2014年10月23日

ザ・ベスト・オブ・ブラインド・ウィリー・マクテル

117.jpg
ザ・ベスト・オブ・ブラインド・ウィリー・マクテル
(Pヴァイン)

1.Mamma,Tain’t Long Fo’ Day
2.Mr.McTell Got The Blues
3.Three Women Blues
4.Travelin’ Blues
5.Kind Mama
6.Love Changing Blues
7.Scarey Day Blues
8.Rough Alley Blues
9.Low Rider’s Blues
10.Georgia Rag
11.Low Down Blues
12.Rollin’ Mama Blues
13.Lonesome Day Blues
14.It’s Your Time To Worry
15.It’s A Good Little Thing
16.You Was Born To Die
17.Love-Makin’ Mama
18.Death Cell Blues
19.B And O Blues No.2
20.Weary Hearted Blues
21.We Got To Meet Death One Day
22.Dying Gambler
23.Bell Street Blues
24.Cold Winter Day


我が国における「ブルースの普及」に最も貢献したのは、(株)ブルース・インターラクションズが運営する「Pヴァイン・レコード」であります。

特にSP盤でバラバラにリリースされていた戦前ブルースの音源を掘り起こして、録音年代や楽曲傾向なんかも考慮した選曲でまとめ、丁寧な解説書(ライナノーツ)も付けてリリースした功績はとんでもなく大きいものであります。

Pヴァインがなかったら、ブラインド・レモン・ジェファソン、チャーリー・パットン、マ・レイニー、ヘンリー・トーマス、サム・コリンズ、ブラインド・ブレイクといった、謎に包まれた(しかしブルースを聴く上で絶対に外せない実力者であるところの)ブルースマン/ブルース・ウーマン達のことを知らないままに、私は20代を無駄に過ごしたことでありましょう。これは断言できます。

戦前ブルースというのは、本当に奥が深い。

これは単純に「古い時代の、ブルースの原点だから」ってのとは別に、ブルース誕生前後の、まだ「ブルース」という音楽が「こうあるものだ」っていう体系が出来てなかった”自由”があったという意味で、本当に様々な個性、独特の味わいを持った人たちがたくさんいたんですね。

ほら、「ブルース」っていうと、「イカツい黒人のオッサンが、ガラガラ声を張り上げてシャウトして、エレキギターをキュイーンって言わせる。で、曲は何か重くてダルい」っていう、世間様の「何となくネガティヴな(笑)イメージ」あるでしょ?

そういうイメージでもって「へぇ、ブルース?渋いねぇ」なんてこと言う人には、それこそ戦前ブルースの「何でもアリ」の無法地帯の底知れぬ闇の深さを味わって頂きたい。いや、もう喰らいなさい。と、アタシは言いたい訳ですよ。

そんな”何でもアリ”の戦前ブルースの中でも、とりわけ異彩を放つのが、今回ご紹介するこの人、ブラインド・ウィリー・マクテルです。

日本語に「幽玄」という言葉がありますが、この言葉は「目には見えるか見えないか、ハッキリとはわからないが、そこはかとなく儚くて美しくて、どこか底知れぬ恐ろしさがうっすら漂っているもの」のことを指し示す、和歌や能楽といった文芸/芸能から生まれた言葉なんですが、このブラインド・ウィリー・マクテルという人は、実にこの「幽玄」という言葉が良く似合う。

鼻を摘んだような甲高い不思議なハスキー・ボイスと、12弦ギターの心地良い”揺らぎ”を持ったトーンが、時にゆらゆらと、時に力強く、メロディアスにもリズミカルにも自在に変化する彼の”ブルース”を最初に聴いた時、深〜く感動したんですが、その感動と一緒に何か”ゾクッ”とするものをアタシは感じました。

前情報では「ジョージア州アトランタを拠点に活躍した、盲目のブルースマンにして12弦ギターの名手」としか知らなかったもんだから、聴いた時のあの震度2ぐらいの揺れがずっと続くようなユルくて不思議な衝撃と戦慄は、未だに忘れられません。

ボブ・ディランがそのものずばり「ブラインド・ウィリー・マクテル」という曲を作り、その中で「彼のようにブルースを唄える人は他にいない」と唄ったというのは、後で知った話ですが、なるほど確かに彼のように唄い、彼のように12弦ギターというちょっとクセのある楽器を変幻自在に操る人は、今の固定化した「ブルース」の概念からは絶対に出てこないだろうと思います。

ここまで読んでちょっとでも「気になる・・・」と思った人は、もう彼の「幽玄」の魔力に魅入られている人です。

残念だけどコレね、”お祓い”効きませんのよ。つまり逃れられませんよ(^^)

なのでpヴァインからリリースされている「解説書付き」のベスト・アルバムを今すぐ買って聴いてくださいね。そして・・・、あ、この先は言わんどこ(笑)



Blind Willie Mctell - Travelin' Blues
(12弦ギターの複雑なバッキングとスライドと、絶妙に絡む声と・・・。いわゆる”トーキン・ブルース”の最高峰です。)

お買い上げはコチラから↓


BASEショップもありますよ(ここでしか買えない商品アリ)
http://soundspal.thebase.in/

『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』

http://5spot.info/
posted by サウンズパル at 05:00| Comment(0) | ブルース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: