ディープなコラム こちらにも書いてます♪

2015年09月20日

B.B.キング完全読本

今年亡くなったブルース界最大の大物B.B.キングの追悼企画として「ブルース&ソウル・レコーズ」がやってくれました。渾身の「B.B.キング本」を出してくれました(!!)

これはぜひ読んでください!!このブログの読者の皆さん、ブルース好きもそうでない人も「一人一冊」ですよ。



考えてみればB.B.キングという人は、余りにもビッグネーム過ぎて

「何か知らんがとにかく凄い人」

とは言われるものの

「では何がどうビッグでグレイトなのか?」

という問いには

「ブルースを、その・・・モダン化した人だろ?」

「チョーキングがカッコイイんだよねー、顔で弾いてんのさ」

「ロックの人らがみんなリスペクトしてるから・・・」

と、アタシ自身も、何やら抽象的なたとえを出しながら

「いや、そうじゃないんだ。実際B.B.のアルバム聴いたら、もう本当にすげぇんだよ。あぁ、この凄さ、うまく伝えることできない。もどかしいぃ・・・」

とずっと思ってたんですが、本書はそんなアタシの「もどかしさ」を全部気持ちよくすっ飛ばしてくれます。

内容は、まずB.B.キングの、その長く濃密だったブルース人生(ミシシッピの農場で貧しい小作農として働きながら「いつかこんな生活とはおさらばするんだ」と、ブルースの道に走り、奇跡の大成功を収め、そこからいろんな紆余曲折を経て、”ブルース界の大御所”としてだけでなく”全世界にブルースのカッコ良さを広めた本当の巨人”として皆に愛されるまで)を、要所要所を的確に押さえた無駄のない文章で書かれております。

その膨大なディスコグラフィーも、彼の音楽的ないくつかの”転換期”を踏まえた上で重要な作品を的確に押さえ(これは本当にありがたい、これからB.B.聴いてみようという人は絶対参考になりますよー!!)、かつピーター・バラカン、永井”ホトケ”隆、妹尾みえ、吾妻光良、小出斉、日暮泰文、鈴木啓志ら「もう日本でブルースを語るにはこの人たちを置いて他にない!」ぐらいの錚々たる面々が、B.B.が唄い、そして弾く”ブルースの魅力”、楽曲の解説、そして貴重極まりないインタビュー記事もふんだんに交えて「ブルースマン/ミュージシャン/アーティスト、そして”人間B.B.キング”の素晴らしさを、愛情溢れる素晴らしい文章で、目一杯語って書いてくれております。

個人的に日暮泰文さんの「B.B.とブルースを聴いた日」(1971年初来日時のインタビュー)がとってもよかったなぁ・・・。日暮さんが文字通りB.B.の楽屋にB.B.が恐らく大好きであろうブルースの曲をたくさん録音したカセットを持ち込んで、ブラインドテスト形式で聴いてもらうっていう企画なんだけど、少年のように目をキラキラさせながら「T・ボーン・ウォーカーだ。ザ・マスター!!(師匠という意味)」とか「(エルモア・ジェイムスについて)彼はギターで感じたままの音を出せるんだ」と、かかる曲を演奏しているブルースマンを全部正直な言葉で讃えてるんですよね。

で、自分が持ってない曲や知らない曲だと日暮さんに素直に「これは欲しい、後でカセットに入れてくれませんか?」と、もうカワイイ、B.B.素敵・・・(^^)

B.B.キングという人はとってもキュートで誠実な人柄が愛されてもいた。

と、話で聞いたことがありますが、この本を読んで、強い確信を得ることが出来ました。

「B.B.は好きなアーティストのことを素直に絶賛するけれども、人を貶めることは絶対に言わなかった」

これに尽きますよね。


このブログは常々

「音楽はすばらしい」

ということを発信していきたいなと思って書いておりますが、それは突き詰めると

「人間の美しさ」

だと思うんです。

生身の人間が、その喜怒哀楽を表現するから音楽は美しい。


B.B.キングはもちろん自分自身が「ブルースマンである」ということをとても強く意識していて「ブルースを一人でも多くの人に聴いてもらおう」と、その人生を捧げた人でありますが、ジャンルなんてカンケーありません。B.B.のその心意気こそカッコイイんです。

「音楽」という言葉にちょっとでも好意を感じる人ならば、この本で書かれているB.B.の言葉、その美しい人間愛、きっと伝わると思います。


−ブルースをやっている黒人は2倍黒人で、ブルースを歌う白人ならもう黒人なんだ。B.B.キング

R.I.P.


いいですか、これは「一人一冊」ですよ。





『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』

サウンズパル店主高良俊礼の個人ブログ
http://ameblo.jp/soundspal/

BASEショップもありますよ(ここでしか買えない商品アリ)http://soundspal.thebase.in/
posted by サウンズパル at 16:55| Comment(2) | 音楽本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんな本が出てたんですね。これは買います!
Posted by 魂 at 2015年09月20日 17:22
>魂さま

おひさしぶりです!はい、これは内容素晴らしいです、ぜひぜひ♪
Posted by soundspal at 2015年09月21日 10:04
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