2017年09月11日

アーサー”ビッグボーイ”クルーダップ ミーン・オール・フリスコ

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アーサー”ビッグボーイ”クルーダップ ミーン・オール・フリスコ
(FIRE/Pヴァイン)


人の良さそうな、やや甲高い声のシャウトと、4ビートのシャッフルに乗ってジャカジャカ警戒に掻き鳴らされるアンプ直のフルアコ。

くー、いいですなぁ、たまらんですなぁ。

この、ブルースといえばど真ん中どストライクのディープなフィーリングにまみれた、生粋のサザン・ブルースではあるんですが、それより何より、ホコリが立っていそうな乾いてて、ヘタな小細工のないギター、ベース、ドラムスの繰り出すストレートなノリの良さは、まるでロックンロールじゃないですか。

それが、戦前ブルースの名コンピ『RCAブルースの古典』のラストに収録されていた「ザッツ・オールライト」で、アーサー”ビッグボーイ”クルーダップを初めて聴いて思ったことでした。

ここで、音楽にちょいと詳しい人ならば

「ザッツ・オールライトっていえば、それはエルヴィス・プレスリーの曲なんじゃないか?」

と、思うでしょう。

そうなんです、ロック・ファン、ブルースファンの間でアーサー”ビッグボーイ”クルーダップといえば、何といってもエルヴィスのデビュー曲「ザッツ・オールライト・ママ」の作曲者として、まずは名前が挙がる人。

しかも、少年時代クルーダップのレコードを熱心に聴き込んで「オレもこういう風に音楽やりてぇ!」と思ったエルヴィスは、その原曲のアレンジを、ほぼ忠実に再現してて、見事なロックに仕上げている。

というよりも、実はアタシ達が「このノリはロックンロール(またはロカビリー)」と思っていたものが、実は実は1940年代のブルースで既に完成していたものだったなんて。こういうところに音楽というものの底知れぬパワーを感じてしまいます。

「ロックンロールのルーツはブルースで・・・」

と、アタシもよく言いますが、そこんところは難しく考えるような話では少しもなくて、まずはクルーダップを聴いてみてください、アタシが言葉をたくさん使ってこねくりまわすよりも、体感で「なるほど!」と納得できるでしょうから。と、ハッキリ断言してもよろしい。

さて”ギター、ベース、ドラムス”という、ロックバンドの基本編成の原型を作り、さらにその編成からロックンロールの原型を作ってジャカジャカやっていたアーサー”ビッグボーイ”クルーダップは、その音楽とは裏腹に、人生そのものがブルースの悲しいハードラックにまみれた人でありました。

1905年、季節労働者として南部や中西部を渡り歩いていた両親の元に生まれたクルーダップは、10歳ぐらいの時に教会でまずゴスペルを歌うようになります。

そうこうしているうちにギターも覚え、そうなってくると年頃になったら「カネにならないゴスペルじゃなくて、ブルースを歌ってちょいと稼ぐんだ」という気持ちが出てくるのが人間です。アーサー少年がギター片手にミシシッピ近辺の酒場や街辻などで歌うようになるまでに、さほど時間はかかりませんでした。

で、恐らくは常日頃から「ウチの両親みたいに報われない季節労働者なんてごめんだ」と思っていたであろうグルーダップ、割と早いうちから音楽で身を立てることを考え、ある日所属していたバンドのツアーでシカゴを訪れた際に「さて、シカゴでの演奏も終わったし南部に帰るぞ」と言う仲間達に「オレは残るよ、南部なんて帰りたくないね」と、ツテも何もないままに、シカゴでブルースマンとして生きて行くことを決意したのでありました。

これが1939年のことであります。

当時のシカゴは、ミシシッピの泥臭いブルースではなく、ジャズの要素もふんだんに取り入れた、オシャレで洗練されたバンド・ブルースが流行でした。

ビッグ・ビル・ブルーンジィ、タンパ・レッド、ビッグ・メイシオ、サニーボーイ・ウィリアムスン(T世)などなど、キラ星のようなスター達に憧れ、オレもそうなってやるぞと意欲をたぎらせていたクルーダップではありましたが、ツテのない悲しさで、いきなり飛び込んで行っても相手にしてくれるクラブなどあるわけもなく、加えて彼がやっていた、南部流儀丸出しの泥臭いスタイルのブルースでは、クラブに集まるようなオシャレなシカゴっ子達からは「田舎モンが何かやってるぞ」とバカにされるのがオチであります。

そんなこんなでその日暮らしのストリート・ミュージシャンとして、グルーダップは路上で歌い、ほとんどホームレスのような生活をしておりましたが、ある日、住み家にしていた梱包用の木箱を組んだ家に、恰幅のいい、ちょいとヤバそうな白人男性が来てこう言いました。

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「おい、お前はアレだろ?そこの通りでブルース歌ってる男だろ?オレは前から聴いてたんだが、なかなかいいじゃないか。泥臭くてここらじゃ聴けないフィーリングだ、あぁ気に入った。ちょいと話があるんだがいいか?おぅ、嫌ならとっとと田舎に帰んな」

まぁ、見た目や喋り方からして、多分ここらのクラブを仕切っているマフィアの関係者でありましょう。

余りに唐突な事にびっくりしているクルーダップのことなんか知るかとばかりに男はつづけます

「あぁ、オレか? かのジャズの生みの親ジェリー・ロール・モートンを世に出して、シカゴにやってきたジャズの帝王、キング・オリヴァーの世話もした。今じゃブルースの大物なんて崇められてるタンパ・レッド、ビッグ・ビル・・・アイツらもみんなオレがスターにしてやったようなもんだ。どうだBoy?レスター・メルローズって名前ぐらいは知ってるか?」

きょとんとして、首を2回縦に振るクルーダップを見てニヤッとした男は、更に一人で勝手に喋り続けます。

「まぁ俺は、いかにもな泥臭いブルースが好きなんだ。ところが今のシカゴじゃやたら小洒落たさっぱりしたものがウケるときてる。冗談じゃねぇ、今はそうかも知れんが、今からはな、もっともっと泥臭くて猥雑で、クレイジーなものが売れる時代が来るんだ。そこでお前、今度タンパ・レッドと一緒にレコーディングしてくれ。あぁ、紹介してやるよ。ヤツは俺が建ててやった家に住んでるんだ。嫌か?嫌なら田舎に帰んな」

びっくりして、首を2回横に振るクルーダップをニヤニヤしながら見ている男は「いついつにここに来るように」と、簡単な場所の説明だけをして、その場を立ち去って行きます。

ここでちょいと説明しましょう。

クルーダップに声をかけたこの男、レスター・メルローズは「戦前のシカゴで彼の紹介を受けてないブルースマンはいない」と言われていたほどの、超の付く重要人物。

元々は小さな楽譜出版社のオーナーでありましたが、1920年代の始め頃にニューオーリンズの大物ピアニスト、ジェリー・ロール・モートンの楽譜を出すために彼と交渉したのがきっかけで「ジャズやブルースを演奏する売れそうな黒人をレコード会社に紹介する」というスカウト業の世界にのめり込んでいきました。

こう書くと「黒人音楽に理解のある心優しい人」と、思われそうですが、実際は「カネになるから」という実に己の欲望に忠実な理由で、せっせとジャズやブルースの人間をレコード会社に紹介しては、その過程で生まれる紹介手数料を手にしてウハウハしていた、まぁこの世界によくいるヤクザなブローカーというやつであります。

余談ですが”スライド・ギターの魔術師”と呼ばれ、人気を博していたタンパ・レッドは彼のお気に入りで、スターになった彼には確かに家を買ってあげましたが、実際はレッドをその家に住まわしてちゃっかり家賃を取っていたというような人であります。一言でいえば実に胡散臭い。

で、ありますが、長年ホンモノのジャズやブルースに関わり続けていた彼の耳は確かなもので、彼が目を付けたビッグ・ビル・ブルーンジィ、タンパ・レッド、サニーボーイ・ウィリアムスン(T世)などの戦前シカゴを代表するブルースマン達は、軒並み大手RCAの参加のブルース専門レーベル”BLUEBIRD”の専属となり、「シカゴのブルースといえばブルーバード・サウンド!」と言われるぐらいの一時代を築いた人なんです。

さて、そんなメルローズの紹介で、ガッチガチになりながら憧れのタンパ・レッドと初のレコーディングを経験し、めでたく大物ひしめくBLUEBIRDの専属となったグルーダップの評判は上々でした。

それまでシカゴの主流を占めていた、どちらかというと軽やかで洗練されたサウンドにぼちぼち飽きてきた若者達や、南部で刺激を求めてた人達に、クルーダップの「ギター、ベース、ドラムス」というシンプルな編成から繰り出される煽り要素の強い演奏は大いに受け入れられ(その中にはメンフィスでこっそり黒人放送局のラジオを聴いていた少年エルヴィス・プレスリーもおりました)、南部からの呼びかけでツアーに出るなど、好調な活躍ぶりで40年代一躍人気者になるんですが、彼の実力とは関係のないところでのトラブル、つまりレコード会社との印税に関するトラブルが彼を襲い、結局コレが原因で作曲した曲の権利のほとんどを手にすることもなく、更にどこか新しいレーベルと契約したくてもできず、得意の絶頂からドン底の人生へと転落してしまいます。

だから50年代にエルヴィスが「ザッツ・オールライト・ママ」をヒットさせても、アーサー”ビッグボーイ”クルーダップの名は世間からの脚光を浴びることはありませんでしたし、もちろん著作権料も受け取ってないでしょう。

1974年にひっそりと亡くなるまでの彼は、時々お呼びがかかるコンサートやレコーディングに参加しながらも、普段は肉体労働や密造酒の販売などで細々と生計を立てていたといいます。





【収録曲】
1.Mean Old Frisco
2.Look on Yonder Wall
3.That’s Alright
4.Ethel Mae
5.Too Much Competition
6.Standing At My Window
7.Rock Me Mama
8.Greyhound Bus
9.Coal Black Mare
10.Katie Mae
11.Dig Myself A Hole
12.So Glad You’re Mine
13.Death Valley Blues
14.If I Get Lucky
15.Angel Child
16.The Moon Is Rising
17.My Mama Don’t Allow Me
18.I’m In The Mood


しかーし!

しかしですよ皆さん、いかに彼のブルース人生が、とんでもなくハードラックにまみれたものだったとはいえ、戦後になって録音された作品からもその煽りの強いロッキンな演奏のカッコ良さは健在だったりするんです。

最晩年の作品のみが、枯れた味わいの渋〜い感じでありますが、60年代に残された3枚のアルバムはどれもエレキをジャカジャカ掻き鳴らす好調な作品ばかりでありまして、その中でもゴキゲン度でいえば最高なのが、ジャケットもイカす1962年のFIRE音源であります「ミーン・オール・フリスコ」であります。

キレ味の鋭いドラムとベースをここでも従えて、良い意味で乱雑で気の抜けたクルーダップのギターとヴォーカル、やっぱりどストライクなサザン・ブルースで「マディ・ウォーターズ登場前」のバンド・ブルースのお手本のようなラフさがたまらんです。最高です。

楽曲も看板の「ザッツ・オールライト」タイトル曲の「ミーン・オール・フリスコ」(リトル・ウォルターをはじめ、これも名カヴァーが多いっす)など、渾身のオリジナル曲を「カネにならねぇんなら義理はいらねぇ!」とばかりに惜しみなくやっておって、そのヤケクソぶりもまたどっかのガレージパンクバンドみたいでたまらんです。最高です。


アーサー”ビッグボーイ”グル―ダップという人は、アタシ個人的に「戦前から活躍してるブルースマンの中で最もロックを感じる人」であります。

それはもちろんエルヴィス抜きには語れないのですが、ずっと聴いてると、それより何よりもっと深い”人としてロック”な部分がすごく見えてくるような気がするんですよ。何それ?って?まぁこの人のフルアコのジャカジャカを聴いてみてくださいな。ほれ「かっこいいロックは、イントロのギターの”ジャーン”でシビレる」って言うでしょ?平たくいえばそれですよ、それ。




「目標があったとしたらアーサー・クルーダップのような存在になることだった。1949年に彼を観た時にあんなふうに演りたいと思ったんだ」(エルヴィス・プレスリー)




”ブルース入門編 〜初心者のための優しいブルース講座〜”




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2017年09月07日

ブラックニッカ クリア 4000ml




クセがなく飲みやすいウイスキーとして、長年ウイスキー党の間では人気のニッカ。

最近はアレですね、ハイボールブームも少し落ち着いたかなと思ったら、ウイスキー人気は少しも衰えてなくて、何でかなぁと思ったら「安くて長い時間楽しめる」というのと「ビールのプリン体が怖くて、健康のためウイスキーに乗り換えた」という、それなりに切実な理由もあるようで。。。



アタシはお酒飲めないんですが、ウイスキーの香りは好き、味も好き。えぇ、飲めないんですよ。だからノンアルコールのウイスキーがあればいいと思っております。この量で。
ラベル:ウイスキー
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2017年09月06日

ブギー・ウィズ・キャンド・ヒート

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キャンド・ヒート/ブギー・ウィズ・キャンド・ヒート
(ユニバーサル)

前回に引き続き、アメリカが生んだゴキゲンなブルース・ロックの元祖、キャンド・ヒートをご紹介します。

えっと、ファースト・アルバムをやりましたんで、今日はアタシにしては珍しく(?)順序よく、セカンド・アルバムをご紹介しましょうね。

時は1967年、アメリカでは西海岸発のヒッピー文化の盛り上がりと呼吸を合わせるように、カジュアルでやかましくてフリーダムな若者の、若者による若者のための音楽、そう”ロック”が一大ムーブメントを巻き起こしておりました。

よく「ロックンロールとロックの違いって何なの?」という、実に良い質問を頂くことがありますが、細かく言えばいくらでも細かく答えられるこの究極の問いに

「うん、ロックンロールって50年代にカッコ良くスーツやジャケットを着こなしてやるバンド音楽で、ロックってのはTシャツにジーンズ着てやってもいいんだぜ!ってのを世界で初めて言ってみせたカジュアルなバンド音楽だったんだ」

と、割とサックリ答えるようにしてます。

そうなんです、Tシャツとジーンズってのは、言ってみれば肌着と作業着で、50年代までは「そんなもんで人前に出るんじゃない!」と言われた服装なんですよ。

でもロックは

「そういう常識を打ち破ろう!」

というところから出てきてるんですね。

で、最初はそういう反抗から来ている若者ファッションは”サイケデリック”というキーワードでもって、段々カラフルでオシャレなファッションになり、ここで”カジュアル”というオシャレの定義が完成してゆく訳です。

考えてみれば英国ではビートルズを筆頭に、軍服をモチーフにした衣装なんかでみんなビシッとキメているバンドが多かったのですが、アメリカの若者意識の中には「アレと正反対のことをやって、オレ達のオリジナルなカルチャーを作るぞー!」という考えもあったのかも知れません。

ロックのその初期のサウンドやスタイルを見聞きしていると

「イギリス→オシャレでまとまっている」

「アメリカ→ワイルドでやさぐれとる」

という図式があてはまるのも、こういった若者意識の違いなんですね、えぇ多分。

で、キャンド・ヒートは、そんな”Tシャツにジーンズ”の西海岸ヒッピー連中のカリスマでありました。

ライヴでは彼らのタフで荒削りなサウンドでハイになることを求めてやってくる、ヒゲぼーぼーなヤツ、頭から靴まで奇抜ファッションに身を固めたヤツとか、とにかく男女問わずぶっ飛んだヤツらがそのサウンドに敬意を表し

”キング・オブ・ブギー”

と、いつしか彼らのことを呼ぶようになりました。

大体ヒッピーになるような人達は、ええとこの坊ちゃんとかお嬢ちゃんが多くて、ブルースなんて聴いたことなかったんですね。そんなところにキャンドヒートの強烈に泥臭いブルースのカバーなんかにガツーンとヤラレた日にゃあでしょう。

西海岸近辺で人気者になったキャンド・ヒートは、そのままの勢いで、ウッドストックとモンタレー・ポップ・フェスティバルという2大フェスに出演し、そこでもワイルドなパフォーマンスで聴衆を圧倒。

どっちかというとこの2大フェスに出たことが、彼らの人気を決定的なものにして

「キャンドヒートって知ってる?」

「おぉ、アイツらやべぇ!オレこの前のモンタレー行ったんだよ!アイツらのやってる音楽、ブルースなんだってな」

「マジか?ブルースって黒人が昔やってた音楽じゃなかったのか?」

「そうなんだけど違うんだ。いや、オレらが知らなかっただけで、ブルースってヤバかったらしいぜ」

「どうヤバいんだよ」

「え?どうって、とにかくブギーだよ!バカになってノリまくって踊りまくる音楽だって話だ」

と、ブルースやブギーに対する正しい認識も、アメリカの”それまで健全だった若者”に広めてゆくことになります。



【収録曲】
1.イーヴル・ウーマン
2.マイ・クライム
3.オン・ザ・ロード・アゲイン
4.ワールド・イン・ザ・ジャグ
5.ターペンタイン・モーン
6.ウィスキー・ヘデッド・ウーマンNo.2
7.アンフェタミン・アニー
8.アン・アウル・ソング
9.マリー・レヴォー
10.フライド・ホッケー・ブギー


キャンドヒート人気がそんな感じで盛り上がっている頃に、ドカンとリリースされたのが、このセカンド・アルバムであります。

前作は愛とやさぐれが目一杯籠ったブルースのカヴァ―でありましたが、今回は渾身のエグ味溢れるオリジナル曲を書き上げております。

そしてファーストをリリース直後に早速メンバー・チェンジがあって、アドルフォ・デ・ラ・バラという実力派と呼ばれたドラマーが参加してるんですが、まぁこの人のドラムが実に安定感があって、粘り気のあるビートを繰り出してくるドラムで、単純に演奏の上手さで言えば、全く見違えるようにバンド・サウンドにまとまりが出ております。

しかし、中心メンバーであるフロントのボブ・ハイトのクセの強いヴォーカルとブルースハープ、そしてアル・ウィルソンのクセになるスライドギターの魅力は、例えバンドの音がキッチリとまとまったグルーヴを出すようになってもちっとも大人しくなりません。どころか安心して好きにできるリズムを得て、それぞれの持つ勢いとテクニックを存分に発揮しておりますね。

アルバムそのものは、ロック・テイストが強くなりつつ、楽曲自体は彼らのトレードマークである”ブギー”が主体です。つまりミディアムからちょい速いテンポに乗って、シンプルなリフでガツガツとノレるブルースロックです。

ドロドロとした呪文のようなヴォーカルと鋭いギターソロ、ねっとりとしたハープが絡む@から、マディ・ウォーターズ「フーチ・クーチ・マン」スタイルの楽曲として、アレンジもスライドギターのソロもかなりキてるA、アル・ウィルソンのほよほよ脱力したヴォーカルが泥臭いバックと不思議な溶け合いで中毒性の高いBから、フリー・セッションなラフさでグイグイのせてくるEIなどなど、パンチの効いたブルースとサイケデリックなロック・サウンドとのごく自然な(でも十分イカレた)融合な味わいがたまんなくイイです。

にしても相変わらず「綺麗にまとめてやろう」なんて気持ちが微塵もないところに、総じてアタマの悪い感じのタフでラフでワイルドな、アメリカンロックの真骨頂を見ますね〜。

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『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』

サウンズパル店主高良俊礼の個人ブログ
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posted by サウンズパル at 19:15| Comment(0) | ロック/ポップス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする