2017年12月24日

清水翔太 SNOW SMILE

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清水翔太/SNOW SMILE
(ソニー・ミュージック)

のっけから手前の話で恐縮ですが、たまにイベントなどに出て下手なサックスを吹いたり歌を歌ったりします。

で、生で他の人の歌や音を色々と聴いて、目の前にいる人達の音や言葉の世界にズブズブとのめり込んでいると、ふと「音とは何ぞや」「歌とは何ぞ」という深淵な思考に入ってしまうことがよくある訳です。

特に「歌」ってのは凄いですね、人間が声を出して、そこに言葉を乗せてそれをメロディーに乗っけると物語が出来上がってしまう訳ですから、アレ、凄いですよね、何でしょうね、と思いつつ、ここんとこブルースのことやローラ・ニーロについて書いておりますが、うん、やっぱり「歌」について考えるとこれはもうとりとめもない。恐らく永遠のテーマだと思います。

これは何もライヴで生の歌唱を聴いてるだけのことではなくて、ふと流れてる音楽を耳にした時もスイッチが入る時があるんですね。

で、そういう時のスイッチをよく押してくれる最近のシンガーといえば清水翔太です。

不思議なんですよねこの人の声は、力強い質感で聴いてる人の心をグッと鷲掴みにするタイプとは正反対の、とても優しくて繊細な高い声、でも一旦気持ちの中にスッと入ってきたらもう離さない、そういう芯の強さがある声なんです。

聴いた印象としては90年代の洋楽R&Bのあの爽やかさです。

そして日本語歌詞をそのグルーヴィーなサウンドに自然に乗せることの出来る独特の語感。

普通洋楽テイストのJ-POPは、ノリやメロディへの"収まり"を重視する余り、歌詞の意味が犠牲になることが多いんですが、この人の歌唱はとにかく言葉を大切に大切に、胸の奥底から掬って吐き出している感じで、メロディやサウンドの心地良さに耳を傾けていたら、いつの間にか言葉の意味が入ってきて、これは大変に良いと思って聴いています。

調べてインタビューなどを追いかけて読んでいたら、やはり90年代のR&Bやソウル・ミュージックには並みならぬ愛着があり、特にそれらの音楽が持つメッセージ性を大切にしたいと、その穏やかな歌声とは裏腹なアツいテンションで語っていて、こういった人が今の日本の音楽シーンで、若い人達のカリスマとして支持を集めている、最高じゃないかと、心は踊りますね。






【収録曲】
1.SNOW SMILE
2.側に...
3.DREAM -JAZZIN'PARK A LONG AUTUMN NIGHT REMIX-
4.SNOW SMILE -INSTRUMENTAL-



今日はせっかくクリスマスなので、そんな清水翔太のクリスマス・ソングを。

メロディは上質なR&Bです、そして雰囲気も最高にメロウなので、流して聴きながら雰囲気を味わうのも良いですが、歌詞も甘いだけじゃない切なさがフワッと溢れててこれまた良いのですよ。

クリスマスという特別な日に「ただいま」「おかえり」の日常の安らぎを求めるストーリー、まるで切ない映画のワンシーンを切り取ったような歌ではないですか。









『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』
posted by サウンズパル at 11:48| Comment(0) | クリスマス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする