2016年10月09日

スヌープ・ドッグ ドギースタイル

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スヌープ・ドギー・ドッグ/ドギー・スタイル
(Death Low/ビクター)

ふふふ、今日は朝から友達がフリーマッケトで出店するというので、ちょいと見てきましたら、90年代のヒップホップ、R&Bとか掘り出しものがたくさんありました。

特にヒップホップは、流石に基本中の基本がガッツリ揃っていて「あ、コレは持ってなかった!これも・・・!!」と、もう目移りしてたまらんかったですね〜♪

そん中で一番最初にググッときたのが、スヌープ・ドッグ、当時”スヌープ・ドギー・ドッグ”のファースト・アルバム「ドギー・スタイル」です。

リリースされたのは確か1993年でしたよね。

その頃アタシは高校生で、毎日毎日バカみたいに激しいロックを聴き狂ってたんですが、そのロックとは全く別のアンダーグラウンドなところから出てきて、徐々にMTVにイカツいラッパーがオラついて出てきたり、ロック系の連中とは、ちょいちょい危険な火花散らしてたり、何つうかもうこの時代のヒップホップの連中というのは、見るからにヤバくて、音楽的なこと云々よりも、とにかくメディアに出ると独特のヤバ〜い緊張感が走るから、そういう”空気”をハラハラ感じて楽しんでおりました。

実際にこの頃のラッパーのほとんどは、西海岸・東海岸で覇を競っていたリアルなギャングの構成員だったり関係者だったり、それだけでも穏やかじゃないんですが、この時期西海岸のギャングと東海岸のギャングは、リアルにドンパチの抗争をやっていて、シャレじゃなくホントにヤバい空気が、楽曲からもワンワン漂ってきてたんですね。

そんな中で、西海岸の代表ともいえるドクター・ドレーの”デス・ロウ・レコード”が台頭してきました。

MTVに長身でかなりヤバめの目つきをしたスヌープ・ドギー・ドッグが異様な存在感でもって現れるようになったのも、ちょうどこの頃です。




【収録曲】
1.バスタブ
2.Gファンク・イントロ
3.ジン・アンド・ジュース
4.ザ・シズニット
5.ロディ・ドディ
6.マーダー・ワズ・ザ・ケース
7.シリアル・キラー
8.フー・アム・アイ(ホワッツ・マイ・ネーム)?
9.フォー・オール・マイ・ニガズ・アンド・ビッチズ
10.エイント・ノー・ファン
11.ドギー・ドッグ・ワールド
12.Gズ・アンド・ハスラス
13.ポンプ・ポンプ


当時、ヒップホップの知識のなかったアタシは「アメリカのラップ=チンピラっぽくて銃声ガンガン入ってるやつ」ぐらいにしか思ってませんでした。

実際、サンプリングで作られているトラックには、西と東のそれぞれの陣営が、まるでレコードの盤上で抗争をやっているかのように、銃声の効果音をサンプリングとしてガンガン入れておりました。

実際雑誌なんかにも「相手が銃声5発曲の中に入れたらウチは10発だ!」と、両陣営競うように銃声入れてたというのが載ってて読んだ覚えがありますので、これは本気でやっておったんでしょう。

さて、そんな中で西海岸ヒップホップシーンで頭角を現したドレーとその一派。当然「生粋のギャングスタ」であり、それはそれは生え抜きのヤバイ人達であったんですが、その音楽性はシンプルなぶっといビートに、ルーツであるファンク、ソウルなどへの熱いリスペクトに溢れて楽曲は限りなくポップ。つまりとことんキャッチーでそして真摯なものだったんです。

ドレーやウォーレンGといったトラックメイカー達が作り上げた「Pファンクのゆったりと粘るノリに倣ったシンプルなビートに、シンセを効果的に使ったトラック、そしてサビで使われるキャッチーなコーラス。幅広い音楽性」は、一言で”Gファンク”と呼ばれ、特に92年からコンビを組んだドレー(トラック)とスヌープ(ラップ)が作り出す作品は、それまでのギャングスタ・ラップと呼ばれたヒップホップのカラーを次々と塗り替え、踊れる音楽としても鑑賞に耐え得る音楽としても、ヒップホップというものを一気に洗練させました。

こっからヒップホップ黄金期の90年代、そして現在のダンス・ミュージックの基本となった”ビート+シンセ”の流れがジャンルを超えて何となく形作られたといっても過言ではありません。

や、もちろんこのアルバムにも”銃声”は入ってるんですが、それすらも楽曲の中で効果的に配置されたアレンジの一部に思えるんです。

ドレーの無駄のない、でも盛り上がる時はしっかりと盛り上がる楽曲とアレンジはもちろん極上なんですが、見た目に反して(失礼)意外に柔らかく甘めのスヌープの声もまたいいんですよ。特に女性コーラスとメロウなラップとの組み合わせ、これはたまりません。



(これですよ、このグルーヴ!)




『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』

サウンズパル店主高良俊礼の個人ブログ
http://ameblo.jp/soundspal/
posted by サウンズパル at 19:33| Comment(0) | TrackBack(0) | HIPHOP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする