2014年10月29日

キップ・ハンラハン ヴァーティカル・カレンシー

348.jpg

Kip Hanrahan Vertical's Currency
(american clave)

【パーソネル】
KIP HANRAHAN(per)
JACK BRUCE(vo,b,p)
IGNACIO BERROA(trap drums)
MILTON CARDONA(congas,bongos)
ARTO LINSAY(g)
DAVID MURRAY(ts)
PUNTILLA ORLANDO RIOS(quinto,congas)
PETER SCHERE(synclavier,org)
STEVE SWALLOW(b)

【収録曲】
1.A SMALL MAP OF HEAVEN
2.SHADOW SONG(MARIOS IN)
3.SMILES AND GRINS
4.TWO HEARTEDLY,TO THE OTHER SIDE
5.CHANCES ARE GOOD(BADENS DISTANCE)
6.MAKE LOVE 2
7.ONE CASUAL SONG(AFTER ANOTHER)
8.INTIMATE DISTANCES(JACKS MARGRITS NATASHA)
9.DESCRIBING IT TO YOURSELF AS CONVEX
10.WHAT DO YOU THINK?THAT THIS MOUNTAIN WAS ONCE FIRE?
11.DARK

ジャック・ブルース追悼企画として、クリームのCDを推しておるところなんですが、「ジャック・ブルース」というミュージシャンが、本当に深くて本当にカッコイイ人だということに初めて気付かされたのが、NYラテン・ミュージック界のドン、キップ・ハンラハンとの一連の共演作に触れた20代前半の時です。

ハンラハンはプロデューサーとして「アメリカン・クラーヴェ」というレーベルをやってる人で、その「アメリカン・クラーヴェ」からリリースされたアストル・ピアソラの「ラ・カモーラ〜情熱的挑発の孤独」が、私の「ピアソラ初体験」になるんですけど、まぁその話は長くなるので置いとくとして、「キップ・ハンラハン何者?」という気持ちで色々調べてみたら、何とまぁラテンのみならず、ニューヨークの前衛ジャズ・ミュージシャン達ともコネクションがあって、彼のアルバムに参加しているとか言うじゃないですか。

で、この「ヴァーティカル・カレンシー」はキップ・ハンラハンの3枚目の作品で、リリースされた1986年当時は「あのジャック・ブルースが参加してる!」ということで物凄く話題になった作品だそうです。

”だそうです”というのは、その頃の私にとっては「フリー・ジャズ、アヴァンギャルドこそ命!」だったんで、参加しているディヴィッド・マレイ、アート・リンゼイ、スティーヴ・スワロウ目当てでこのアルバムを買いました。

だから「ジャック・ブルース参加?クリームの?へぇ・・」というのが、まだボンクラだったアタシの実直な印象でした。

中身を期待して聴いたら、1曲目から、まーハンラハン独特の「狂おしい洗練美」とも言うべきラテン音楽独特のノリに圧倒されて、ディヴィッド・マレイの激情型サックスにもウットリして、「ところどころやっぱりヘンタイ」なアート・リンゼイ、スティーヴ・スワロウのプレイにも「うひゃ、かっけー!」となってたんです。

そして2曲目の「Shadow Song」コレにヤラレましたね。

ジャック・ブルース、唄ってるんです。

しかもラテンの曲を、渋さを増したセクシーな声で、それも全然自然に、ワザトらしいところもなく完璧に。

ここで初めてアタシ「ジャック・ブルース、何て幅広い音楽性を持ってる人なんだ」って、ええ、思いましてね。

ベースの方も、ガチのジャズ・ベーシストでかなりクセモノ(着地点が見えない独特のウネウネしたベースライン)のスティーヴ・スワロウに全然負けてない。

てか、ここではむしろスワロウのベースよりもジャック・ブルースの安定感ありながら「急に斬り込んでくるベース」の方が何かエゲツない”毒”を感じます。

ハンラハンの得意技が「混沌としたリズムやアンサンブルの中から、独特の構築美を生み出すこと」なんですが、コレ、相当な演奏技術とセンスのあるミュージシャンじゃないとできないんですが、ジャック、も完璧ですね。一番大事な”グルーヴ”の核を、打楽器隊の上でスワロウと美しい火花を散らしながら担っておるように感じられます。

「クリーム以外のジャック・ブルース」が聴きたい人、または「オレがここまで推してもまだジャック・ブルースのカッコ良さがピンとこない人」(笑)は、まずコレを入手して聴いてください。

お買い上げはコチラから↓





Kip Hanrahan - Shadow Song (Mario's In)
(これぞラテン!の哀愁満点の曲と血が滾るアンサンブル、そしてジャック・ブルースの声、もう涙ナシでは聴けんですわ。)


サウンズパル店主高良俊礼の個人ブログ
http://ameblo.jp/soundspal/

BASEショップもありますよ(ここでしか買えない商品アリ)http://soundspal.thebase.in/

『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』
http://5spot.info/
posted by サウンズパル at 14:44| Comment(0) | ラテン/ブラジル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: