2016年12月02日

ザ・ドリフターズ Christmas with The Drifters

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ザ・ドリフターズ/Christmas with The Drifters
(Sony)


毎年毎年言ってるような気がするのですが、もう12月、早いものです・・・。

振り返ってみれば今年もドタバタしていますが、年末のドタバタは更に加速してくるでしょう。

で、12月といえばそうそれ、クリスマスですね〜♪

「クリスマス・ソングが街で流れ出すと、忙しない年末気分になって落ち着かない」

なんて人もおりまして、えぇ、アタシも正直そのうちの一人なんですが、”落ち着かなく”なってしまうのは、どうも曲の傾向なんかもあるみたいで、そうですね、これはいいとか悪いとかの問題ではないのですが、やっぱり毎年のようにこの時期になると流れている日本語の定番クリスマス曲なんかを聴くと、むしろ一気に現実世界に引き戻される感がありましてどうにもならんのですね。

でも、山下達郎さんの「クリスマス・イブ」だけは何か違うんですよ、何というかあの人だけは別。

何でだろうなーと思っていたら、達郎さんはそれこそ「忙しない音楽とは対極のものを製作する」ということにそれこそ心血を注いで、メロウで優雅で上質なポップスを作ってるからなんでしょうね。

それはさておき、せっかく「クリスマス」という年末だけの非日常を、それなりに気分だけでも楽しみたい、という殊勝な気持ちが中年になってアタシにも芽生えてきました。

で、あれこれ恐る恐る聴いてみたんですが、やっぱりソウル/R&B系とジャズ系のクリスマス・アルバムは別格で素晴らしい(!)

クリスマスっていうのは言うまでもなくキリストさんの誕生日であるんですが、やっぱりR&Bとかジャズの人達の祝うところの”クリスマス”っていうのは「特別な日だから楽しもうぜ」とか「クリスマスなんだからいつもよりメロウにやろうぜ」みたいな、そのイベントをとことん非日常として楽しもう!っていうことに徹底して特化しているような気がするんです。

強いていえば

「その日のいわれは知らないが、その日が近付くと、家族でパーティーした時の何かあったかいあの気持ちや、プレゼントを貰う時のあのワクワク感を思い出して心があったかくなる。そうだよ、ソイツを音楽で表現しようよ♪」

という気持ちの表れが、昔のソウルやジャズのクリスマス曲に、目一杯デコレートされているような感じがして、聴いてるコチラの気持ちも心なしか優しくてあったかいものになってきます。

で、本日はクリスマスにぜひとも聴きたい、極上の50年代R%B、そう、ドゥー・ワップの名盤をご紹介♪






【収録曲】
1.O Holy Night
2.Silent Night
3.Santa Claus Got the Blues
4.Please Come Home for Christmas
5.Christmas Song (Chestnuts Roasting on an Open Fire)
6.Santa Claus Is Coming to Town
7.We Wish You a Merry Christmas
8.I Saw Mommy Kissing Santa Claus
9.Little Saint Nick
10.Winter Wonderland
11.Little Drummer Boy
12.Christmas Just Ain't Christmas (Without the One You Love) (02:35)

ドリフターズのクリスマス・アルバムです!



くー・・・、コレがたまらん!!

やっぱりクリスマスは50'sが一番しっくりきます、そしてドゥー・ワップですよ皆さん。高音から低音、それぞれのパートを担当する5人のヴォーカルの声が幾重にも折り重なって生み出すこの至福のハーモニーと、最高のグルーヴですよ。く〜・・・・(さっきからコレばっか)。

ここでお約束ですが、ドリフターズといっても、あのいかりや長介がリーダーで、志村けんとか加藤茶とかのいる日本のコメディアン集団のことではありません。アメリカのR&B、ドゥー・ワップ創世期から大活躍して、国民的ヴォーカル・グループとしてはもう名門中の名門のユニットのことでございます。

そう、あのドリフターズも、実は最初れっきとしたバンドとして結成されて、その命名も「アメリカで大成功しているドリフターズみたいにブレイクできますように・・・」と祈願したことがきっかけです。

実際に(日本の)ドリフターズのメンバーは、ジャズやR&Bをかなり聴き込んでいる猛者であり、若き日の志村けんは音楽専門誌にソウルのレコード・レビューを書いて、それがお笑い一切ナシの真面目なレビューであり、プロのライターをも感心させたという話が、伝説みたいな事実として残っております。

それはさておき、本家コーラス・グループのドリフターズであります。

実はこのグループは、”フェデル&ドミノス”というグループにいた18歳の若き天才シンガー、クライド・マクファターという人を世に出すために、大メジャーアトランティックがわざわざ作ったグループなんです。

しかし、ヘッドハンティングに成功し、すぐに放ったシングル「マネー・ハニー」。これはロックンロール・クラシックスとして、後にリトル・リチャードやエルヴィス・プレスリーもカヴァーする超名曲なんですが、わずか一年足らずのうちにマクファターが兵役に就くため脱退。その後ビル・ピンクニーや「スタンド・バイ・ミー」のヒットで有名なベン・E・キングなどのスーパー・ヴォーカリスト達が出入りして、最終的にはメンバーが40人以上入れ替わるかなり忙しいグループになりますが「しっかりとしたコーラス・ワークを主体とした編成」というドゥー・ワップの王道スタイルを崩すことなく、そして驚くべきことに「解散をすることなく」今に至っております(オリジナル・メンバーはもう一人も残っておりませんが)。


それにしてもドゥー・ワップのクリスマスは良いですね。何度も言いますがドゥー・ワップやロカビリーなどの50年代のアメリカン・ミュージックって「さぁ、これから世の中どんどん良くなるぜ」という夢や希望みたいなのが音楽そのものとして現れているようであります。




『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』

サウンズパル店主高良俊礼の個人ブログ
http://ameblo.jp/soundspal/
posted by サウンズパル at 19:29| Comment(0) | TrackBack(0) | クリスマス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする