2015年03月22日

シスター・ロゼッタ・サープ Essential Early Recordings

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Sistre Rosetta Tharpe Essential Early Recordings
(PRIMO)

(Disc-1)
1.My Man And I
2.The Lonesome Road
3.I Looked Down The Lane (And I Wondered)
4.Saviour Don't Pass Me By
5.Sit Down
6.Stand By Me
7.Trouble In Mind
8.Shout, Sister, Shout
9.Rock Me
10.That's All
11.Just A Closer Walk With Thee
12.Precious Lord, Hold My Hand
13.I Want A Tall Skinny Papa
14.What He Done For Me
15.All Over This World
16.Let That Liar Alone
17.Sleep On Darling Mother
18.What Is The Soul Of Man?
19.I Claim Jesus First
20.Strange Things Happen Every Day

(Disc-2)
1.Two Little Fishes And Five Loaves Of Bread
2.Don't Take Everybody To Be Your Friend
3.How Far From God
4.When I Move To The Sky
5.Jesus Is Here To Stay
6.Jonah
7.God's Mighty Hand
8.This Train
9.Didn't It Rain
10.When I Come To The End Of My Journey
11.Beams Of Heaven
12.Up Above My Head, I Hear Music In The Air
13.My Journey To The Sky
14.Teach Me To Be Right
15.I Heard My Mother Call My Name
16.Heaven Is Not My Home
17.Ain't No Grave Hold My Body Down
18.Lay Down Your Soul
19.Down By The Riverside
20.Were You There When They Crucified My Lord?


シスター・ロゼッタ・サープ。

戦前から活躍する偉大なゴスペル・シンガーで、当時としては画期的な「女だてらにギターを弾きながら唄う」というスタイルを、ブルースの世界ではメンフィス・ミニーと共に築き上げてそれを発展させた、そりゃもう凄い人なんですが、その明るく突き抜けたパワフルな歌唱と、けれん味のないあったかい人柄が滲むライヴ・パフォーマンス、ゴスペル歌手でありながら、ジャズやブルースの連中とも交流があり、世俗の歌なんかもちゃっかり唄ったり、ナイトクラブでゴスペルを唄って、聴衆のブラザーシスターからやんやの大喝采を浴びるといったそのフットワークの軽さ、懐の深さから、アタシはついつい「ロゼッタおばちゃん♪」と呼んでおります。

私が初めて彼女を知ったのは、確か98年頃「ブルース&ソウル・レコード」で彼女の特集をしていて、初期の写真と思うんですが、ドブロギターを持ってカッコ良く笑ってる写真を見て「この人は絶対カッコイイイ!!」と思って当時の戦前モノに定評のあったDocument盤のCDを即買いしてそれにハマって以来ファンになりました。

「ゴスペル」を直訳すると「福音」という日本語になります。

つまり聖書の物語をベースにした、「救済の歌」をゴスペルシンガー達は歌うのでありますが、それは祈りであり、本来はアタシのよーな無責任な無宗教人間が「ゴスペルかっこいいー、うひゃー♪」と聴くのはバチ当たりな行為なのかも知れません。

でも、例えば「ゴスペルの女王」と呼ばれたマヘリア・ジャクソンの深い歌唱などに触れると、そんなアタシでも敬虔な気持ちになりますし、ブラインド・ウィリー・ジョンソンなどのキョーレツな唄とギターに触れる度に「あぁ、これはもう民俗感情の深い奥底の部分から来る魂の叫びなんだな・・・」と、厳粛にそれを受け止めたりするんですが、ロゼッタおばちゃんの「ゴスペル」は、ポジティヴで「救済」を感じさせながらも

「あらやだ、何かしこまっちゃってるのよ、たかがゴスペルじゃないのさ、楽しく聴けばいいじゃないのよ♪」

と、語りかけられてるよーな気持ちになりながら「うぉううぉうゴスペルってすげー、おばちゃんカッコイイ!」と、ノリノリでつい聴き入っちゃうんです。

とにかくもう、芸の幅が広いんですよ。

1921年生まれのロゼッタおばちゃんは、おんなじように説教師(特定の教会に在籍せず、教会を唄い歩きながら生計を立てるシンガー)だった両親と共に、何と6歳の頃から巡業に出て唄っていたというから、その芸は筋金入りであります。

恐らくは教会以外でも、街辻なんかで声を張り上げて唄いつつ、ちょっとでも人々に足を留めてもらえるよに、ギターの腕もトークの腕も磨いてたんでしょうね。そして求めに応じてブルースや流行歌なんかのリクエストにも応えていたんだろうと思います。

このCDは、そんな彼女の初期音源が、何と2枚組で40曲も入った最強のベスト盤。

戦後はエレキギター(主に白いSG)をギンギン弾きまくり、チャック・ベリーもびっくりのロッキンなギター・ソロを披露するようになったり、ますます「ゴスペル以外のジャンル」からも注目を集めるロゼッタおばちゃんでありますが、このCDでは弾き語りあり、コーラス・グループを従えた王道ゴスペルあり、ジャズバンドと丁々発止の掛け合いでじっくり聴かせる唄もあり、キャブ・キャロウェイ流儀のジャイヴあり、とにかくもう全ブラック・ミュージック・ファン必携必聴というしかござんせん。

ある方がツイッターで「シスター・ロゼッタ・サープをゴスペルという狭いジャンルの中に置いといていいのだろうか?彼女こそは戦前から戦後60年代に至るまでのブラック・ミュージックを全て体現してるミュージシャンであるのに」といったようなことをつぶやいてましたが、私もまったく同感です。

特にギターを聴いてみれば、彼女がロニー・ジョンソンやビッグ・ビル・ブルーンジィといった戦前シティ・ブルースのスター達や、Tボーン・ウォーカーチャーリー・クリスチャンといった「ブルース〜ジャズ」を又にかけて大きな影響を与えた巨人達のスタイルすら極めていることにビックリするでしょう。二枚組で値段も嘘みたいに安いんで、ブラック・ミュージック・ファンならば何はさておきでまずは入手して聴いていただきたいところであります。












『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』

サウンズパル店主高良俊礼の個人ブログ
http://ameblo.jp/soundspal/

BASEショップもありますよ(ここでしか買えない商品アリ)http://soundspal.thebase.in/
posted by サウンズパル at 15:11| Comment(0) | ソウル、ファンク、R&B | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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