ディープなコラム こちらにも書いてます♪

2016年05月31日

ビル・エヴァンス&ジェレミー・スタイグ ホワッツ・ニュー

1.1.jpg
ビル・エヴァンス&ジェレミー・スタイグ/ホワッツ・ニュー
(Verve/ユニバーサル)

ユセフ・ラティーフの「イースタン・サウンズ」の記事を書いて、その中で「スパルタカス 〜愛のテーマ」について絶賛したのですが、早速ツイッターにアップしましたところ

「ラティーフは確かにグレイトだが”スパルタカス 〜愛のテーマに関してはビル・エヴァンスとジェレミー・スタイグのヴァージョンが至高だと思う」

というご意見を頂きました。

ふふふ、いいですなぁ、こういう盛り上がりすごくいいですよ。

はい「スパルタカス 〜愛のテーマ」の、もうひとつの絶品といえば、このビル・エヴァンスとジェレミー・スタイグのフルートが織り成すコチラに収録のヴァージョン。

エヴァンスといえば言うまでもなく、そのピアノ・プレイの根幹にあるものは、ヒリヒリするほどの詩情、そしてアドリブに突入した時の狂おしさ、もうこれに尽きるのでありますが、このアルバムでは、ゲストのジェレミー・スタイグがもう本当に凄い。

フルートといえば、その枕詞には「美しい」「柔らかい」「繊細」とか、色々な言葉が付くと思うんですが、ジャズにおいてこの楽器は、時に他のどんな管楽器よりも”情念”の部分をプレイヤーから引き出す楽器だと思います。

もちろんユセフ・ラーティーフもそうですが、エリック・ドルフィーやローランド・カークなど、ジャズ界においてフルートも得意とするリード奏者はたくさんおります。

彼らが残した「フルート名演」というものを聴いてみると、どれも楽器から出る音はもちろんでありますが、その息づかいにおいて「うわ、凄い・・・」と思わせるものが多い。

そこへきて”フルート専門の演奏家”であるジェレミー・スタイグなんですけど、この人はもう「美しい」「柔らかい」「繊細」に加えて、激しさと情念がてんこ盛りです。そして、この人がアドリブでガンガンに盛り上がってる時に発する「フッ!フッ!!」という息がもう凄いのです。

このアルバムは、エヴァンス・トリオとスタイグが、スタンダードの超有名どころを演奏していて、クレジットを見ると「枯葉」や「ソー・ホワット」など、エヴァンス初期の頃に名演を残したカヴァーが多いので「軽く楽しめるアルバムか?」と思いきやそうじゃない。もちろん”深く”は楽しめますが、”攻めのベーシスト”エディ・ゴメスと、”唄うリズムを繰り出す名手”マーティ・モレルを従えたこの時期のエヴァンスのキレッキレのプレイが、「もう死ぬんじゃないか」と思うぐらい激しく鮮烈な美メロを撒き散らすスタイグの決死のプレイに触発されて、どの曲でも何かもう凄い切なさを覚えさせてくれます。








【パーソネル】
ビル・エヴァンス(p)
ジェレミー・スタイグ(fl)
エディ・ゴメス(b)
マーティ・モレル(ds)

【収録曲】
1.ストレート・ノー・チェイサー
2.ラヴァー・マン
3.ホワッツ・ニュー
4.枯葉
5.タイム・アウト・フォー・クリス
6.スパルタカス 〜愛のテーマ
7.ソー・ホワット

エヴァンスの場合は「アドリブが激しくなればなるほどメロディアスになる」という、唯一無二の、これはもう必殺技と呼んでいいものを持っています。

多分この人は「意識して綺麗なものを生み出そう」とかそういうんじゃないんだ、本能がもう必死で”美”を追ってる。そういうところが彼の生み出す音楽を何より美しく、そして何より哀しいものにしてるんじゃないかと思います。

エヴァンスとスタイグ、二人の水際での美しいバトルが何かもう何かもうなアルバムです。

あぁ「スパルタカス」聴くために取り出したらやっぱり見事に全部の曲に深すぎる感情移入をしてしまいました。

”ビル・エヴァンス”関連記事


『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』

サウンズパル店主高良俊礼の個人ブログ
http://ameblo.jp/soundspal/

BASEショップもありますよ(ここでしか買えない商品アリ)http://soundspal.thebase.in/
posted by サウンズパル at 19:31| Comment(0) | ジャズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月30日

ドイツのパンク

160530_225434.jpgさーて今日こそは気合いを入れてじっくりジャズ記事を書くぞー!

と、思ってはいたのですがよんどころない事情で本日も小ネタであいすいません。。。

ジトジトムシムシの日中にどういう訳か急にアタシのパンクスイッチが入りました。

しかもUKやUSの真っ直ぐなヤツじゃなくて、どっかこうヘンなパンクが聴きたいと思ってジャーマンパンク、S.Y.P.H.のセカンドですじゃじゃじゃん♪

1970年代末に、ジャーマンサイケ(プログレ)の番長格であるCANのベーシスト、ホルガー・シューカイ先生に見出だされてデビューしたんですが、このパンクロックとインプロヴィゼーションの、途方もなく渾然一体となった実にカオスなサウンドをどう表現したら良いか…。
posted by サウンズパル at 23:03| つぶやき、小ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月29日

ゴキブリ駆除

さて、昨日ユセフ・ラティーフのことを書いてツイッターに載せたら嬉しい反応がありました。

気合いを入れてブログを書こうと思ったら、今日は朝から立て続けに色々と用事が重なり、更新を断念して小ネタです。

ジメジメとうっとおしい季節になってきましたね。

奄美は亜熱帯ですのでこの時期から色んな虫が活発に活動を始めます。

虫の代表といえばみんなの嫌われ者のゴキブリです。
コチラのゴキブリはワモンゴキブリといって、本土でおなじみの黒いゴキブリと違って、全身茶色で頭にでっかい目のような模様がある、しかも本土のゴキブリよりも一回りおっきい(3cm〜4cmぐらい)やつなんです。

生態は冬はじっとしていて、あったかくなると急にウロウロし出します。

ウチは市街地の真ん中付近にあるんですが、夜になると通りを我が物顔で…(以下自粛)。

ゴキブリの天敵は軍曹ことアシダカグモと野良猫で、彼らがいてくれると表でゴキブリに出会うなんてことはほとんどないのですが、最近野良猫が減ったからかなぁ、遭遇頻度が一気に増えたような気がします。

ゴキブリを駆除する方法は、とにかく彼らの餌になるものを出さない!生ゴミや食べ残しは臭いが漏れない袋に密封する!が基本です。

家の中はこれを徹底しているから出ませんが、屋外のゴキブリには殺虫グッズを使いましょう。

とりあえず自宅周辺の、暗く湿った路地の陰とか排水溝周辺にコンバット、ホウ酸団子を仕掛けてみました。

最近は「ブラックキャップが最強ですよ」とか「意外と重曹もあなどれませんぜ」という話も聞くので試してみよう。

前の家の周囲は断続的な誘殺作戦が効を奏してゴキブリの気配が2年目でほぼなくなりましたが今度の家はどうか…?

長い戦いになりそうです。



posted by サウンズパル at 00:26| Comment(0) | つぶやき、小ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月27日

ユセフ・ラティーフ Eastan Sounds

1.1.jpg

Yusef Lateef/Eastan Sounds
(Moodsville/OJC)

ジャズという音楽は、古くは戦前に始まり、50年代にモダン・ジャズの黄金期を迎えて、それ以来色々な進化を遂げながら今日まで至っております。つまりヒジョーに歴史の長い音楽なんですね。

んで、ジャズの凄いところは、誕生しておよそ100年間ずーっと”オシャレでカッコイイ音楽”の座をキープしてきたこと。

はい、例えばカフェやアパレル系のショップの方から「何かBGMで使えそうなオシャレな音楽を」と、選曲の相談をよく受けてました。

こういう時はアタシの好みは極力抑えて、まずはざっくり大まかに「BGMで使えそうな音楽」を聴いてもらっておりました。

ジャズ、ボサ・ノヴァ、フリーソウル系、R&B・・・と、定番からちょっと冒険してるのまで色々な音盤をかけて「こんなのどうですか?」と反応を伺うのですが、ほぼ8割方の方は「ちょっと待って、コレいいかも」と、ジャズのCDを何枚かセレクトしておりましたね。

そういうのを見ていると、アタシはつくづく思うんです、特にジャズについて。

「何というか、なまじっか知識とかあるよりも、アーティストの名前とかそういうの全く知らない人の方が、直感で”これ、カッコイイ””これオシャレ”ていうのを的確に当てて来るんだよなぁ・・・」

と。

よく人は「有名なもの=いい音楽」「知ってる人が少ないもの=マニアック」と区分したがりますが、知られていない音楽でも、聴かれさえすればフツーにポップスでありますし、広く世に知れ渡ると思います。

はい、話がちょっとアツくなったところで冒頭の”ジャズって音楽がずっとオシャレでカッコイイ音楽の座を何故キープできたのか?”という本題に戻りますが、時代でいえば1990年代以降にDJという人達がいて、彼らは自分の曲のバックトラックや、ミックス音源を作る時に、古いジャズやファンクのレコードなどから拾った音源をそれぞれのセンスで加工して今現在の最先端でカッコイイ音楽にする職人さんなのですが、彼らがそれこそジャズに関しては超有名な曲から、レコードなんかとっくに廃盤になっていてなかなか知られていないレアな音源までとにかく堀りまくってミックスしたんですね。

これがクラブとかで話題になって「あの曲の元ネタは!?」ということになって今度はそのサンプリング元の曲が入ったアルバムが売れる。結果としてジャズがリアルタイムで盛り上がっていた頃は、知ってる人は知ってるぐらいの作品にも脚光が当たり、正当に評価されるようになりました。

例えばコルトレーンの後期の作品など、これらは今では”スピリチュアル・ジャズ”として若い世代の音楽ファンからガッツリ支持されてるんですが、リアルタイムの60年代後半には「これはジャズじゃない」と否定的な意見の方が多かったんです。

でも、今の時代の音楽好きにとっては「これがジャズであるか?」とかそんなことよりも「音楽としてカッコイイか?」ということの方が重要な訳で、ジャンルじゃあないんですね。サン・ラーなんかもあの出で立ちで拒絶する人多かったらしいんですが、今やあの出で立ちだからこそ若い熱心なファンが世界中で付いていますもんね。

というわけで、今日はそんな”90年代以降のDJによるリヴァイバル”によってヒットとなったアルバムをご紹介します。ジャズ界のミスター・スピリチュアル、ユセフ・”多国籍入道”・ラティーフの「イースタン・サウンズ」なんですが、その前にこの曲を聴いてください。



知ってる人は知ってるでしょう♪

ジャジー・ヒップホップのカリスマ、Nujabesが放った大人気の曲「Final View」なんですが、このメロディーが実はこのアルバムのE「スパルタカス〜愛のテーマ」をまんまサンプリングしたやつなんです。

何ともエスニックな不思議な音色の楽器(ラティーフが吹くオーボエです)が奏でる何とも切ないフレーズと、美しいピアノ(バリー・ハリスのピアノです)が奏でる、心の奥底の”懐かしい感覚”にギュッとくるこの演奏、とにもかくにもこのアルバムの一番のハイライトなんですが、この曲を「これだ!!」と思ってサンプリングしたNujabesは本当に音楽の何たるかを心得た人であり、名作映画の劇中歌をこれほどまでに美しいジャズ・バラードに仕上げたユセフ・ラティーフの感覚のカッコ良さといったらありませんです。




【パーソネル】
ユセフ・ラティーフ(ts,oboe,fl)
バリー・ハリス(p)
アーニー・フェーロウ(b)
レックス・ハンフリーズ(ds)

【収録曲】
1.The Plum Blossom
2.Blues For the Orient
3.Chinq Miau
4.Don't Blame Me
5.Love Theme From Spartacus
6.Snafu
7.Purple Flower
8.Love Theme From the Robe
9.The Three Faces of Balal

アルバム自体は1961年に、ニューヨークの名門インディーズ・レーベル”PRESTIGE”の傍流”Moodsville”という子会社からそっとリリースされた「何かジャズなんだけど東洋風あり中近東風ありの、民族音楽チックな面白いアルバムよ♪」というふれこみの、うん、まぁジャズとしては完全にメインストリームにはない”冒険””実験”のものだったと思いますが、今の色んな音楽があふれた時代にあっては異色でも実験作でもなんでもなく、素直に「面白くてカッコいいジャズ」として聴けるのです。

「スパルタカス〜」がどうしても至上の名曲で、話がそっちにばかり言ってしまうのですが、しっかりしたブルースのAとか、ちょいとひねった感じの4ビートに、うねうね心地良く蛇行するテナーがクセになるBとか、バラードでしっとりと落ち着いたプレイ(これはバックのバリー・ハリスのトリオが流石!)も聴かせるCとか、同じバラードでもコチラは無国籍の風が吹いて実に妖しいFとか、同じ「〜愛のテーマ」でも、コチラはバリー・ハリスが奏でるピアノのイントロからユセフのフルートが何とも幻想的なGとか、何気にイイ曲いっぱい入ってますんでこれはぜひアルバムで聴いてください。




『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』

サウンズパル店主高良俊礼の個人ブログ
http://ameblo.jp/soundspal/

BASEショップもありますよ(ここでしか買えない商品アリ)http://soundspal.thebase.in/
posted by サウンズパル at 19:33| Comment(0) | ジャズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月26日

懐かしの缶コーヒー

営業職の特権で「配達先のおばちゃんからジュースをもらう」

というのがあります。

特に奄美はおばちゃんが優しい♪

「あげ、どら、こんな暑い中大変だったじゃろう」

と、この前頂いたのがコチラ

↓ ↓ ↓


5.jpg

これは懐かしい!!!!

UCCのミルクコーヒーですよ。

アタシの記憶が確かならば、この缶コーヒーは1969年、日本で初めて生産された本格的缶コーヒー・・・。

しかしアタシが物心付いた時からずーーーっとこのデザイン。

うん、発売当初からのスタイルを今も持ち続けているのは、多分コレとダイドーブレンドコーヒーだけだと思います。

早速飲んでみましたが、これこれ、これですよ。今ドキはコクや香りにこだわった本格派とか微糖とかがたくさん売られてますが、ゴクッと飲んだその瞬間にガツンとくるパンチの効いた甘さとまろやか〜な後味。ほとんど「コーヒー牛乳」ではありますが、このゆるぎない孤高の味わいと存在感、忘れかけていた何かを思い出しましたよ。。。




posted by サウンズパル at 19:31| Comment(0) | つぶやき、小ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする