2016年11月27日

11月27日、ジミ・ヘンドリックス生誕祭


1480243677972-139373148.jpgはい、本日は11月27日ジミ・ヘンドリックスの誕生日でございますね。

「アニバーサリーな日には、そのアーティストの作品を聴く」ということをささやかな楽しみにしているアタシとしては、今日はこれもうジミヘンを聴かねばなりません。

「どれにしようかなー?」

とはなりませんでした。

アタシにとってジミヘンの特別なアルバムといえば、1992年、彼の生誕50周年記念の年にリリースされたこのベスト・アルバム。

とある日、学校帰りに友達の家に遊びに行ったら、部屋にポンとこのCDがケースごと立てて置いてあったのを見て

「おぉ、ジミヘンかぁ〜、渋いなぁ。このアルバムいいわけ?」

「おぉ、お前それいいぞ」

「じゃあ俺も後で買ってくわー」

と、軽〜いノリで買ったんですけどね、これが最高のベスト・アルバムでした。

しかしその頃はジミヘン「なんかすごい!」とは思いつつも「でもよーわからん、うん、よーわからんがすごいんだ。うん」といった感じでしょうか。まーそんなもんです。

でも、それからジミヘンが影響を受けたブルースやソウル、R&Bなんかをたくさん知って、その都度このアルバムを引っ張り出して聴くと「何か分かってきたー!!」という感動が波のように来ることがあって、それがイコール私の音楽体験、つまり「音楽的な拡がり」みたいなのと深くかかわってるんです。

ジミヘンのオリジナル・アルバムやライヴなんかもちょこちょこ集めて、彼の全体像から細かいところまで、今はすっかり分かったつもりになってきてますが、このアルバムはいつまでもアタシを”ジミヘン初心者”のウブな気持ちに引っ張り戻してくれるから手放せません。

いや、手放そうなんて思ったこと一度もありませんけどね♪






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2016年11月26日

スキッド・ロウ SKID ROW


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スキッド・ロウ/SKID ROW
(Atlantic)

ここへきて「昔聴いていたロックのアルバムを聴き返す」というのが流行っています。

単純に「あの時のアレ、どんなだったかなー?」と、感動と興奮を思い出す作業をやらないかと思って始めたことではあったんですが、今聴いてみるとまた新たな発見があったり、当時気付かなかった音楽的な深い部分などに気付いて、これがなかなか楽しい♪

で、スキッド・ロウです

スキッド・ロウは、その昔洋のハードロック/ヘヴィメタルを聴く人達の間ではそりゃもう人気があった。割と本気でメタルやってるギタ小僧にもバンドマンにも、洋楽ミーハーな女子達にも、不思議と安定した支持があったことを記憶してます。

アタシがハマッたきっかけも、達の家で彼らのセカンド「スレイヴ・トゥ・ザ・グラウンド」を聴いたことでしたね。ガッシリとしたヘヴィうねるサウンド、刺激的なリフやギターソロ、そしてクリアだけど芯があるめちゃくちゃ上手いヴォーカルが一体となった凄まじいクオリティのサウンドに、ヘヴィメタルの究極的な何かを勝手に感じてしまいました。

これが1992年頃の話だったんですが、翌年にはニルヴァーナの大ブレイクをきっかけにして空前のオルタナティヴブームが沸き起こり、それまで隆盛を極めていたメタルブームがあっという間に過ぎ去ったことを考えると、確かにスキッド・ロウのサウンドは、それまでヘヴィメタルという音楽が、80年代に作り上げてきたことの総決算のようなものだったのかも知れないなと、今も思っています。




【収録曲】
1.Big Guns
2.Sweet Little Sister
3.Can't Stand The Heartache
4.Piece Of Me
5.18 And Life
6.Rattlesnake Shake
7.Youth Gone Wild
8.Here I Am
9.Makin' A Mess
10.I Remember You
11.Midnight/Tornado


「スレイヴ・トゥ・ザ・グラインド」から遡るように買って聴いたのが、1989年リリースのファースト・アルバム「SKID ROW」。

はい、コレが実はその頃のアタシはあまりお気に召さなかった(笑)。

「ロックバンドのファーストは、その後のアルバムよりも荒削りで未完成な部分もあるが、不足してる面をすべて初期衝動でやり込めているものだ」

という、やや原理主義的な思想(?)を持っていたアタシは、ハードな曲もバラードも完璧な、このすこぶる完成度の高いアルバムの良さが、今ひとつピンとこなかったのです。

バラードで大ヒットした「I Remember You」「18 And Life」そしてアメリカン・ハードロックの王道のようなキャッチーなノリの「Youth Gone Wild」なんかには目もくれず「あー、この曲とかこの曲だけはいいなー」と「Big Guns」「Makin' A Mess」を聴き狂ってましたねぇ。。。

しかし、それから月日が経って、すっかりオルタナやモダン・ヘヴィネスに夢中になってたある日、ふと有線か何かで耳にした「I Remember You」が、何だろう?メタル云々はとりあえず置いといて、ロックのバラードとしてすごくカッコ良かった、つまり全然古臭く聞こえなかったことに「えぇ!?」と思い、そんなに聴くこともなくCD棚の一番奥の方にしまっておいたCDを引っ張り出して改めて聴き直してみました。

そしたらこれが、もちろんヘヴィでありハードであり、そしてバラードは特に洗練と"拡がり"を感じさせる、非常に「先端」な何かを感じさせるものに変わりはないんですが、再び聴いて感じたのは

「これはとても質の高いアメリカン・ロックンロール」

ということでした。

サウンドキャラクターは全然違うかもですが、スキッド・ロウの、特にヘヴィにうねるミディアム・テンポのナンバーからは、ニューヨーク・ドールズのアプローチに似通ったものを感じます。つまり派手でルーズで不良で粋な、ロックンロール特有のあの感じです。

80年代の末にリリースされて、90年代の頭に大流行したスキッド・ロウなのに、何となく「あ〜、流行ったね〜」で終わらせたくない硬派な魅力を感じます。

懐メロじゃなくてカッコイイ「クラシックス」でしょう。




(ピストルズのカヴァーではじまる1989モスクワライヴ)



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2016年11月22日

伝説のギタリスト、ジョージ・シバンダ-ジンバブエ(ローテシア)南部-48'49'50'52

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伝説のギタリスト、ジョージ・シバンダ-ジンバブエ(ローテシア)南部-’48、’49、’50、’52
(アオラ・コーポーレーション)

「アフリカつっても太鼓や唄だけじゃねぇぞ!」ということを、声を大にして言いたいアタシにとって、戦後40年代〜60年代ぐらいまでのアフリカのポップス。つっても商業化されたド派手なものじゃなく、地元の人たちの間で素朴に聴かれてはいるが、その形態は伝統音楽とは違うものって、すごくグッとくるし興味をそそるんですよね。

あ、すいません「何のこっちゃ?」とお思いの方も多いと思いますが、例えばアメリカにはブルースがありますね。

その中でも”ダウンホーム・ブルース”と呼ばれる、例えばミシシッピとかの深南部で、レコーディング・スターではなく、週末になるとジューク・ジョイントという安酒場に集まってくる地元の人達相手に、流行とはまったく関係ない、アンダーグラウンド感満載で、どぶろくのような濃いブルースを演奏している人達の音楽が大好きなんです。

はい、戦後「ポップス」といえば、これはもうアメリカやイギリスの音楽がほとんどでした。

世界に向けて”売れる音楽”を供給できる販売網と宣伝力を持つのは、この2ヶ国だけだったからですね。だからそれ以外の国の音楽は「ローカル」です。つまりレコードが出されても、その国の人達だけか、せいぜい文化圏を同じくする周辺諸国の人達が聴くだけで、素晴らしいものが録音されて売り出されても、世界のほとんどの人が全く知らなかった訳です(だってほら、日本の歌謡曲の世界的な大ヒット曲でさえ”スキヤキ”でしたから・・・)。

で、最初に言ったように「アフリカといえば太鼓と唄だろう」というのも、これは間違いではないんですが、ある意味において偏見であり「世界の音楽がアメリカとイギリスのヒットしかなかった時代」の、悪い名残りだと思いますね。

はい、払拭いたしましょう。本日は1940年代末から50年代初頭にレコーディングされた、アフリカの素晴らしいギターポップを紹介します。

アフリカはジンバブエといえば、南アフリカの丁度真上に位置する「大陸最深部に近い国」です。

この国は、何といっても”ムビラ(カリンバ)”と呼ばれる親指でポロポロ弾く親指ピアノが有名で、かつて民族音楽の聖典、ノンサッチのシリーズでリリースされた時は、アフリカファンに大いに受け、これがきっかけでムビラは我が国でも有名になりました。楽器屋さんではなく、エスニックな雑貨屋さんなんかに行けば、オルゴールのご先祖みたいなムビラが置いてあるので、それで何となく遊んだ経験のある人も多いのではないかと思いますが、ムビラの話はまたの機会に。。。

で、そんなジンバブエ。

戦前は主に演奏されていたのは伝統的な音楽ばかりでしたが、1940年代にギターが普及して、この新しい楽器を片手に新たなる流行歌が、次々と生まれてきておりました。

街や村で、ギターを片手に歌い歩く人達はどこへ行っても人気者で、中には全国を旅して唄い歩く人も多かったといいます。

あれ?

ここまで書いて「お、ブルースマンじゃないか」と思ったアナタ、正解です。

正直リアルタイムでアメリカのブルースとジンバブエの音楽がどのような関係にあったのかは詳しく知りませんし、また、語られている資料も少ないので何ともいえないのですが、距離的にものすごーく離れていたはずの、二つの音楽は、もうびっくりするほどそっくりなんです。

いや、違うのは言葉だけで、独特のシンコペーションや間の取り方なんかは、もう双子なんじゃないか。いや、リアルタイムにアメリカで活躍していたブルースマンがこっそり密航してジンバブエで誰かにブルース教えたんじゃないかと思うぐらいのものです。



【収録曲】
1.Dali Ngiyakuthanda Bati Ha-Ha-
2.Ungahamba No Tsotsi
3.Ngiyakuthanda Ntombi Emnyama
4.Otsotsi
5.Guabi Guabi
6.Chuzi Mama
7.Kwantu
8.Kuyini Loku
9.Eranda Ngabop' Itrain
10.Llanga Lashona
11.Uma Lovie
12.Sake Sabotshwa
13.Sivele Sithandana
14.Inyakanyaka
15.Amandebele
16.Hamba La Venda
17.Emely Uyabizwa
18.Itshumi Lami Bafana
19.I-I Thina Lapha Esishupekayo
20.Mami
21.Dlala Laiza
22.Umfazi We Polisa Usegqoka Amal
23."Yinindaba Wena, My Boy"
24.Epilogue


この”まんまブルースなジンバブエのギター弾き語り男”の中で、最も伝説的な存在として語り継がれている人が、今回ご紹介するジョージ・ジバンダです。

民族音楽の世界では「この人がいなかったらアフリカ音楽の正しい姿はおそらく世界に伝わらなかったんじゃないか」と言われている民俗学者でヒュー・トレイシーという”漢”がおります。

アフリカ音楽の採集に命をかけているトレイシーが、ジンバブエ南部で現地の音楽を録音していた時に出会ったのがジョージ・シバンダで、数少ない資料には、彼がこの時披露した歌と、類まれなギターの才能に感動したヒュー・トレイシーが「録音しよう!そうだ、商業用のレコードも出そうよ!君は絶対に売れる」と約束して、1948年からおよそ10年近く、トレイシーの肝煎りでアフリカ諸国はもちろんアメリカにまで名が売れるシンガーとなったものの、典型的な「宵越しのカネは持たねぇ」主義だったジョージは、せっかく稼いだカネの全てを遊興とアルコールに注ぎ込み、結局それが元でミュージシャンとしての活動も僅か10年足らず、1枚の写真すら残さずに、あっという間に伝説の彼方の人になってしまいました。

とりあえず今出ているCDで、彼の演奏が聴けるのもこれだけのようです。

しかしどこまでも自然体ののどかな歌唱、でもバラッドやラグタイムなど、どこか不思議な洗練された完璧なギター・テクニックは、これは聴く人の心にふんわりと一生モノの感動を残してくれる音楽だと思います。

アフリカのブルース、いいよ♪


(これが1曲目、ゴキゲンやろー♪)

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