2015年03月03日

バディ・マイルス Them Changes

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Buddy Miles Them Changes

【収録曲】
1.Them Changes
2.I Still Love You Anyway
3.Heart's Delight
4.Dreams
5.Down By The River
6.Memphis Train
7.Paul B Allen Omaha Nebraska
8.Your Feeling Is Mine

さて、バディ・マイルスであります。

以前ジェイムス・ブラウンを紹介した時、私は「JBには尊称として”俺達の”と付けて呼んでいる」と書きましたが、この「俺達の」の称号を持つもう一人の男、いや、漢こそが”俺達のバディ・マイルス”です。

バディといえば、言うまでもなくジミ・ヘンドリックス”バンド・オブ・ジプシーズ”のドラマーとして、まずはロックファンには有名でありましょう。

そうそう、サンタナの「ライヴじゃないライヴ名盤”ライヴ!”」でもドラムを叩いてもおりますし、マイク・ブルームフィールドのブルース・ロック・バンド、エレクトリック・フラッグでも叩いていますし、唄ってもおります。

その他、セッションマンとしては、ソウル、ファンク、ブルース、ロックと、実に幅広いジャンルのセッションに、主にドラムで参加し、でも「歌も唄えるし、ギターもキーボードもベースも弾くよぉ♪」と、そりゃもう色んなことをしておる人なんですが、コノ人は、こういうタイプにありがちな「何でも綺麗にソツなくこなす」タイプの器用貧乏なミュージシャンじゃなくて、むしろ重心の低い”もっちゃりしたドラミング”を唯一の武器として、その個性をどんなジャンルのセッションにでも無理矢理ねじ込んでいくヒトなんです。

だからもう愛おしくて、つい「俺達の」と、頭に愛称(JBの”尊称”とはまたちょい違うのね)を付けて呼びたくなってしまう。それが俺達のバディ・マイルス。

実は、私がバディ・マイルスを知ったのも、例に漏れずバンド・オブ・ジプシーズだったんです。

個人的に、無駄のないスッキリしたサウンドと、あの”横ノリ”に限りなく近いグルーヴ、そして、限りなくジャズ的なインプロヴィゼーションを聴いて「うわぁ、カッコイイなぁ」と、素直に感動したんですが、雑誌やらのレビューを読むと

「やっぱりエクスペリエンス時代がいい」

とか

「ジミのサウンドにバディ・マイルスのドラムでは迫力不足」

とか、結構クソミソ書かれとったのを見て

「何を言うか!ロックしか知らんヤツが横耳で聴くなや。バディ・マイルスのドラムかっこよかろーが!!」

と、一人でブチ切れていた。

・・・まぁ、若気が至って端んでしょうね。

だから私は余計にバディ・マイルスを擁護したくなって、それこそ「バディ・マイルスが参加している」と聞けばすぐに聴きましたね。

そしたら、やっぱりあのもっちゃりとした粘るドラムはバディだし、彼にしか出せない”味”が、どの作品でも見事に出ていて

「ほれみぃ、やっぱりワシの言った通りじゃないか」

と、一人で悦に入ってました。

ま、若気が至ってたんです。

で、「高良がそんなに推している”俺達のバディ・マイルス”を聴いてみたい」という奇特な方のために、是非とも最初に聴くべき一枚としてオススメしたいのが、1970年リリースの入魂のソロ・アルバム「Them Changes」。

まず、黒いもの好きの方か、一曲目のウルトラドファンクな出だしから「うひょー!」となること請け合いです。

全体的にノリノリでイケイケのソウル、ファンクかと思わせておいて、そこはちょいとひねっております。

アコギで甘いヴォーカルを聴かせてくれるAや、ニール・ヤングのカヴァーDなんかは優れた「唄モノ」としてお楽しみ頂けますし、Cのオールマン・ブラザーズのカヴァーや、スライ&ザ・ファミリー・ストーンが乗り移ったかのようなB(でも、ドラムの重心は相変わらず低い!そこがイイ!)、ジャジーなインストでも決してヘヴィ過ぎないFなど、どんな音楽が好きな人でも、「これはいい音楽ですネ!」と、絶対になると思う素晴らしい出来上がりであります。

純粋にスライ系のファンクとして聴いても、ロックやブルースのフィーリングを楽しむために聴いても全然OK!このアルバムではドラムにヴォーカルに、ギターにベースにキーボードにと大活躍のバディですが、やっぱり器用じゃないのよコノ人。でも、その表現の節々から恐らくは「人の良さ」と直結しているであろう何とも豊かな味わいが滲み出ています。


みんながバディ・マイルスのことを「俺達のバディ・マイルス」と呼ぶようになったらいいなぁ・・・。


と、アタシは秘かに思うわけです。








『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』

サウンズパル店主高良俊礼の個人ブログ
http://ameblo.jp/soundspal/

BASEショップもありますよ(ここでしか買えない商品アリ)http://soundspal.thebase.in/
posted by サウンズパル at 18:57| Comment(0) | ソウル、ファンク、R&B | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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