2015年05月28日

ロバート・ジョンソン キング・オブ・ザ・デルタ・ブルース・シンガーズVol.2

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ロバート・ジョンソン キング・オブ・ザ・デルタ・ブルース・シンガーズ Vol.2
(Columbia/ソニー)

「ロバート・ジョンソン聴くんなら、レコード時代のオリジナルで聴こうぜ企画」(←勝手に命名)第二弾でございます。


まずはアタシの体験からお話しますね。

アタシが高校生の時分にですね

「あの伝説のブルースマン、ロバート・ジョンソンの写真が見付かった!」

「未発表も含む全29曲が何と2枚組のボックスでリリースされる!」

と、そりゃもう大々的に色んなところで宣伝されておったんです。

「伝説のブルースマン」

「あのクラプトンもローリング・ストーンズも彼の楽曲をカヴァーしている」

とくれば、ロック小僧、ギター小僧は、ロバート・ジョンソンを知らなくても、買わない訳にはいかんのです(笑)

当時(1991年)の値段で、彼の「コンプリート・レコーディングス」は確か¥4200ぐらいでしたっけ。

とにかくとても高かったんですが、そこは多少の欲しいものを我慢して購入した覚えがございます。

正直最初はロバート・ジョンソン

「へぇ・・・」

ぐらいにしか思っとらんかったです。

思った以上に彼のスタイルは洗練されてて、声もごっつくて渋みのあるもんでもなくて、どちらかというと甲高く繊細な、正に「若者」って感じで

「伝説のブルースマン」

と聞いて勝手に「しゃがれた声の渋いおっさん」とイメージしておった、想像力の欠如したチンピラには、いきなり最初からロバート・ジョンソンのカッコ良さとかその本当の凄さとか、そんなものは分からなかった。

ただ、CDを繰り返し聴きながら、ライナノーツに書いてある彼の伝説めいたエピソードの数々を何度も読み返しているうちに、おそらくはアタシの中に「ブルース」が蓄積されておったんでしょう(笑)ある日の真夜中に何気なく「じゃあまったりとロバート・ジョンソンでも聴きますか」と、再生したその時に、今思い返しても「アレは一体何だったんだ?」という体験をした。

その瞬間からロバート・ジョンソンが「クる」ようになりましたね。


はい、それでアタシはCD2枚組では飽き足らず「ロバート・ジョンソンのレコード時代のアルバムが欲しい」と思うようになりました。

とにかくアタシは「Kind Herted Woman」や「Love In Vain」(ストーンズの名演でもおなじみですね)みたいな「静のロバジョン」の魔力にジワジワヤラレて、ある暑い夏の日に、当時住んでおった東京は国立のレコード屋さんでこの「キング・オブ・ザ・デルタ・ブルース・シンガーズ Vol.2」を見つけたんです。

ジャケットは、やはりイラストです。

しかしこのイラストは

「実際に行われたロバート・ジョンソンのレコーディング風景を描いたイラスト」です。

伝記によると

「ロバートのレコーディングは、あるホテルの一室で行われた。プロデューサーのドン・ローと録音技師が隣質で機材を回す中、その謎めいた雰囲気のやさ男は、壁に向かってブルースを唄った。」

とあります。

もうですね、ターンテーブルの上でぐるぐる回るレコードから、真夏の暑気をまといながら出てくるロバート・ジョンソンの”どうしようもなくブルース”なブルースを聴きながら、このジャケットをじーっと見てました。それこそ何日も何日も・・・。

収録されている楽曲に関しては、もはや説明は要りますまい。戦後も多くのブルースマン、ロック・ミュージシャン達にカヴァーされた、凄い曲ばかりが「Vol.1」同様に全17曲ギッシリ入っております。

一度ドツボにはまったら、それこそこの”闇”に憑り付かれてしまうのは言うまでもありません。

何とレコードで最初に発売されたのは、前作から9年後の1971年だったというから驚きです、その9年の間「ロバート・ジョンソン伝説」が、巷でどんどん膨らんでいったのかと思うともう胸アツです。




(ギター・レジェンド・シリーズ)

【収録曲】
1.心やさしい女のブルース
2.ダスト・マイ・ブルーム
3.スウィート・ホーム・シカゴ
4.ランブリン・オン・マイ・マインド
5.蓄音機ブルース
6.ゼイアー・レッド・ホット
7.デッド・シュリンプ・ブルース
8.プリーチン・ブルース
9.ステディ・ローリン・マン
10.4時からずっと遅くまで
11.スペードのクイーン
12.麦芽ミルク
13.ドランクン・ハーテッド・マン
14.ストップ・ブレイキン・ダウン・ブルース
15.ハネムーン・ブルース
16.むなしい恋
17.ランブリン・オン・マイ・マインド(テイク2)


今はダウンロードの時代で、CDやレコードは、確かに「曲を聴くのにはちょいと面倒」かも知れませんが、やっぱり音盤というのは「ジャケットも含めてひとつの芸術」だと思うんです。

いいや、そんな大げさなもんじゃなくてもいい、特にブルースやジャズなんていう、ある種特殊な磁場みたいなもんを持った音楽は「ジャケット込み」で聴くと、何といいますかね、その磁場の力みたいなのが、異様な感じに増幅されるというのは、これは間違いないことです。

だからみなさん、特に「ロバート・ジョンソンって何だべ?」と、ちょっとでも興味を持って今から聴いてみようという方、この「キング・オブ・ザ・デルタ・ブルース・シンガーズ」2枚はぜひ早い段階で入手してみましょう。

さっきアタシが書いた

「アレは一体何だったんだ?」

ていう体験は、これはもう実際にCDかレコードで手にして聴いてみないと絶対に出来ない類のもんだと思います、ハイィ・・・。



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『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』

サウンズパル店主高良俊礼の個人ブログ
http://ameblo.jp/soundspal/

posted by サウンズパル at 19:15| Comment(0) | ブルース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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