2014年11月08日

アストル・ピアソラ ラ・カモーラ〜情熱的挑発の孤独

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Astor Piazzolla La Camorra
(American Crave)

【収録曲】
1.Soledad
2.La Camorra I
3.La Camorra II
4.La Camorra III
5.Fugata
6.Sur: Los Suenos (South: The Dreams)
7.Sur: Regreso Al Amor (South: Return to Love)

もしこのブログを読んでいる人の中で、心に何がしかの傷のある方(ほとんどだと思いますが)がいらっしゃるとしたら、アナタに問いたい。

「アストル・ピアソラを知ってますか?」

と。

あ、はいはい、分かりした。

私のテレパシー能力(笑)で、多くの「知らんがな」という声が今聞えました。

「音楽が好き」でなかんづく「胸をかきむしるような衝動」を求めて聴いている人は、アストル・ピアソラ、絶対に知ってなきゃいかんです。そして、できることならば、その膨大なディスコグラフィーの”ぬばたまの海”の中から、ピアソラのアルバムを一気に10枚ぐらい買い集めて、「胸を突き刺したくなったら」ピアソラを聴いてください。

私の話をしましょう。

あれは1997年頃だったと思います。

当時私は「戦前ブルースしか聴けない病」という、深刻な病の症状が少し治まって、今度は何をトチ狂ったか、フリー・ジャズにハマり出したんですね。

戦前ブルースを収集しながら、後期コルトレーン、アルバート・アイラー、アーチー・シェップ、阿部薫、オーネット・コールマンなど、とにかく「フリー=パンクである」という訳の分からん思想信条の元、そういった音楽も片っ端から聴いていたその時。

池袋の、今は無きヴァージン・メガストアでしたね、ジャズ・コーナーの試聴機に、金色に輝く「アストル・ピアソラ/ラ・カモーラ〜情熱的挑発の孤独」というCDが入ってたんですね。

「アストル・ピアソラ?知らん」

でも「情熱的挑発の孤独」というタイトルに、妙にそそられるものを感じてヘッドフォンを耳に充て、スタートボタンを押しました。

ジャズでもブルースでもない、物凄い哀愁と緊張感が、ジワジワ〜っと溢れる一曲目「孤独」から、もう金縛り状態になりました。

「何だコレは!何だコレ!何だコレはぁぁぁぁぁあああ!!!」

と、叫んだと思います。

「もうだめだ、哀愁に潰される、死ぬ、死ぬ、死んでしまう・・・」と、そこで「STOP」を押せばよかったんですが、次の曲のボタンを押してしまったんですね。

で、2曲目の「ラ・カモーラT」

コレがもう、静謐な1曲目でヤラレた胸に狙いを定めるかの如く一気に炸裂する激情の嵐(!!)

この音楽が「アルゼンチン・タンゴである」と、頭で認識できるまで、随分時間がかかりました。

だって「タンゴ」っていったら「社交ダンスで踊る、何かエロくて妖しい音楽」って間違った認識がありましたもの・・・。

で、その時は確かピアソラのコレと、当時「義務」として集めていたレッドベリーと。アルバート・アイラーの「マイ・ネイム・イズ・アルバート・アイラー」を、やや過呼吸気味で、レジに持ってったと思います。

それから私はすっかりピアソラ中毒者になりまして、今もピアソラをぼちぼち集めておりますが、ピアソラはどれも過激です。音楽的には「それまでのタンゴの常識を打ち壊して云々」「ジャズやクラシックからの影響が云々」とか、まぁ、色々と言われていて、考察の余地は大いにありましょうが、まずそんなことより何より「音楽でこんなにも、死ぬほどの哀愁と激情を乗っけることが出来るのか!」と、私は今でもピアソラ聴く度に思います。

このアルバム「ラ・カモーラ」の評価は「ピアソラの最高傑作のひとつ」として、すっかり世間に定着しております。それはググッたり何したりすると色々と出てきますので、ここでは省きます(てか、今聴きながらキーボード叩いてるけど、冷静に文章が書けない!・笑)。

後のこのアルバムが、キップ・ハンラハンのプロデュースであることを知り「ピアソラを通じて」のジャズやその他のラテン・ミュージックへの私の理解は物凄く深く広くなるんですが、それはまた別の話。。。

とりあえずここまで読んで「ピアソラ、いいかも」と思った人は、もうこれは買いましょう。買って思う存分胸を焦がされてください。以上。


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Astor Pizzolla - Soledad
(一曲目の「孤独」コレに打ちのめされて”ピアソラ中毒者”になりました。)

サウンズパル店主高良俊礼の個人ブログ
http://ameblo.jp/soundspal/

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『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』
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posted by サウンズパル at 18:24| Comment(0) | ラテン/ブラジル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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