや、たった数ヶ月で解散したジプシーズにスタジオ入ってレコーディングする時間なんかなかっただろぉ」

と、半信半疑・・・というよりも「疑」の方が正直強かった。

だってジプシーズに関しては「バンド・オブ・ジプシーズ2」という、実際はジプシーズの演奏がたった3曲しか入ってなくて音質も最悪という悪魔のようなシロモノがあったという話も聞いておった。

しかし神様というのはおるもんですな(2回目)





【収録曲】
1.アース・ブルース
2.サムホエア
3.ヒア・マイ・トレインAカミン
4.ブリーディング・ハート
5.レット・ミー・ムーヴ・ユー
6.イザベラ
7.イージー・ブルース
8.クラッシュ・ランディング
9.インサイド・アウト
10.ヘイ・ジプシー・ボーイ
11.モジョ・マン
12.ヴィラノヴァ・ジャンクション・ブルース
13.イージー・ライダー/MLKジャム(キャプテン・ココナッツ) *日本盤ボーナス・トラック*


はい、そのありえない情報をキャッチした翌年に「エクスペリエンス・ヘンドリックスからの4枚目の公式スタジオ・アルバム」として、本作「ピープル、ヘル&エンジェルス」がリリースされました。

内容は1969年のスタジオ・レコーディングで、バックは”ほぼ”ビリー・コックスとバディ・マイルス、もしくはどちらかが参加しているテイクです(2人が完全に参加していないのはジプシーズ解散後に録音された数曲のみ)。

言うまでもなく重く粘るグルーヴに乗ってのジミのギタープレイは凄まじく、ファンキーであり、その凄さ、ノリの独特な中毒性は1曲目「アース・ブルース」からガッツリ耳を直撃します。

「ジミのプレイスタイルの根底にはブルースがある」

というのは、関係者がインタビューなどでよく言っておりますが、ここでの演奏は正にブルースです。

典型的な”ブルース”こそ、C(エルモア・ジェイムスのカヴァーなんだぜぇ♪)ぐらいではありますが、他の曲からも、あのエクスペリエンスで「全く新しいロックの革命的ギター」と思われた奏法の数々が、しっかりとルーツが根底にあってのプレイだったんだ・・・と、炸裂しながら左右に大きく揺れるここでのジミのプレイを聴けば分かります。実感として。

ジプシーズ絡みじゃないセッションもなかなかに優れた曲がいっぱいあって、個人的にはジミの無名時代からの付き合いのサックス奏者、ロニー・ヤングブラッドがヴォーカル&サックスで参加しているDが、とりわけ最高です。硬派なファンクです。

アタシとしては「バンド・オブ・ジプシーズの音源がまとまって聴けるんなら何だっていい!」ぐらいの気持ちでおりましたが、これはもうジプシーズの「まず最初に聴くべき1枚」でしょうなぁ。いや、ジミヘンで最初に聴いても全然その期待を裏切らない、つまり名盤でございます。



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2016年02月25日

おそ松さん DVD





「あのおそ松くんが大人になって帰ってくる!」

というわけで”おそ松さん”動画で話題になっていると友達から教えてもらって観ましたよ。

えぇと、おそ松・カラ松・チョロ松・一松・十四松・トド松の六つ子が・・・まーこのー赤塚不二男センセイが生んだキャラクターでありますから、これは当然ロクな大人になっとらんだろうと思ってキャラを想定していたら、何と六人とも見事なニート(!!)

内容も「ヒドイ(笑)」とは聞いていたものの、まーそれ以上にヒドイ(笑)

大体が赤塚センセイです、徹底してシュールでクダラナいのがその真骨頂なんですが、まークダラない。色んなアニメとか漫画とかのパクリオマージュまであちこちにぶっこんできて、しかもその使い捨てぶりが実にヒドイ(笑)

久々にアニメ見て腹抱えて笑いました。

この徹底してシュール、そして徹底してクダラナい笑いの世界、今社会現象にまでなっておりますよね。実に素晴らしいことであります。


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2016年02月24日

映画「Space Is The Place」


ちょいとブログをゆっくり書いている時間がございません。


しばらくサン・ラーでお待ちください。。。





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2016年02月22日

サム・アンド・デイブあなをほる(?)

151126_084946.jpg偶然絵本のコーナーで見つけました。

これ…


作者絶対ソウル好きだろっ!!
posted by サウンズパル at 23:09| Comment(0) | つぶやき、小ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする