ディープなコラム こちらにも書いてます♪

2017年04月18日

ジョニー・ウィンター Live

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ジョニー・ウィンター/Live
(ソニー・ミュージック)


いやぁ皆さん暑いですね、という言葉を、これほどまで早く使うとは、今年は思ってもおりませんでした。

奄美なんかもう3日前ぐらいから急にムシムシしてきて、雨もダーダー降って、これもう梅雨ですよ。

アタシもここへきて頭痛したり何したりと、体調も急降下であうあう言っております。

さぁこうなったらお約束、CD屋としては

「梅雨のジメジメをふっ飛ばすような音楽聴こうぜぃ」

ということなんでありますが、あー、梅雨の鬱陶しい時期、夏のクソ暑い時期には向かい酒ならぬ”向かい音楽”で、アタシは大体対抗しておりますね。

そう、鬱陶しい雨の季節には、ゴリゴリのジャズとかドロドロのブルースとか、バリバリのロックンロールがよろしいです♪

で、このうちの「ドロドロのブルース」要素と「バリバリのロックンロール」の要素を併せ持つといえば、アメリカはテキサスの火の玉兄貴、ジョニー・ウィンターであります。

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大体名前が「ウィンター(冬)」のくせに、何か北欧神話にでも出てきそうなルックスのくせに、この兄貴はとにかくガンガンゴリゴリに、ブルースの影響受けまくりーのロックンロールを、配慮なんて言葉全くない強引なギターで弾きまくる!そして含みなんて言葉知らんぜな、張り上げるだけ張り上げる声でがなりまくる。


まー、男臭い&暑苦しいことこの上ないんですが、それもここまで貫けば、一周回って清々しい!

特にライヴ盤を聴けば、爽快な汗が一緒にかけて、気持ちがスカーンと晴れます。特に車ん中なんかでいい感じのボリュームで聴くとたまらんのですよね〜♪



(ギター・レジェンド・シリーズ)

【収録曲】
1.グッド・モーニング・リトル・スクール・ガール
2.イッツ・マイ・オウン・フォールト
3.ジャンピン・ジャック・フラッシュ
4.ロックン・ロール・メドレー:火の玉ロック〜ノッポのサリー〜 ホール・ロッタ・シェイキン・ゴーイン・オン
5.ミーン・タウン・ブルース
6.ジョニー・B・グッド
7.イッツ・マイ・オウン・フォールト
8.ローリン・アンド・タンブリン


このアルバムは、ジョニー・ウィンターがデビューして間もない頃(1971年)にリリースされた、ニューヨークのロックの聖地"フィルモア・イースト"での熱演を収録したライヴ。

とにかくロックで「ライヴ名盤」といえば、コレと1976年の「狂乱のライヴ」が、ジョニー・ウィンターの代表作として挙げられます。いやもう実際凄いんです。

原題は「Johnny Winter And / Live」です。

"And"ってのはバンド名で、まぁ彼っぽく直訳すれば

「ジョニー・ウィンターとその他の野郎共」

ですねぇ。

メンバーは、この"And"の中心人物で、セカンド・アルバムからジョニーと共同プロデュースなどをしているギタリスト、リック・デリンジャー、ベースのランディ・ジョー・ホブス、ドラムがボビー・コールドウェル。4人編成の、れっきとしたバンド編成であります。

ジョニー・ウィンターって人は、本当にもう悪ガキの、しかもガキ大将がそのまんま大人になってミュージシャンになったような人で、ギター弾かせたら特に「オレがオレが」がヒートアップする人だったらしく、それは確かにアルバム聴いて、その大暴れするギタープレイ聴けば分かります。

ジョニーの実弟、エドガー・ウィンターも

「兄貴は我が強すぎてタチ悪いんだよ。てかあのバンド名見た?"ジョニー・ウィンター・アンド"だぜ?何だよ"アンド"って」

と、半ば呆れながら言ったといいますが、いやいや、ジョニーはそれだからこそ生涯スタイルを変えることなく、最高にカッコいいブルースロッカーとして輝いておったんです。

さて、アルバムを聴いてみましょう。

楽曲のほとんどは、ジョニーが完全に「オレの好み」でセレクトしたとおぼしき、古いブルースやロックンロール・スタンダード。

兄貴はオーディエンスとの小賢しい駆け引きなんざ一切致しません。ドカーンとおっぱじめて「前半は大体ブルース、真ん中ロックンロールで盛り上げて、シメにブルースどーじゃー!」と、実に分かりやすいライヴで、例の如く弾きまくり、がなりまくってテンション最高潮のまま、感動と興奮・・・じゃなかった、興奮と熱狂と握りこぶしの時間はあっという間なんです。

「この1曲!」と言われても「んなもん全部に決まってんだろー!」と、がなりたくもなりますが、強いて言えば、ストーンズの「ジャンピンジャック・フラッシュ」からの怒涛のロックンロール・メドレーに興奮しねぇヤツぁ、と、ソフトに言っておきましょう♪

そして特筆すべきはバンドサウンド。

ジョニーがその強烈なキャラクターゆえにやっぱり真ん中で暴れまくってはいますが"アンド"の野郎共は、単なるジョニーの引き立て役じゃありません。

全体のサウンドが、実にタイトで不良で、おまけに土臭いんですよね。特にリック・デリンジャーのギター、弾きまくるジョニーのギターに負けない狼藉ぶりで、ガンガンにソロぶっこんできて、こら名前の通りアブナいし、ジョニーもリックも、どっちかがソロ弾いてる時のバッキングが、本当に自由というかお互い

「あ?てめーがソロ弾いてる時はオレがバッキングで目立ってやんよ!」

みたいな闘志剥き出しで、凄い緊張感醸してるんです。

うんうん「ギター・レジェンド・シリーズ」ですので、こういう「ソロvsバッキング」のバトルにスポットを当ててこのアルバムセレクトしたんですよねソニーさん、わかります。


”ジョニー・ウィンター”関連記事

『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』

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2017年04月12日

サンタナ Santana

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サンタナ/SANTANA
(ソニー・ミュージック)

ソニー・ミュージックの税み¥1080「ギター・レジェンド・シリーズ」から、ブルースやロックの素晴らしい名盤を皆様にご紹介しております。

で、本日はサンタナ!

サンタナといえば、アタシはまず最初に、個人的に大好きな「サンタナ3」をどうしても紹介したくて、真っ先にレビューしましたが、レビュー書くために久々に引っ張り出して聴いたファースト・アルバム「サンタナ」と、セカンドの「天の守護神」も、それぞれカラーは違えど、いやいやなかなかどうしてこれは「3」に勝るとも劣らない傑作なんじゃないか、アタシは今までどの耳でファーストとセカンドを聴いてきたんだ、反省しろ。

と、なりました。

で、反省しましたねぇ。

という訳でサンタナ、ファーストから順を追ってご紹介しましょう。

まず「サンタナ」というのは、あのギターのヒゲのおじちゃんのソロ・プロジェクトの名前ではなく、れっきとしたバンド名であります。

もちろんあのギターのおじちゃん、つまりカルロス・サンタナが演奏の中心であり、特に3枚目以降は彼が完全に主役としてバンドのサウンドをリードしている訳ではあるんですが、今でも「サンタナ」はバンドです。

サンタナの結成はデビューから4年前の1965年に遡ります。

この時代というのは、ロックンロールの終演で一時期下火になっていた「ブルースをルーツに持つロック・ミュージック」が、ビートルズやローリング・ストーンズらの英国ロック勢、そしてちょい後のジミ・ヘンドリックスの英国デビューとブレイクが決定打となり、アメリカの若者の間でも「ブルースやR&B寄りのロックはカッコイイぞ!」という認識が沸騰しだした頃で、あちこちでブルースロックのバンドが出てき時代でありました。

サンタナの前進である「サンタナ・ブルース・バンド」は、メキシコ生まれのカルロスが「ブルースバンドやろうぜ!」と、サンフランシスコの仲間達に声をかけて生まれたバンドです。

最初の頃はそれこそストレートなブルース・ロックをやっていたようですが、メンバー達はあることに気付きます。

それは

「フツーにブルースロックやるよりは、もっとラテン音楽の要素取り入れてロックと融合させた方が面白いんじゃね?」

というものでした。




(ギター・レジェンド・シリーズ)

【収録曲】
1.ウェイティング
2.イヴィル・ウェイズ
3.シェイズ・オブ・タイム
4.セイヴァー
5.ジンゴー
6.パースエイジョン
7.トリート
8.ユー・ジャスト・ドント・ケア
9.ソウル・サクリファイス
10.セイヴァー (ライヴ)
11.ソウル・サクリファイス (ライヴ)
12.フライド・ネックボーンズ (ライヴ)


そんなサンタナのデビュー・アルバムは、まず一発目からいわゆるカギカッコ付きの「ロックバンド」の音とはまるで違います。

ポンポンパカポコとパーカッションが実にカラフルで土臭いリズムを打ち鳴らす中、太く粘るビートをうならせるベース、そして情感に溢れたギター、プログレッシブなオルガンが入り乱れ、凄まじい勢いで即興を軸にしたソロの応報を繰り広げます。

1曲目なんかラテンというより、アフロファンクだし、そこからガガーンと音楽性が堰を切ったかのようにキューバ音楽や或いはジャズロックの芳醇な香りをムンムンに撒き散らしながら炸裂して、その高いテンションが失速せず最後まで一気に聴かせてくれるんです。

この頃のサンタナは、よく「まだサンタナのギターの個性が出しきれてない」と言う人もいますが、すべての楽器が主役として激しくも自由に絡む演奏の中でしっかりとソロにバッキングに存在感を出しています(とくにオルガンとのスリリングな長尺ソロのやりとりは手に汗握ります)。

後年の伸びやかなサウンドとどこまでも抜けてゆくサスティンこそ聴かれませんが、恐らくはレスポールとマーシャル直結の、豪快でささくれ立ったトーンには、他で聴けないならではの魅力が確かに、いや、確か過ぎるほどにあります。

サイケデリックな味わいも強く、総じてかなり中毒性の高いアルバムです。



『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』

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2017年04月04日

マイク・ブルームフィールド&アル・クーパー フィルモアの奇蹟

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マイク・ブルームフィールド&アル・クーパー/フィルモアの奇蹟
(ソニー・ミュージック)


音楽を心から愛する読者の皆さんこんばんは。

いや、新年度ですね。忙しいですね。純粋にCD屋一本でやってた頃は「新年度の"度"って何だよ」とか、タワケた事を思ってましたが、正業するようになってから、新年度の"度"がひしひしと染みるようになりました。

まぁそんな訳で忙しくしております。

しかし、今月はソニー渾身の無鉄砲企画「ギター・レジェンド・シリーズ」が、いよいよ発売になるので(注・2017年4月現在)、ヒーヒーばかり言ってはおれません、全世界の音楽好きギター好きの方々のために、や、絶対そんなたくさんの人は見てはないとは思いますが、気合いを入れてレビューしないといかんのです。

という訳で、今日はアメリカの60年代ロックの名盤、とりわけライヴ盤としてはその歴史に燦然と輝く究極にして至高の一枚、マイク・ブルームフィールドとアル・クーパーのいい仕事「フィルモアの奇蹟」をご紹介します。


あのですね、名盤だとか言っていきなり話の腰を折るようで申し訳ないんですけど、マイク・ブルームフィールドとアル・クーパーって、そんな物凄い有名な人達じゃありません。

そりゃあもちろんオールドロック好きの間、なかんづくブルースロック好きの間ではマイク・ブルームフィールドといえばリスペクト通り越して崇拝の対象ぐらい凄いギタリストですし(エリック・クラプトンが彼のエモーショナルなギターを聴いて物凄く嫉妬したという話は有名)、アル・クーパーといえば、ボブ・ディランの名曲「ライク・ア・ローリング・ストーン」での、あの印象的なオルガンだよといえば「あぁなるほど、あのオルガンは最高だ!」と、ほとんどの人には納得なぐらいの隠れ認知度のある実力派ですが、どちらかというと2人共に生粋の音楽職人。

派手で華やかなスター達を横目に、上質なプレイで、ルーツに深く根差した良質な音楽を黙々と作り上げて来た人達なんです。

マイク・ブルームフィールドは、シカゴの本格的なブルース・ロック・バンド"ポール・バターフィールド・ブルース・バンド"のメンバーとして、アル・クーパーは、元々ピアノからギターからマルチに楽器をこなす作曲家として、そのキャリアをスタートさせ、それから紆余曲折を経てそれぞれバンドを離れてソロ活動への道を模索していた1967年、ボブ・ディランの「ライク・ア・ローリング・ストーン」のレコーディングの現場で運命の出会いを果たします。

その時バックを思いっきりエレキ化したボブ・ディランのバンドに、マイク・ブルームフィールドは、その「電気化」の中心人物としてギターを弾いていました。

たまたまスタジオに見学しに来たアル・クーパーは、そのプレイを「カッコイイなぁ」と思いながら聴いてたところ、ディランから

「アル、この曲はオルガン入れてみようと思うんだけど、君弾けるだろ?ちょっと弾いてみてくれよ」

と、誘われ「あぁ...うん」と、実はそれまでオルガンなんか触ったこともなかったのに、ちょっといじっただけでコツを掴んであの名演を繰り広げたという訳なんですが、このプレイに惚れたのがマイク・ブルームフィールド。

「お前いいなぁ」

「お前こそ」

と言い合っているうちにすっかり意気投合。じゃあ一緒に何かやろうぜと話をしているうちに、アルバムでも作ろうじゃないかとすっかり話がまとまって、翌1968年、スタジオで「スーパーセッション」というアルバムを録音します。

この時実はブルームフィールドはレコーディング中に体調が悪くなって、途中からクロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングでおなじみのスティーヴン・スティルスが代役で参加して、これがまた素晴らしいブルース・ロック名盤となるのですが

「やっぱライヴやりたいよね〜」

という話になって、サンフランシスコにあった人気のライヴハウス「フィルモア・オーディトリアム(後のフィルモア・ウエスト)」で、何と3日間連続のライヴをやって、それをレコーディングするという話があれよあれよとまとまってしまいます。




(ギター・レジェンド・シリーズ)


(Disc-1)
1.マイク・ブルームフィールドのオープニング・スピーチ
2.59番街橋の歌 (フィーリン・グルーヴィー)
3.アイ・ワンダー・フー
4.神聖にして犯すべからず
5.ウエイト
6.メリー・アン
7.愛の終る日まで
8.ザッツ・オール・ライト
9.グリーン・オニオン

(Disc-2)
1.アル・クーパーのオープニング・スピーチ
2.サニー・ボーイ・ウィリアムスン
3.ノー・モア・ロンリー・ナイツ (寂しい夜はいらない)
4.ディア・ミスター・ファンタジー
5.激しい恋はもうたくさん
6.終曲 (フィナーレ)/逃亡者


演奏家としては言うまでもなく最高にセンスの塊な二人な訳ですが、それ以前に凄まじい音楽好きです。

この時のライヴでは、オリジナルもやりますが、レイ・チャールズ「アイ・ワンダー・フー」、エルヴィス・プレスリー(が、カヴァーしたアーサー"ビッグボーイ"クルータップの「ザッツ・オールライト」、アルバート・キング「激しい恋はもうたくさん」、ブッカーT&ザMG'sの「グリーン・オニオン」などの、有名ブルース/R&Bナンバーから、サニーボーイ・ウィリアムスン(T)の「ノーモア・ロンリー・ナイツ」まだそこまで有名じゃなかった頃のサイモン&ガーファンクルの「59番街橋の歌」など、ちょいと珍しい曲までやってるんですが、こぉれがもう凄い!

基本的にステージに立ってかつ自分が主役となれば演奏がすべて、人気?客ウケ?知らんわい!とばかりに内なる世界に没入してエモーショナルに弾きまくる、弾きまくる、そりゃもう弾きまくる!1曲に目一杯ソロパートを織り込んで、ソロともなれば即興演奏に突入して更に弾きまくに弾きまくります。

彼らの演奏は、もちろんブルースを基調にしています。

でも、それがこのライヴでは黒人の物真似になっておらず、かといってオリジナリティを狙ったあざとさなんかカケラもなくて、ひたすら濃厚に濃密に流れる時間と、一曲の中で何度も押し寄せる衝動と炸裂のカタルシスに、聴いてる側は身も心もクラクラになること猛烈に請け合いです。

キャッチーで速いテンポの曲が一曲も入っていないにも関わらず、です。

ちなみにそんな気合いの入りまくったステージを3日もぶっ続けでやっておりますと、人間流石に消耗します。

マイク・ブルームフィールドは、ここでもやはり燃え尽きてしまって、3日目のステージには出演出来ず、代役として急遽ポール・バターフィールド・バンドの後輩ギタリストのエルヴィン・ビショップ(「ノーモア・ロンリー・ナイツ」で参加)と、まだ全くの無名ギタリストだったカルロス・サンタナ(「サニーボーイ・ウィリアムスン」で参加。ちなみにこの曲はカヴァーしたサニーボーイTのことではなく、別人のサニーボーイ・ウィリアムスンUのことを唄ってるっぽい)が参加。

この2人のプレイもかなりアツいです。エルヴィン・ビショップは、気合いが空回りしてる部分はありますが、兄貴分のブルームフィールドに迫る気迫でキョーレツなチョーキングぶちかましておりますし、サンタナに関しては何とこのライヴが初のレコーディング。

コチラも後年のラテン野郎ぶりこそ出ておりませんが、気持ち良く震えながら伸びてゆくギターソロはやっぱりサンタナです。ファンならずとも心して聴きましょう。

さて、長々書きましたが、職人堅気のギターとオルガンの名手2人による、最高にガチンコな、衝動と情感の激しいせめぎあい、2枚組でその凄まじさは尚更ガチンコです。ブルースロックの名盤、ロックにおけるライヴ名盤、色んな形容と共に語り継がれておりますが、一言で言えば素晴らしくリアルな"生"の音楽にどこまでも浸れる名盤です。

ブルームフィールドのギターはレスポールで、エフェクター一切使わず、フェンダーのツインリバーブ直結なんですよ。これだけでギター弾いてる人なら何か感じるものがあるでしょ、ね♪








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2017年03月28日

サンタナ3

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サンタナ/サンタナ3

(ソニー・ミュージック)



せっかく「ギター・レジェンド・シリーズ \1080」色々なジャンル出てるし、せっかく「ブラック・マジック・ウーマン」のオリジナルの生みの親でありますフリートウッド・マックを紹介したので、今日はサンタナを紹介してしまいましょう。

サンタナは「ラテン・ロック」という音楽をアメリカで作り出した、そのジャンルの開拓者的バンドであります。

よく、ギター弾いてるカルロス・サンタナ個人のことを"サンタナ"だと誤解されますがちゃいます。ギターのカルロス・サンタナを中心としたバンドの事が「サンタナ」です。

エディ・ヴァン・ヘイレンを中心としたバンドの事を「ヴァン・ヘイレン」というのと一緒ですね。

はいはい、そんな訳で今もロックの大御所として現役バリバリのサンタナでありますが、デビューは1969年と早く、その年のウッドストック・フェスティバルに出演したことで一気に話題となり、翌年には先も申し上げたように、フリートウッド・マックの「ブラック・マジック・ウーマン」のラテン・ロックなカヴァーが全米4位というヒットとなって、不動の人気を誇るようになります。

ロックにラテン音楽の要素を取り入れたサンタナのサウンドは、他にない個性と称賛され、セカンド・アルバム「天の守護神」以降は特にメキシコ出身のカルロスの、哀愁溢れるギターソロをグッと全面に出した音作りでその個性に磨きをかけていくのですが、本日ご紹介するのは、そんなサンタナの大飛躍の一歩目となった記念すべき名盤「サンタナ3」であります。

このアルバムでサンタナは、ギターを前に出したサウンドをより効果的にす仕上げるために、バンドにもう一人のギタリスト、しかもリズムを刻むサイドギターではなく、自分のソロにガンガン斬り込んでくる若手のリードギタリストを招き入れます。

その若手ギタリストというのが、何と17歳のニール・ショーン。

はい、詳しい方にはピンとくるでしょうが、彼は後にサンタナのオルガン奏者、グレッグ・ローリーと共に、アメリカン・プログレッシブロックの代表ともいえるスーパー・バンド「ジャーニー」を結成するあのニール・ショーンです。

このカルロスの試みは大成功でした。まーこのショーン君のギター、カルロスに負けず劣らず弾きまくる弾きまくる(!)

個人的にこのアルバムは、初めて買ったサンタナのアルバムだったので、メンバーのこととかまだよく分からなかったということもあり

「当たり前だけどギターめちゃくちゃ弾きまくってるな、まるで音色とかフレーズがそっくりなギタリスト2人がソロバトルしてるみてぇじゃないか、おい」

と、思ってましたが「おい」じゃなくて実際このアルバムでバトルに聴こえてたのは、正真正銘のバトルだったんですね。




(ギター・レジェンド・シリーズ)


1.バトゥーカ
2.孤独のリズム
3.タブー(禁断の恋)
4.祭典
5.新しい世界
6.グアヒーラ
7.ジャングル・ストラット
8.愛がすべてを
9.情熱のルンバ
10.バトゥーカ (ライヴ)
11.ジャングル・ストラット (ライヴ)
12.ガンボ (ライヴ)

アルバムは祝祭の雰囲気を盛り上げるパーカッションの音から始まります。

更にビシッと斬り込んでくるシンプルなギターリフからのいきなりワウも絶妙にかましたチョーキング大炸裂のソロが大いに盛り上がったところでカクンとテンポを落としたAへ。

一応唄モノですが、リードヴォーカルを置かずにコーラスが主旋律を唄うパートがあって、そこから怒涛のギターソロ、これは燃えます。

前半のハイライトBとCも素晴らしく、妖艶なバラードでのむせび泣くギターを目一杯聴かせて一気にハイテンションのラテン・ロック!やり合うギターを挟んでの、グレッグ・ローリーのオルガンソロもキレキレであります。この展開、たまらんですね。ワシ何度こぶしを握ったか分かりません。

続くD以降はレコードでいえばB面ですが、こっからは更に曲のバラエティに富んでおります。

いきなりのブ厚いホーンとソウルフルなパンチの効いたヴォーカルを炸裂させるのは、西海岸ファンクの雄、タワー・オブ・パワーの面々。

Eは一転ルンバのリズムで、ルーツのひとつであるキューバ音楽にかなり接近した曲。正直アタシはこの曲でラテン・ミュージックそのものにかなり惹かれるようになり、大分後に「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」聴いて

「これこれ、サンタナがやってたやつこんな感じの曲!」

と、もう泣きたくなるぐらい嬉しかったです。

Fは更に一転、今度はツインギターのアツい絡みと、それをグイグイ引っ張るベースがカッコイイですね。

そして再びラテンの「お祭り」を思わせる、パーカッションが賑やかに鳴り響くGでアルバムは一応完結なんですが、CD化に際してこの年のフィルモア・ウエストで行われたかなりアツいライヴが3曲オマケで付いております。








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2017年03月26日

フリートウッド・マック 英吉利の薔薇


ソニー・ミュージックが何かトチ狂って気合いを入れてリリース致します税込み¥1080の素晴らしい「ギター・レジェンド・シリーズ」。

せっかくドカンと出ますので、戦前ブルースばかりでもなく、ロックもレビューいたしましょう♪

このシリーズ、タイトルを見ると「ブルース」をキーワードに、ロックやブルースロックの名盤や「おぉ、こんなのもあるのか!」と思わずニンマリしてしまう渋い渋い隠れ名盤まで、これはきっと担当者が手前の独断と偏見だけで勝手にブルース好きや、これからブルースを聴いてみようと思う人達のために、精魂込めてセレクトしたに違いありませんから、そこらへんの気持ちもキチンと汲んで読者の皆様にちゃんと紹介するというのが、音楽稼業に生きる人間の筋というもの。

で、アタシが記念すべき「ギター・レジェンド・シリーズ、ロックこの一枚!」に、まず選んでみたのがコチラ

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フリートウッド・マック/英吉利の薔薇
(ソニー・ミュージック)


ドドーン!

これですよ、このジャケット!!

多分今、ここまで読んで

「あ、何かよーわからんけど、この写真はよく見るぞ!」

と思った方、多いと思います。

そうなんです、コレはですね

「ジャケの方が中身より何倍も有名盤」

として、かれこれ50年近くロック史に君臨しているキング・オブ・変顔ジャケ”でありますの♪

はい、でも中身はカッコイイよ。

終わり。





終われなーーーーーい!!!!


はい、ちゃんとしますね(汗)

このアルバムは、今も活躍しておりますイギリスの大御所ロック・バンド、フリートウッド・マックのセカンド・アルバムです。

はい、で、フリートウッド・マックとは何ぞ?

という話になるんですが、ここで重要なのは「ブルース」です。

アメリカのブルースが、1960年代になって、本国よりもイギリスで大いに人気を博したという話は、このブログでこれまで何度も書きました。

主にマディ・ウォーターズやハウリン・ウルフといったシカゴ・ブルースを熱心に聴いており、自分達の表現の中にそのエッセンスを取り込んだロックで新たな息吹を与えたのが、ローリング・ストーンズであり、B.B.キング、フレディ・キング、オーティス・ラッシュといったスクィーズ(のけぞり)ギターの名手達のソロをお手本に、それぞれ発展させたのが、エリック・クラプトンやジェフ・ベックであり・・・といった感じで、英国の人気バンドや若いギター・ヒーロー達が、それはもう真剣にブルースというものを唄ったり演奏して、それが60年代の「ロック」の大スパークに直接繋がる訳なんですが。

そんな英国に、実は多くの人材を世に輩出する、シーンの台風の目のようなブルース・バンドがありました。

このバンドこそが”ジョン・メイオール&ザ・ブルース・ブレイカーズ”であります。

クリーム結成前のエリック・クラプトン、ジャック・ブルース、ストーンズでの活躍でおなじみのミック・テイラーなど、ギターもベースもドラムも、その後のUKロックを背負って立つ凄い面々が、それぞれ若い頃に出入りしていたバンドなんですが、このバンドから「天才」と呼ばれるギタリスト、ピーター・グリーンとドラマーのミック・フリードウッドが独立して結成したブルース・ロック・バンドがこの「フリートウッド・マック」。

そうなんです、このアルバム、ジャケットを見る限りは何かフザケてるのか、それともプログレか、はたまたハッピーで軽薄なロックンロールの作品みたいなんですが、中身は実に硬派なブルースロックの名盤なのであります。


【収録曲】
1.ストップ・メッシン・ラウンド
2.ジグソー・パズル・ブルース
3.ドクター・ブラウン
4.サムシング・インサイド・オブ・ミー
5.イヴニン・ブギー
6.ラヴ・ザット・バーンズ
7.ブラック・マジック・ウーマン
8.アイヴ・ロスト・マイ・ベイビー
9.ワン・サニー・デイ
10.ウィズアウト・ユー
11.カミング・ホーム
12.アルバトロス

このバンドは、ピーター・グリーンの、フレーズも音色もかなり本格的なブルース(特にマイナー・キーの曲での強烈な粘りが最高)なギターを中心であります。

しかし、ちょっとフツーじゃないのがその編成。

何とギタリストはグリーンだけじゃなく、ジェレミー・スペンサーと、当時18歳のダニー・カーワンも加わったトリプル・ギターという編成で、しかも3人が3人とも、完全にソロとか完全にサイドとかいう訳ではなく、アンサンブルの中で絶妙に前に出たりバッキングに回ったり、或いはソロの合間に斬り込んできたりと、実に”ギターを聴く醍醐味”に溢れた仕上がりになっておるのですよ♪


サンタナの大ヒット曲としても有名だけど、実はこの人達のがオリジナルな「ブラック・マジック・ウーマン」ドスッ、ドスッと重たいドラムに、カッティングとリフとリードの3本のギターが絡む重厚なブルース「ワン・サニー・デイ」そしてオープニングの強烈に泥臭いながらも、アレンジの中でのメリハリがキチッと聴く人を乗せてくれる「ストップ・メッシン・アラウンド」などなど、どれも強烈に「60年代の、ブルースにガッツリ影響を受けたブルースロック」です。

彼らのプレイはしっかりと泥臭く、そしてトリプルギターでの職人な絡みでしっかりとブルースしてロックしているので、それ以外のアレンジの中で余計なこともせず、実に自然な味わいです。

ジャケのイメージで、アタシも最初は「うぅ〜ん、どんなもんだろう」と思ってたりしたんですけどね、もう1曲目からその、良い意味でUKロックらしからぬ渋味とコクの豊かさに気持ち良くヤラレましたよ。

アルバム全編通して実に硬派なブルースロックですが、感動的なラストの「アルバトロス」、ギター好きでインスト好きならこれ聴いてください。一転切なく不思議な爽快感が余韻としてジワッと響くこれは名演です。





『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』

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