2016年02月08日

ザ・クラッシュ コンバット・ロック

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ザ・クラッシュ/コンバット・ロック
(Epic/ソニー・ミュージック)


何がカッコイイってアナタ、全員リーゼントに、黒を基調とした服装でキメて、んでもって全員がまるで別々の方向を向いているこのジャケット、そして「コンバット・ロック」という、戦う気持ちバリバリのこのタイトル。

たとえこれがザ・クラッシュの、事実上のラスト・アルバムでなくても、よしんばクラッシュのアルバムじゃなくても、胸に何かこうアツいものがこみ上げてきただろうと思います。

はい、はい、のっけから何だら意味のわからんノリですいません。

ザ・クラッシュが、あらゆるジャンルの音楽を呑み込んだサウンドで世界に衝撃を与えた4枚目の大作「サンディニスタ!」から2年の歳月をかけて作り出した、渾身のロック・アルバムがこの「コンバット・ロック」であります。

クラッシュは、1977年のデビュー時から、セックス・ピストルズと並ぶ英パンクロックの2大バンドとして、空前のパンクブームに火を点けましたが、ピストルズがブームをあざ笑うかのように一瞬で解散したのに対し、クラッシュは「ロンドン・コーリング」にて、ロカビリーやレゲエといったルーツ音楽を硬派に提示し、ブームに浮かれる世界に「ちょいと待て、お前ら”何がパンクか”ってことをよく考えろ!」
と警鐘を鳴らし、「パンクとは誠実に生きることだ」という主張を語らずしてその演奏行為で示したのだとアタシは勝手に思っております。

ともあれ自分達で作り上げた”パンクロック”という型をブチ壊すべく、あらゆるルーツ・ミュージックを表現に取り入れ、ファンクやディスコといった新しい音楽もどんどん呑み込みながらも、その主張するところは一切ブレず”反骨”と”グッド・ミュージックをリスペクトする”という姿勢を、クラッシュは貫いたんです。

と、エラソーなことを言っておりますが、アタシは頭の悪い中坊の頃に「見た目」からこのアルバムに入りました。

あの〜、このアルバムの中で一番の名曲と呼ばれる「ロック・ザ・カスパ」というダンサンブルな曲があるんですが、この曲のPVをですね、深夜の音楽番組で見たんです。





油田採掘機らしきものの前で、戦闘服っぽいの着て演奏しているクラッシュがカッコ良かったなぁ・・・というのと、アラブ人とユダヤ人が仲良くオープンカーに乗って最後はライヴで踊り狂ってるのを見て、これは強烈なメッセージソングだなぁ・・と思ったのがきっかけです。

でも、アタシが知っているクラッシュの、疾走系の8ビートパンクとは楽曲が全然違ったから、ちょいと戸惑ってはいたんです。

でも「ロック・ザ・カスパ」は本当にカッコイイ曲だよなぁ・・・と思ってファーストやセカンドを聴き直してみてもそれらしき曲は、当たり前だけど入っていない。「ロンドン・コーリング」にも入っていない。何だこれは?と思ったら、親父が「多分コンバット・ロックに入っとるんじゃ」と。

アタマの悪い中学生だから、アルバムの時系列とか全然わからんかったんですよね(汗)

で「コンバット・ロック」さっきも言ったようにジャケットもタイトルもカッコイイので、アタシの中で「思い入れ盤」になるのはあっという間でした。



【収録曲】
1.権利主張
2.カー・ジャミング
3.ステイ・オア・ゴー
4.ロック・ザ・カスバ
5.レッド・エンジェル・ドラグネット
6.ストレイト・トゥ・ヘル
7.オーヴァーパワード・バイ・ファンク
8.アトム・タン
9.シーン・フリン
10.ゲットーの被告人
11.イノキュレイテッド・シティ
12.デス・イズ・ア・スター


よく雑誌なんかでは「クラッシュの原点回帰のロックンロール・アルバム」とか言われておりますが、単調な突っ走るだけのナンバーは一切やっておりません。個人的にこのアルバムは「ロンドン・コーリング」の硬派なロック路線(骨太でストレートな冒頭3曲とG、切ないJ)を更に煮詰めて、「サンディニスタ!」で聴けたミクスチャーな感覚を「ここぞ!」という1曲に込めて放った(完全にダブなDEHI、クラッシュ流ディスコファンクのF、ポエトリーと歌が静かに優しくエンディングを奏でるK)、スタジオアルバムとして素晴らしいクオリティの、独立した一枚だと思っとります。

「今日はクラッシュ、じっくり聴くぞ」と思ったら、アタシはこのアルバムを聴いてます。2回買って借りパクされたけど、ないとどうしても困るので、今手元にあるCDは3枚目です。でもいい。これ、いいもん。





『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』

サウンズパル店主高良俊礼の個人ブログ
http://ameblo.jp/soundspal/

BASEショップもありますよ(ここでしか買えない商品アリ)http://soundspal.thebase.in/
posted by サウンズパル at 19:26| Comment(0) | ジョー・ストラマー先輩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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