ディープなコラム こちらにも書いてます♪

2017年05月26日

ザ・クラッシュ ライヴ・クラッシュ

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ザ・クラッシュ/ライヴ・クラッシュ
(エピック・レコード)


さて皆様、ロックといえばライヴであります。

ライヴ盤には、スタジオで製作されたオリジナル・アルバムを聴いての「凄い!なるほど!カッコイイ!」という、割と段階のある感動とはまた違う

「凄い!凄い!凄い!」

という、もう言葉といえば一言で事足りるほどの純粋な感動が目一杯詰まっているものでございます。

まず、アタシの場合は、好きになったバンドがいて、ライヴ盤を出しているなら、もうまっしぐらにそれを買いに走ったものです。

音が悪いとか演奏が荒削りとかそんなもんはカンケーねぇ。田舎に住んどる俺は、このバンド観たいんだけど観れんのじゃ、だったらライヴ盤買って家で爆音で聴いて盛り上がるんじゃい! あん?このバンド、ライヴだと下手クソね、だと?だぁっとれ、ロックバンドが演奏上手くてどうする。ライヴぞ!?キャーキャー言わんかい。

と、全身全霊で聴きました。

えぇ、音がいいとか悪いとか、演奏が上手いとか下手とか、そんなことほんっっっとに関係ないんです。

スピーカーからガシガシ飛んでくるデカくて暴力的な音と、声とかエレキギターのジャカジャカとか、ほとんど聴こえないベースの潰れた音とか、ドラムのバカスカとか、そういうのに乗っかった”本気”を、こちらも本気で浴びるように聴く。ライヴ盤の醍醐味ってのはそんなもんです。そして敢えて乱暴に括りますがそれがロック。

えぇ、つまりぼく、パンクロックが好きなんです。

中学の頃に「カッコイイ!やべぇ!」とハマッて、これは絶対にライヴはもっと凄いだろうと思っていたのが、ザ・クラッシュ。

ところが、クラッシュのオフィシャルなライヴ盤は、当時一枚もリリースされておらず。

クラッシュは特に「ロンドン・コーリング」以降は作品のトータルなクオリティにこだわりたかったから、ライヴ盤という形での作品のリリースは好きではなかったとか、そういう理由を聞きました。

しかし、アタシが好きになった頃には既に解散して伝説のバンドになっていたクラッシュです。新作としてのライヴ盤のリリースなど、あぁもうないんだろうなぁと思って諦めて数年経った1999年に、事態はいきなり急転します。



【収録曲】
1.コンプリート・コントロール
2.ロンドンは燃えている!
3.ワッツ・マイ・ネーム
4.クラッシュ・シティ・ロッカーズ
5.出世のチャンス
6.ハマースミス宮殿の白人
7.キャピタル・レディオ
8.死の街
9.アイ・フォート・ザ・ロウ
10.ロンドン・コーリング
11.ハルマゲドン・タイム
12.トレイン・イン・ベイン
13.ブリクストンの銃
14.7人の偉人
15.権利主張
16.ステイ・オア・ゴー
17.ストレイト・トゥ・ヘル


何と、いきなりザ・クラッシュのライヴ・アルバム「ライヴ・クラッシュ」がリリースされました。

これこれ!

これなんですよ(!!)

中身に関してはもう何をか言わんやです。

音源はメジャー・デビューの翌年の78年から、オリジナル・メンバーでの最後のアルバム「コンバット・ロック」をリリースした82年までという幅広い時期のライヴを収録したものであります。

「ロンドン・コーリング」以降クラッシュは、トータルなロックバンドとして進化を重ねてきて、アルバムでもロックンロールにスカにレゲエにディスコにと、それこそあらゆる音楽を呑みこんで、それを知性と力強さの両方に満ちたアレンジで”聴かせる音”を創ってきたわけでありますが、ライヴでのクラッシュは、とにかく1音に気合いを入れた、場の空気をガツンと沸かせるパンクバンドなんです。

アルバムの中では最もごった煮感とヨコノリ感に溢れた「サンディニスタ!」からの曲も結構入ってますが、その辺の曲も初期の荒削りなナンバーと全く勢い、音色が一緒!ややっぱりクラッシュは最初から最後までパンクバンドだったんだよ!すげぇよ!






『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』

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2016年06月10日

ジョー・ストラマー&ザ・メスカレロス ストリートコア

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ジョー・ストラマー&ザ・メスカレロス/ストリートコア
(エピック・ソニー)

「6月9日はロックの日」

ということで、昨日は何かロックなやつをと思っておりましたが、もろもろのシャバダバで、記事のアップが1日遅れてしまいました。6月10日もロックの日です。

特にこれといったルールではないのですが、この時期はいつもアタシにとって

「原点とは何か?」

ということを、結構シビアに考える日にしています。

色んな音楽を雑に聴いてきて、それなりに知ったかぶってはおりますが、自分は元々イカしてる音楽を聴いて、単純に「うぉー!カッコイイ!わー!カッコイイ!」と、感動とか興奮とかをしたいだけの人間です。色々と自分にとっては新しい音楽を求めて聴いてきたのも、実際にものすごく単純なことで

「これ、好き」

というものをどんどん拡げていきたい、多くのものにできるだけ感動しつづけていきたい。

ただ、それだけなんです。

中坊の頃にパンクという言葉を知って、その思想(というか何というか)みたいなものにすっかり魅了されていた時「この音楽はいいぜ」「コレはパンクだぜ」と、色んな音楽の魅力を教えてくれたのはジョー・ストラマー。

いわゆる「パンクロック」を代表する存在でありながら、パンクよりも古いロックやブルース、スカやレゲエ、カントリーにブルースなどなど・・・雑誌なんかで彼が「この音楽いいんだよ」と薦めている音楽は、アタシにとってことごとく未知の素敵な体験であり、世の中のことなんて全然分からない田舎のアンポンタンな小僧にとっては、貴重な社会との接点でありました。

もちろん、知識も何にもないわけですから、ボブ・マーリィがどうのスカがどうのモッズがどうの言われてもわからんですよ。

でも、知らないなりに、聴いて理解できないなりにも一生懸命分かろうと思って聴く音楽というのは、何だかとても新鮮で刺激に満ちたものであったと思います。

ジョー・ストラマーという人に惹かれなかったら、その後ジャズやブルースのカッコ良さなんて多分気付くこともなかっただろうし、CD屋の倅として知識は増えていっても、ジャンルに拘った狭い聴き方しか出来なかったような気がするんです。

なのでジョー・ストラマーのことは「先輩」と敬称を付けて呼んでおりますし、アタシが「音楽の原点」というものを思い出したり、それについて考えることを続ける限り、そう呼ぶだろうと思います。

今日は、そんなことをぼんやりと考えながら、ずっとジョー・ストラマー先輩を聴いておりました。

「ストリートコア」は、2002年の12月に帰らぬ人となってしまったジョー・ストラマー先輩のラスト・アルバムです。



【収録曲】
1.コマ・ガール
2.ゲット・ダウン・モーゼス
3.ロング・シャドー
4.アームズ・アロフト
5.ラムシャックル・デイ・パレード
6.リデンプション・ソング
7.オール・イン・ア・デイ
8.バーニン・ストリート
9.ミッドナイト・ジャム
10.シルヴァー・アンド・ゴールド
11.ザ・ハーダー・ゼイ・カム (ライヴ)
12.ア・メッセージ・トゥ・ユー、ルーディー (ライヴ)
13.ヤラ・ヤラ (ライヴ)
14.電撃バップ (ライヴ)

アタシがこのアルバムをようやく手にしたのが、亡くなって10年経った2012年のある日のことです。

「そんなのファンとして失格じゃないか」

とお思いの方、本当にその通りです。

正直にクラッシュ解散後、色々と紆余曲折を経てメスカレロスを結成した時に

「じゃあひとつ原点に帰って、クラッシュ結成以前に楽しくがむしゃらに音楽やってた頃の仲間とかにも声をかけて、スタイルやジャンルに縛られない音楽をやろうじゃないか」

と、すごくポジティヴな動機でこのバンドを始めたと聞き

「うぅん・・・何か人のいいオッサンになった和やかなジョー・ストラマー先輩を見るのが怖いなぁ・・・」

と思ってずーっと2の足を踏んでいたことは、これはファンとしてはいかんことだったなと思います。

「メスカレロスはワールドミュージック」

とかいう、主にメディアが発信した間違った情報に踊らされてもおったと思います。

色々考えてうじうじしとった時に、ある日ふと

「お前はクラッシュ買って後悔したことあったか?」

という、まるで天の声のような質問が胸中に木霊しました。

「うん、ない」

と、意を決して買ったこのアルバム、1曲目「コマ・ガール」で、まるで「白い暴動」や「動乱〜獣を野に放て」の頃のような、力強い声とサウンド、そして何より全然枯れたり丸くなったりしていない、この人独特の闘志に満ちた空気を感じ、それまで10年間のくだらないウジウジが全部吹っ飛びました。

レゲエのA、ジョニー・キャッシュに捧げたカントリーのB、ロックの切なさが凝縮されたようなC、ダブのエレクトリカルな手法を使いつつロックな聖歌D、ボブ・マーリィーの名曲をアコースティックにカヴァーしたE、アルバムの中では最もノイジーでパンクスピリッツ炸裂のF、重厚に歌われるバラードのG、映画「ロンドンコーリング」のナレーション部分(ジョー本人の語りと曲紹介)を美しいトラックでミックスしたH、そして再びアコースティックな編成で哀愁と郷愁で胸がいっぱいになるI、更にジミー・クリフやラモーンズなど、彼が本当に好きでよく唄ってたであろう楽曲などをセレクトしたボーナス・トラックのライヴ7曲も本当に素晴らしく美しく、ラスト・アルバムであっても強烈に「原点」を感じさせて止まないものでした。

ジョー・ストラマー先輩は、クラッシュ時代から本当に色んな音楽を演奏や楽曲に取り入れてたけど、不思議と散漫な感じになったり、浮いた感じにもならなくて1本筋が通ってました。

やっぱりそれは彼が好きになった音楽はどれもわけ隔てなく彼の中で「最高にカッコイイ音楽」であり、原点として力強く延々と鳴り続けてきたからなんだろうなと思います。

「やりたいことを全部やるのがパンクなんだ」

という自分自身の言葉を、恐らく悩んだ末の「一番いい方法」で、大切に音にしてきたんだろうなと、一言で説明するのはとても難しいけど”最高にカッコイイ”アルバムであるところのストリートコアを聴きながら、あぁ俺もジョー・ストラマー先輩に教えられた”何よりも先に音楽が好きである気持ち”を忘れちゃいかんと思うのです。






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2016年02月08日

ザ・クラッシュ コンバット・ロック

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ザ・クラッシュ/コンバット・ロック
(Epic/ソニー・ミュージック)


何がカッコイイってアナタ、全員リーゼントに、黒を基調とした服装でキメて、んでもって全員がまるで別々の方向を向いているこのジャケット、そして「コンバット・ロック」という、戦う気持ちバリバリのこのタイトル。

たとえこれがザ・クラッシュの、事実上のラスト・アルバムでなくても、よしんばクラッシュのアルバムじゃなくても、胸に何かこうアツいものがこみ上げてきただろうと思います。

はい、はい、のっけから何だら意味のわからんノリですいません。

ザ・クラッシュが、あらゆるジャンルの音楽を呑み込んだサウンドで世界に衝撃を与えた4枚目の大作「サンディニスタ!」から2年の歳月をかけて作り出した、渾身のロック・アルバムがこの「コンバット・ロック」であります。

クラッシュは、1977年のデビュー時から、セックス・ピストルズと並ぶ英パンクロックの2大バンドとして、空前のパンクブームに火を点けましたが、ピストルズがブームをあざ笑うかのように一瞬で解散したのに対し、クラッシュは「ロンドン・コーリング」にて、ロカビリーやレゲエといったルーツ音楽を硬派に提示し、ブームに浮かれる世界に「ちょいと待て、お前ら”何がパンクか”ってことをよく考えろ!」
と警鐘を鳴らし、「パンクとは誠実に生きることだ」という主張を語らずしてその演奏行為で示したのだとアタシは勝手に思っております。

ともあれ自分達で作り上げた”パンクロック”という型をブチ壊すべく、あらゆるルーツ・ミュージックを表現に取り入れ、ファンクやディスコといった新しい音楽もどんどん呑み込みながらも、その主張するところは一切ブレず”反骨”と”グッド・ミュージックをリスペクトする”という姿勢を、クラッシュは貫いたんです。

と、エラソーなことを言っておりますが、アタシは頭の悪い中坊の頃に「見た目」からこのアルバムに入りました。

あの〜、このアルバムの中で一番の名曲と呼ばれる「ロック・ザ・カスパ」というダンサンブルな曲があるんですが、この曲のPVをですね、深夜の音楽番組で見たんです。





油田採掘機らしきものの前で、戦闘服っぽいの着て演奏しているクラッシュがカッコ良かったなぁ・・・というのと、アラブ人とユダヤ人が仲良くオープンカーに乗って最後はライヴで踊り狂ってるのを見て、これは強烈なメッセージソングだなぁ・・と思ったのがきっかけです。

でも、アタシが知っているクラッシュの、疾走系の8ビートパンクとは楽曲が全然違ったから、ちょいと戸惑ってはいたんです。

でも「ロック・ザ・カスパ」は本当にカッコイイ曲だよなぁ・・・と思ってファーストやセカンドを聴き直してみてもそれらしき曲は、当たり前だけど入っていない。「ロンドン・コーリング」にも入っていない。何だこれは?と思ったら、親父が「多分コンバット・ロックに入っとるんじゃ」と。

アタマの悪い中学生だから、アルバムの時系列とか全然わからんかったんですよね(汗)

で「コンバット・ロック」さっきも言ったようにジャケットもタイトルもカッコイイので、アタシの中で「思い入れ盤」になるのはあっという間でした。



【収録曲】
1.権利主張
2.カー・ジャミング
3.ステイ・オア・ゴー
4.ロック・ザ・カスバ
5.レッド・エンジェル・ドラグネット
6.ストレイト・トゥ・ヘル
7.オーヴァーパワード・バイ・ファンク
8.アトム・タン
9.シーン・フリン
10.ゲットーの被告人
11.イノキュレイテッド・シティ
12.デス・イズ・ア・スター


よく雑誌なんかでは「クラッシュの原点回帰のロックンロール・アルバム」とか言われておりますが、単調な突っ走るだけのナンバーは一切やっておりません。個人的にこのアルバムは「ロンドン・コーリング」の硬派なロック路線(骨太でストレートな冒頭3曲とG、切ないJ)を更に煮詰めて、「サンディニスタ!」で聴けたミクスチャーな感覚を「ここぞ!」という1曲に込めて放った(完全にダブなDEHI、クラッシュ流ディスコファンクのF、ポエトリーと歌が静かに優しくエンディングを奏でるK)、スタジオアルバムとして素晴らしいクオリティの、独立した一枚だと思っとります。

「今日はクラッシュ、じっくり聴くぞ」と思ったら、アタシはこのアルバムを聴いてます。2回買って借りパクされたけど、ないとどうしても困るので、今手元にあるCDは3枚目です。でもいい。これ、いいもん。





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2015年12月22日

ロンドン・コーリング ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー

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ロンドン・コーリング ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー
(ジェネオン・エンタテインメント)

ある日のクリスマス・イブの日に、ニュースで『ロック・シンガーのジョー・ストラマーさんが、22日にイングランドの自宅で亡くなりました。50歳でした。』というのを見て

「嘘だろ・・・」

と、ショックでしばらく絶句したのを、つい数年前のように記憶していたのですが、今ネットで見てみたらその年は2002年。

「嘘だろ、もう13年も前のことかよ・・・」

と、再び絶句した只今です。

はい、今日はジョー・ストラマー先輩の命日、しかも13回忌になりますね(西洋にこういう風習はないかと思いますが、日本のいちファンの気持ちとして、しっかりと追悼したいので敢えてこういう書き方をします。気持ちとしてです)。朝から大好きなクラッシュのアルバムと「ジョー・ストラマー&メスカレロズ」のCD、そしてクラッシュ結成前に在籍していた「The 101'ers」のCDを仕事車に積んで聴きまくっておりました(今日の仕事は遠出だったのでサム・リヴァースの45分強の狂盤「ストリームス」を聴くつもりだったのですが、ジョー・ストラマー先輩の日というのを思い出して急遽変更)。


ジョー・ストラマー先輩は、その音楽性だけではなく、常に「思想としてカッコイイパンク」を体現していた人だったと思います。

割と裕福な中産階級の生まれでありながら、常にその視線は「弱いもの」の方に向けられ、彼らを励まし、奮い立たせるメッセージを歌やインタビューで発信しつづけ、世の不条理やそういった不条理を生み出しているシステムと「戦え」と、音楽と行動でハッキリと世界中の音楽ファンに、先頭に立って示し続けてきた人です。

アタシは中学時代、ジョー・ストラマー先輩の姿勢を見て「こういう男にならねばな」と思って「誰に何と言われようとカッコイイと思ったものはカッコイイと思う」ことにしてきました。

非力ではありましたが「弱い人」「困ってる人」を見かけたら、自分はその人達の味方でありたいと思ってきました。

パンクロックというのは、単なる音楽かも知れません。

でも”パンク”というのは生き方なんです。

そう、教わってきましたし、今もアタシは色んな音楽に寄り道しながらも中学の時ジョー・ストラマー先輩に教えられたことを表現や日常生活の寄るべき柱にして生きております。

でも、ジョー・ストラマー先輩のそういった「ものの考え方」にひとつピーンと筋が通っていて、とてつもない説得力があったというのは、やはり純粋な「音楽に対する愛」が心の奥底の一番熱いところにあったからに他なりません。

だからアタシはクラッシュ経由で色んな洋楽を知り、そのカッコ良さを体験することが出来ました。

ロカビリー、戦前ブルース、ジャズ、スカ、ルーツ・レゲエ・・・どのジャンルの音楽も、今こうやって「カッコイイ音」として聴くことが出来ることも、原体験としてクラッシュのサウンドに触れてシビレたという体験があったからに他なりません。

で、特に若い人に「パンクロックって凄くカッコイイんだよ、ジョー・ストラマー先輩って最高に男だよ」と、ジジイになっても言い続けていきたいアタシは、今日のこの日に「まずは観ておくべき!」のドキュメントDVDをご紹介します。






このDVDボックスは単品で「Future Is Unwritten」と題されてリリースされていたジョー・ストラマー先輩の生い立ちからクラッシュでの活動、そして晩年に至るまでの足取りが、貴重な関係者たちの証言(イトコ、学生時代の友人、バンド仲間などなど)レア映像(子供時代のジョー・ストラマー先輩とか、クラッシュのあれこれとか)と、最高にカッコイイ音楽(クラッシュだけじゃなくて、MC5、ウディ・ガスリー、エルヴィス・プレスリー、ブッカ・ホワイト、U・ロイ、エディ・コクラン、ニーナ・シモンなどなど、先輩が影響を受けた様々なジャンルの音源)とが終始一貫して観る人の目と耳を釘付けにする最高のドキュメンタリー作品に、オリジナルTシャツに缶バッヂなど、色んな特典がてんこ盛りの正に「メモリアル・ボックス」であります。

個人的にはブルースについて言及している部分にグッときました。あとオープニングの「白い暴動」で鳥肌が立たないロックファンはいないと思います。そいでもって亡くなる直前2002年の、損得抜きで「心意気」で敢行した消防署ライヴ・・・。あ、あんまり書くとネタバレになりますのでアタシの能書きはどうでもいい「ロック」という言葉に何か特別なアツいものを感じる人はもう一生モノだと思ってぜひとも、いや、何卒お手本に!





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2014年12月15日

ザ・クラッシュ サンディニスタ!

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ザ・クラッシュ サンディニスタ!
(Epic)

(Disc-1)
1.7人の偉人
2.ヒッツヴィル U.K.
3.ジャンコ
4.イワンがG.I.ジョーに会う時
5.政府の指導者
6.老いたイングランド
7.叛乱ワルツ
8.ルック・ヒア
9.歪んだビート
10.誰かが殺された
11.ワン・モア・タイム
12.ワン・モア・ダブ
13.ライトニング・ストライクス(電光一閃!おんぼろニューヨークを直撃)
14.ロンドン塔
15.コーナー・ソウル
16.レッツ・ゴー・クレイジー
17.もしも音楽が語ることができるなら
18.ザ・サウンド・オブ・ザ・シナーズ

(Disc-2)
1.ポリス・オン・マイ・バック
2.ミッドナイト・ログ
3.平等
4.ザ・コール・アップ
5.サンディニスタ!(ワシントンの銃弾)
6.ブロードウェイ
7.ルーズ・ディス・スキン
8.チャーリー・ドント・サーフ(ナパーム弾の星)
9.メンズフォース・ヒル
10.ジャンキー・スリップ
11.キングストン・アドヴァイス
12.ストリート・パレード
13.ヴァージョン・シティ列車
14.リヴィング・イン・フェイム
15.シリコン・オン・サファイア
16.ヴァージョン・パードナー
17.出世のチャンス
18.シェパーズ・ディライト

1980年リリースのザ・クラッシュの4作目のオリジナル・アルバムであり、LPリリース当時は3枚組という破格のボリュームでリリースされて超大作であります。

「ロンドン・コーリング」で、ロカビリーやレゲエ、アメリカン・ポップスからの影響を大々的に取り入れたクラッシュは、更なる音楽的な深みを目指し、このアルバムではもう既に80年代のディスコとかニューウェーブを意識した音作りになっております。

シンセサイザーなども導入した音と「CDでも2枚組、全36曲」というアルバム全体の質量に圧倒されて、最初は「うわ〜、ちょっと長い・・・」と思って、正直我慢して聴いておりましたが、疾走感や初期衝動の炸裂みたいなものを意識しないでボヘ〜っと寝転びながら聴いてるうちに、その後からジワジワくるサウンドの、ボトムの効いたグルーヴに知らぬ間に魅了されていて、「いや、クラッシュって、タダのパンクバンドじゃなくて、ロックバンドとしてカッコイイぜ!」なんて、十代の頃にアタシもよくほざけたものだと思いますが、このアルバムに対するそんな想いは、今も全く変わりなくアタシの胸を静かにアツくしてくれます。

「サンディニスタ!」とは、当時革命戦争を行っていた中米ニカラグアの革命軍の名前で、社会情勢には並々ならぬ感心を持っていたクラッシュは、特にロンドンのジャマイカ移民のレゲエ・ミュージシャン達と親交を深めて行く時点で「欧米による植民地政策」の歴史を勉強し、その背後にある資本主義の巨大な利権構造に対するアンチテーゼとして、キューバや中南米での極左組織の活動家達にシンパシーを感じ、アルバムのタイトル名に、よりポップで一見して聴き易くなったように思える楽曲に乗せる歌詞をよりシニカルで攻撃性に溢れるものに仕上げたのでした。

つまり音楽的な進歩や発展や、実験は多々あれど、ジョー・ストラマー先輩とクラッシュの「戦う姿勢」には、1mmもブレがなかったんですね。

このアルバムでは、「ストラマー/ミック・ジョーンズ」とそれまでなっていたクレジットが全て「ザ・クラッシュ」になっております。

メイン・ヴォーカルも、ジョー・ストラマー先輩やミック・ジョーンズばかりでなく、ポール・シャムノンもトッパー・ヒードンもそれぞれメイン・ヴォーカルで活躍しており、そういう意味では「ビートルズのホワイト・アルバムと共通するコンセプト」という評もなるほどと思えます。バック・アレンジがシンセサイザーやホーン・セクション、コーラス隊なんかも大勢参加した「大作」を意識したものでありますので、そのサウンドから武骨な4人の音が際立って鳴り響いているということも(特にポール・シャムノンのベースがこんなにテクニカルで存在感があるということに、このアルバムを聴いて初めて気が付きました)、ぜひ鑑賞ポイントに置いて聴いてみてください。

「LP3枚組で36曲入れろ!」といったのは、レコード会社に対する嫌がらせ的な意味もあったということを後で知り「さっすが!」と思うわけですが、それでもこれだけ密度の濃い楽曲をアルバムにドカンと収めることは至難の業だったでしょう。

オリジナル・アルバムは全部で5枚出しているクラッシュですが、やはりどのアルバムも1枚1枚じっくり聴いて味わい尽くすものだと思います。そういう訳で「ロンドン・コーリング」で2の足を踏んでいる人も是非聴きましょう!








The clash.- The Magnificent seven ( subtitulada en español).
(リリース当時、よくディスコでも流れていたという「The Magnificent seven」!)



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