2015年06月20日

シューベルト交響曲第8番&第9番(ベーム)

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シューベルト:交響曲第8番&第9番
(Deutsche Grammophon Gesellschaft/ユニバーサル)


え〜、しとしとと雨降りです。

こんな日は自宅で読書をしながらのんびりとレコードを聴きながら読書に限りますねぇ。

よく聴くのが、シューベルトの交響曲第8番の、古〜い10インチ盤のレコードです。

シューベルトって人はアレですよね、ちょっとこう小粋なセンスって言えば怒られそうですが「あぁ、すごくわかりやすいんだけど、何かこう切ないね、沁みるよね」という曲をたくさん作って、その「美メロセンス」は、唄モノ(歌曲集)なんかで遺憾なく発揮されまくってる人で、まぁクラシックで「シューベルトが好きなんですよね」というと、大体その辺りの歌曲集やピアノ曲なんかが好きな人が多い。

シューベルトの歌曲やピアノ曲は、優しくて儚げで、どれもいいんですよね。

ちょっと落ち着いた場所なんかに行ってシューベルトが流れていると、不思議と心が安らぎます。

「歌曲の王」とまで呼ばれていたそんなシューベルト。

ところが、彼は「交響曲を作りたい!」という気持ちをとても持っていた人でした。

理由はやはり金銭的なものもありましょうが「作曲家として生きてるからにはやはり交響曲を!」というのは、この当時の音楽家なら誰もが切実に願っていたものであったようです。

シューベルトから見たら「仕事」として依頼された歌曲や小品なんかを作りながらも、先輩であり、互いの才能をリスペクトしあえるよき「音楽仲間」であったベートーヴェンが、交響曲の大作を次々と作っては出版しているのを見て「あぁ、俺もいつかはこういう風になりたいなぁ・・・」と思っていたであろうことは想像に難しくありません。

それは、彼の作った交響曲「未完成」と言われる第8番を聴いて、その歌曲やピアノ曲とはまるで違う、狂おしいまでの感情表現の濃密さ、その中にもキラキラとまばゆく光る「儚げな美旋律」の独特の美しさに心打たれてしまうからであります。

この交響曲は、シューベルトが31歳という短い生涯のついえる直前に書いた曲です。

彼の交友関係は、それは華やかなものだったそうですが、仕事には恵まれず大変に困窮しておったようで、この曲も彼の死後10年経ってようやく譜面が出版されたという経緯があります。

「未完成」と聴くと、どうしても「未完ならではの新鮮さ」とか、そういう表現をされてしまいそうでありますが、実際に聴いてみると何が何が、隅々まで綿密な構築美によって、しっかりと完成され、その「美し過ぎて息が詰まりそうになるほどのカタルシス」に聴き手は引きずり込まれてしまうのですが、それはやはりシューベルト本人が「最後の心血を注いだ」ということの証のような気がいたしますねぇ。





カール・ベーム指揮
ベルリン・フィル交響楽団
(1963年・1966年録音)

【収録曲】
1.交響曲 第8番 ロ短調 D.759≪未完成≫ 第1楽章: Allegro moderato
2.交響曲 第8番 ロ短調 D.759≪未完成≫ 第2楽章: Andante con moto
3.交響曲 第9番 ハ長調 D.944≪ザ・グレート≫ 第1楽章: Andante-Allegro ma non troppo
4.交響曲 第9番 ハ長調 D.944≪ザ・グレート≫ 第2楽章: Andante con moto
5.交響曲 第9番 ハ長調 D.944≪ザ・グレート≫ 第3楽章: Scherzo(Allegro vivace)
6.交響曲 第9番 ハ長調 D.944≪ザ・グレート≫ 第4楽章: Allegro vivace

このアルバムは、私の大好きなシューベルト交響曲第8番、及び9番の、個人的決定盤です。

ベームの指揮は、歳と共にだんだん甘くまろやかになっているとクラシック好きには言われておりますが、この頃(70代前後と、指揮者としては全盛期)のベームの指揮はもうね、キレッキレです。ヤバいです。水も漏らさないかのような綿密で繊細な指揮と、それに応えるベルリンフィルの緩急鋭い演奏が、もうツボに入ってたまらんです。

最初に聴いた時は、正直それまで聴いてきた「シューベルトの交響曲」の印象は結構薄かったんですが、このベルム指揮の盤は、アタシの目からウロコを多分100枚ぐらい落としてくれました。





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2015年05月17日

メニューイン・イン・ジャパン1951

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クラシックのヴァイオリニストで「間違いなく巨匠」といえばのユーディ・メニューイン。

私はバルトークが好きで、メニューインを知りました。

もちろんどの作品も演奏も素晴らしく、みなぎる緊張感の中にも人間らしい情熱とか情念とかのほとばしりを感じて「すげー、カッコええ〜!」と、一人で感極まってたんです。

やがて「バルトーク好き」から階段を一歩上がって「バルトーク以外のメニューインも聴きたいなぁ…」と思うようになったその時タイミング良く再発されたのがコレ。

演目はタルティーニ、ドヴォルザーク(の、クライスラー編)、サラサーテなど「聴き易い曲」ばかりです。

SP時代の、しかもコンサート録音ですので、音質は鮮明ではないのですが、逆に「そこ」がいいんですよね。蓄音機で聴いてるような優しい憂いに溢れたヴァイオリンの音。いいなぁ…。

残念ながら今は廃盤で入手困難のようですが、再発を待ちましょう。もちろん再発されたらがっつりレビューしますんでおたのしみに♪
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2015年04月19日

ショパン 12の練習曲 作品10・作品25(ポリーニ)





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ショパン 12の練習曲 作品10・作品25

(Grammopon/ユニバーサル)
【演奏】
マウリツィオ・ポリーニ(p)

【収録曲】
1.12の練習曲 作品10 第1番 ハ長調
2.12の練習曲 作品10 第2番 イ短調
3.12の練習曲 作品10 第3番 ホ長調 ≪別れの曲≫
4.12の練習曲 作品10 第4番 嬰ハ短調
5.12の練習曲 作品10 第5番 変ト長調 ≪黒鍵≫
6.12の練習曲 作品10 第6番 変ホ短調
7.12の練習曲 作品10 第7番 ハ長調
8.12の練習曲 作品10 第8番 ヘ長調
9.12の練習曲 作品10 第9番 ヘ短調
10.12の練習曲 作品10 第10番 変イ長調
11.12の練習曲 作品10 第11番 変ホ長調
12.12の練習曲 作品10 第12番 ハ短調 ≪革命≫
13.12の練習曲 作品25 第1番 変イ長調
14.12の練習曲 作品25 第2番 ヘ短調
15.12の練習曲 作品25 第3番 ヘ長調
16.12の練習曲 作品25 第4番 イ短調
17.12の練習曲 作品25 第5番 ホ短調
18.12の練習曲 作品25 第6番 嬰ト短調
19.12の練習曲 作品25 第7番 嬰ハ短調
20.12の練習曲 作品25 第8番 変ニ長調
21.12の練習曲 作品25 第9番 変ト長調
22.12の練習曲 作品25 第10番 ロ短調
23.12の練習曲 作品25 第11番 イ短調 ≪木枯らし≫
24.12の練習曲 作品25 第12番 ハ短調


今日はあいにくの大雨。

でも、こういう日にはこういう日にふさわしい音楽がありますね。

そう、クラシック。

特にポリーニの、もう「完っ璧なピアノ」を、窓の外の激しい雨音にぶつけながらまどろむ一日はなかなかに良い日です。

マウリツィオ・ポリーニ。

1957年に若干15歳でジュネーヴ国際コンクールで2位を獲得し(この時1位だったのが、あのマルタ・アルゲリッチ!)、続いて参加して1960年のショパン・コンクールにおいて圧倒的な力量を見せ付けて優勝。

その時審査員だったルーヴィンシュタイン(ショパン弾きの大家も大家です)に「彼はここにいる我々の誰よりも上手い」と言わしめたほどの実力の持ち主。

このアルバムは、ある日クラシック好きのお客さんから

「アナタ、ショパン聴くんだったらポリーニの練習曲は絶対に聴いとかないとダメよ!あれはもう凄いんだから!!」

と、熱烈にオススメされて購入したんですが

正直「練習曲て・・・」と、クラシックに関しては完全に純粋なリスナーだった私は思いました。

でもまぁ「別れの曲」とか入ってるからまぁ聴いてみるか。

と、軽い気持ちで聴いてもうすぐに、この「音が寸分の狂いもなくピシャーッと整っている美しさ」にヤラレました。

ポリーニは、そりゃあルーヴィンシュタインも絶賛するほどの抜群のテクニック持ってますわ。これは間違いない。

しかし、その「テクニック」というのが、もうこのクラスになってくると「どんだけ指が動くか」とか「音の強弱が」とか、そんなみみっちいレベルじゃない。

今もって私は上手く言葉で言い表すことが出来ませんが、ポリーニのショパンは

「喜怒哀楽全ての感情が、出されるべき音色で無駄なく余韻豊かに、120%引き出されてる」

ショパンです。

とかく甘い演奏にされてしまいがちなショパンでありますが(そこがまたいいところでもあるんですけど)、ポリーニのこの演奏は、もう何というか「これがショパンであるということを忘れてしまうぐらいショパン」です。

もしもショパンが生きて彼の演奏を耳にしたら恐らくこう言うでしょう。

「うん、演奏は君に任せて僕は作曲に専念するよ。ヨロシク」

それぐらいのものですこれは。。。






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2015年01月05日

我が愛しのブエノスアイレス〜バレンボイム、タンゴを弾く

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我が懐かしのブエノスアイレス〜バレンボイム、タンゴを弾く〜
(ワーナー)

【収録曲】
1.わが懐かしのブエノスアイレス
2.ブエノスアイレスの夏
3.粋な娘
4.ドン・アグスティン・バルディ
5.ジプシーのタンゴ
6.ブエノスアイレスの冬
7.アケージョス・タンゴス・カンペーロス
8.アディオス・ノニーノ
9.想いのとどく日
10.ブエノスアイレスの春
11.ア・フエゴ・レント (とろ火で)
12.ブエノスアイレスの秋
13.コントラバヘアンド
14.バイレシート

《演奏》ダニエル・バレンボイム(ピアノ)、ロドルフォ・メデーロス(バンドネオン)、エクトル・コンソーレ(コントラバス)

クラシックのピアニスト/指揮者として著名なアルゼンチン生まれのダニエル・バレンボイムによるタンゴ名曲集です。

定番のピアソラに加え、カルロス・ガルデル、オラシオ・サルガンといった作曲家達の有名曲/隠れ名曲を、バレンボイム自身のピアノと、ロドルフォ・メデーロスのバンドネオン、エクトル・コンソーレのコントラバス(2人とも現代アルゼンチン・タンゴの国宝的演奏家)のトリオ編成で聴かせる「クラシック・ミーツ・タンゴ」の中でも、かなり本格的な聴き応えを感じさせる逸品であります。

バレンボイムのピアノは、クラシックではベートーヴェン、モーツァルトから、ショパン、ラヴェル、バルトークまでに至るまでの幅広いレパートリーを、いずれも情感タップリとドラマチックに歌い上げる演奏で高い評価を得ておりますが、生まれ故郷アルゼンチンのタンゴは、完全に血肉と化していますね。

原曲の持つ哀感と情熱に従うまま、余計な装飾をせずスマートに仕上げる手腕は見事(!)の一言に尽きます。これだけしっかりと聴き応えを感じさせつつ、アクを感じさせずに聴かせるバレンボイムのセンス最高です。

「インストでイイ感じのを聴きたいけど、ジャズでもクラシックでもないのよねぇ・・・」と、お悩みの方には特にオススメです。

何と言ってもこの内容で音質も良好なのに、税込みで¥1000切るという、すこぶる良心的なプライスがまた、いいじゃありませんか♪






Daniel Barenboim - Otoño Porteño
(おなじみピアソラの名曲「ブエノスアイレスの秋」)

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2014年12月20日

J.S.バッハ マタイ受難曲(3CD)

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J.S.バッハ マタイ受難曲(全曲 3CD)
(アルヒーフ/グラモフォン)

【演奏】
カール・リヒター(指揮)
ミュンヘン・バッハ管弦楽団&合唱団
エルンスト・ヘフリガー(福音史家、アリア:テノール)
キート・エンゲン(イエス:バス)
アントニー・ファーベルク(第1の女、ピラトの妻:ソプラノ)
マックス・プレープストル(ユダ、ペテロ、ピラト、大祭司:バス)
イルムガルト・ゼーフリート(アリア:ソプラノ)
ヘルタ・テッパー(アリア、第2の女:アルト)
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(アリア:バス)
ミュンヘン少年合唱団

【収録曲】
(Disc-1)
1.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ベタニヤの香油(マタイによる福音書 第26章1節-13節) 1.合唱(合唱第I群/第II群):来たれ、娘たちよ、われと供に嘆け
2.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ベタニヤの香油(マタイによる福音書 第26章1節-13節) 2.レチタティーヴォ(福音史家、イエス):イエスこれらの言をみな語り終えしのち
3.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ベタニヤの香油(マタイによる福音書 第26章1節-13節) 3.コラール(合唱第I群/第II群):心より尊びまつるイエスよ、汝いかなる罪を犯せるとて
4.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ベタニヤの香油(マタイによる福音書 第26章1節-13節) 4.レチタティーヴォ(福音史家):そのとき祭司長と律法学者ならびに
5.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ベタニヤの香油(マタイによる福音書 第26章1節-13節) 5.合唱(合唱第I群/第II群):しかり、祭りのあいだは
6.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ベタニヤの香油(マタイによる福音書 第26章1節-13節) 6.レチタティーヴォ(福音史家):イエス、ベタニヤにて
7.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ベタニヤの香油(マタイによる福音書 第26章1節-13節) 7.合唱(合唱第I群):なにゆえにかかる濫費をなすか?
8.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ベタニヤの香油(マタイによる福音書 第26章1節-13節) 8.レチタティーヴォ(福音史家、イエス):イエスこれを知りて
9.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ベタニヤの香油(マタイによる福音書 第26章1節-13節) 9.レチタティーヴォ(アルト):汝、とうとき救い主のみきよ
10.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ベタニヤの香油(マタイによる福音書 第26章1節-13節) 10.アリア(アルト):悔いの悲しみは
11.マタイ受難曲 BWV244 第I部 晩餐(マタイによる福音書 第26章14節-35節) 11.レチタティーヴォ(福音史家、ユダ):そのとき、十二弟子のひとりにて
12.マタイ受難曲 BWV244 第I部 晩餐(マタイによる福音書 第26章14節-35節) 12.アリア(ソプラノ):血を流せ、わが心よ!
13.マタイ受難曲 BWV244 第I部 晩餐(マタイによる福音書 第26章14節-35節) 13.レチタティーヴォ(福音史家):種入れぬパンの祭りの初めの日
14.マタイ受難曲 BWV244 第I部 晩餐(マタイによる福音書 第26章14節-35節) 14.合唱(合唱第I群):いずこにてわれらが、過越の食を守るための備えを
15.マタイ受難曲 BWV244 第I部 晩餐(マタイによる福音書 第26章14節-35節) 15.レチタティーヴォ(福音史家、イエス、合唱第I群):イエスに言いたもう/都に行き
16.マタイ受難曲 BWV244 第I部 晩餐(マタイによる福音書 第26章14節-35節) 16.コラール(合唱第I群/第II群):われなり、われこそ償いに
17.マタイ受難曲 BWV244 第I部 晩餐(マタイによる福音書 第26章14節-35節) 17.レチタティーヴォ(福音史家、イエス、ユダ):イエス答えて言いたもう
18.マタイ受難曲 BWV244 第I部 晩餐(マタイによる福音書 第26章14節-35節) 18.レチタティーヴォ(ソプラノ):よしやわが心は涙のまにまに漂い
19.マタイ受難曲 BWV244 第I部 晩餐(マタイによる福音書 第26章14節-35節) 19.アリア(ソプラノ):われは汝に心を捧げん
20.マタイ受難曲 BWV244 第I部 晩餐(マタイによる福音書 第26章14節-35節) 20.レチタティーヴォ(福音史家、イエス):彼ら讃美を歌いてのち
21.マタイ受難曲 BWV244 第I部 晩餐(マタイによる福音書 第26章14節-35節) 21.コラール(合唱第I群/第II群):われを知りたまえ、わが守りよ
22.マタイ受難曲 BWV244 第I部 晩餐(マタイによる福音書 第26章14節-35節) 22.レチタティーヴォ(福音史家、ペトロ、イエス):ペテロ答えて言う
23.マタイ受難曲 BWV244 第I部 晩餐(マタイによる福音書 第26章14節-35節) 23.コラール(合唱第I群/第II群):われはここなる汝のみもとに留まらん
24.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ゲッセマネの祈り(マタイによる福音書 第26章36節-56節) 24.レチタティーヴォ(福音史家、イエス):ここにイエス彼らと共に
25.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ゲッセマネの祈り(マタイによる福音書 第26章36節-56節) 25.レチタティーヴォとコラール(テノール、合唱第II群):ああ痛まし!さいなまれし心ここにうち震う
26.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ゲッセマネの祈り(マタイによる福音書 第26章36節-56節) 26.アリア(テノール、合唱第II群):われはわがイエスのもとに目覚めおらん
27.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ゲッセマネの祈り(マタイによる福音書 第26章36節-56節) 27.レチタティーヴォ(福音史家、イエス):少し進み入りて
28.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ゲッセマネの祈り(マタイによる福音書 第26章36節-56節) 28.レチタティーヴォ(バス):救い主 み父の前にひれ伏したもう
29.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ゲッセマネの祈り(マタイによる福音書 第26章36節-56節) 29.アリア(バス):われは欣びて身をかがめ

(Disc-2)
1.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ゲッセマネの祈り(マタイによる福音書 第26章36節-56節) 30.レチタティーヴォ(福音史家、イエス):弟子たちのもとに来たり
2.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ゲッセマネの祈り(マタイによる福音書 第26章36節-56節) 31.コラール(合唱第I群/第II群):わが神の御心のままに、常に成らせたまえ
3.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ゲッセマネの祈り(マタイによる福音書 第26章36節-56節) 32.レチタティーヴォ(福音史家、イエス、ユダ):また来たりて見たもうに、彼ら眠りおれり
4.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ゲッセマネの祈り(マタイによる福音書 第26章36節-56節) 33.二重唱アリアと合唱(ソプラノ、アルト、合唱第I群/第II群):かくてわがイエスはいまや捕らわれた
5.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ゲッセマネの祈り(マタイによる福音書 第26章36節-56節) 34.レチタティーヴォ(福音史家、イエス):見よ、イエスと共にありし者のひとり
6.マタイ受難曲 BWV244 第I部 ゲッセマネの祈り(マタイによる福音書 第26章36節-56節) 35.コラール(合唱第I群/第II群):人よ、汝の大いなる罪を悲しめ
7.マタイ受難曲 BWV244 第II部 偽証(マタイによる福音書 第26章57節-63節) 36.アリアと合唱(アルト、合唱第II群):ああ、いまやわがイエスは連れさられぬ!
8.マタイ受難曲 BWV244 第II部 偽証(マタイによる福音書 第26章57節-63節) 37.レチタティーヴォ(福音史家):イエスを捕えたる者ども
9.マタイ受難曲 BWV244 第II部 偽証(マタイによる福音書 第26章57節-63節) 38.コラール(合唱第I群/第II群):世はわれに欺き仕掛けぬ
10.マタイ受難曲 BWV244 第II部 偽証(マタイによる福音書 第26章57節-63節) 39.レチタティーヴォ(福音史家、証人、大祭司):また多くの偽証者ら立ち出でたれども
11.マタイ受難曲 BWV244 第II部 偽証(マタイによる福音書 第26章57節-63節) 40.レチタティーヴォ(テノール):わがイエスは嘘いつわりの証しにも黙したもう
12.マタイ受難曲 BWV244 第II部 偽証(マタイによる福音書 第26章57節-63節) 41.アリア(テノール):忍べよ、忍べよ!偽りの舌われを刺すとき
13.マタイ受難曲 BWV244 第II部 大祭司とピラトの審問(マタイによる福音書 第26章63節-75節、第27章1節-14節) 42.レチタティーヴォ(福音史家、大祭司、イエス、合唱第I群/第II群):大
14.マタイ受難曲 BWV244 第II部 大祭司とピラトの審問(マタイによる福音書 第26章63節-75節、第27章1節-14節) 43.レチタティーヴォ(福音史家、合唱第I群/第II群):ここに彼らイエスの
15.マタイ受難曲 BWV244 第II部 大祭司とピラトの審問(マタイによる福音書 第26章63節-75節、第27章1節-14節) 44.コラール(合唱第I群/第II群):たれぞ汝をばかく打ちたるか
16.マタイ受難曲 BWV244 第II部 大祭司とピラトの審問(マタイによる福音書 第26章63節-75節、第27章1節-14節) 45.レチタティーヴォ(福音史家、第1の下女、ペテロ、第2の下女):さてペ
17.マタイ受難曲 BWV244 第II部 大祭司とピラトの審問(マタイによる福音書 第26章63節-75節、第27章1節-14節) 46.合唱とレチタティーヴォ(合唱第II群、福音史家、ペテロ):たしかに汝も
18.マタイ受難曲 BWV244 第II部 大祭司とピラトの審問(マタイによる福音書 第26章63節-75節、第27章1節-14節) 47.アリア(アルト):憐れみたまえ、わが神よ
19.マタイ受難曲 BWV244 第II部 大祭司とピラトの審問(マタイによる福音書 第26章63節-75節、第27章1節-14節) 48.コラール(合唱第I群/第II群):たとえわれ汝より離れ出ずるとも
20.マタイ受難曲 BWV244 第II部 大祭司とピラトの審問(マタイによる福音書 第26章63節-75節、第27章1節-14節) 49.レチタティーヴォ(福音史家、ユダ、合唱第I群/第II群):夜明けになり
21.マタイ受難曲 BWV244 第II部 大祭司とピラトの審問(マタイによる福音書 第26章63節-75節、第27章1節-14節) 50.レチタティーヴォ(福音史家、祭司長たち):ユダその銀貨を神殿に投げ込
22.マタイ受難曲 BWV244 第II部 大祭司とピラトの審問(マタイによる福音書 第26章63節-75節、第27章1節-14節) 51.アリア(バス):われに返せ、わがイエスをば!
23.マタイ受難曲 BWV244 第II部 大祭司とピラトの審問(マタイによる福音書 第26章63節-75節、第27章1節-14節) 52.レチタティーヴォ(福音史家、ピラト、イエス):かくて相議り
24.マタイ受難曲 BWV244 第II部 大祭司とピラトの審問(マタイによる福音書 第26章63節-75節、第27章1節-14節) 53.コラール(合唱第I群/第II群):汝の行くべき道と
25.マタイ受難曲 BWV244 第II部 イエスの引き渡しと鞭打ち(マタイによる福音書 第27章15節-30節) 54.レチタティーヴォ(福音史家、ピラト、ピラトの妻、合唱第I群/第II群):さて祭の時に、総
26.マタイ受難曲 BWV244 第II部 イエスの引き渡しと鞭打ち(マタイによる福音書 第27章15節-30節) 55.コラール(合唱第I群/第II群):さても驚くべし この刑罰!

(Disc-3)
1.マタイ受難曲 BWV244 第II部 イエスの引き渡しと鞭打ち(マタイによる福音書 第27章15節-30節) 56.レチタティーヴォ(福音史家、ピラト):総督言う
2.マタイ受難曲 BWV244 第II部 イエスの引き渡しと鞭打ち(マタイによる福音書 第27章15節-30節) 57.レチタティーヴォ(ソプラノ):彼らは我ら総ての者の為に善き事をなせり
3.マタイ受難曲 BWV244 第II部 イエスの引き渡しと鞭打ち(マタイによる福音書 第27章15節-30節) 58.アリア(ソプラノ):愛よりしてわが救い主は死にたまわんとす
4.マタイ受難曲 BWV244 第II部 イエスの引き渡しと鞭打ち(マタイによる福音書 第27章15節-30節) 59.レチタティーヴォ(福音史家、ピラト、合唱第I群/第II群):彼らますます声を大にして叫び
5.マタイ受難曲 BWV244 第II部 イエスの引き渡しと鞭打ち(マタイによる福音書 第27章15節-30節) 60.レチタティーヴォ(アルト):神よ、憐れみたまえ!
6.マタイ受難曲 BWV244 第II部 イエスの引き渡しと鞭打ち(マタイによる福音書 第27章15節-30節) 61.アリア(アルト):わが頬の涙
7.マタイ受難曲 BWV244 第II部 イエスの引き渡しと鞭打ち(マタイによる福音書 第27章15節-30節) 62.レチタティーヴォ(福音史家、合唱第I群/第II群):ここに総督の兵卒ども
8.マタイ受難曲 BWV244 第II部 イエスの引き渡しと鞭打ち(マタイによる福音書 第27章15節-30節) 63.コラール(合唱第I群/第II群):ああ、血と傷にまみれし御首
9.マタイ受難曲 BWV244 第II部 十字架(マタイによる福音書 第27章31節-54節) 64.レチタティーヴォ(福音史家):かく嘲弄してのち
10.マタイ受難曲 BWV244 第II部 十字架(マタイによる福音書 第27章31節-54節) 65.レチタティーヴォ(バス):しかり!まことにわれらがうちなる血肉は
11.マタイ受難曲 BWV244 第II部 十字架(マタイによる福音書 第27章31節-54節) 66.アリア(バス):来たれ、甘き十字架
12.マタイ受難曲 BWV244 第II部 十字架(マタイによる福音書 第27章31節-54節) 67.レチタティーヴォ(福音史家、合唱第I群/第II群):かくてゴルゴタという所
13.マタイ受難曲 BWV244 第II部 十字架(マタイによる福音書 第27章31節-54節) 68.レチタティーヴォ(福音史家):共に十字架につけられたる強殺者どもも
14.マタイ受難曲 BWV244 第II部 十字架(マタイによる福音書 第27章31節-54節) 69.レチタティーヴォ(アルト):ああゴルゴタよ
15.マタイ受難曲 BWV244 第II部 十字架(マタイによる福音書 第27章31節-54節) 70.アリアと合唱(アルト、合唱第II群):見よ、イエスはわれらを抱かんとて
16.マタイ受難曲 BWV244 第II部 十字架(マタイによる福音書 第27章31節-54節) 71.レチタティーヴォ(福音史家、イエス、合唱第I群):昼の十二時より
17.マタイ受難曲 BWV244 第II部 十字架(マタイによる福音書 第27章31節-54節) 72.コラール(合唱第I群/第II群):いつの日かわれ去り逝くとき
18.マタイ受難曲 BWV244 第II部 十字架(マタイによる福音書 第27章31節-54節) 73.レチタティーヴォ(福音史家、イエス、合唱第I群):見よ、そのとき神殿の幕 マタイ受難曲 BWV244 第
19.マタイ受難曲 BWV244 第II部 埋葬(マタイによる福音書 第27章55節-66節) 74.レチタティーヴォ(バス):夕べ日涼しくなりしころに
20.マタイ受難曲 BWV244 第II部 埋葬(マタイによる福音書 第27章55節-66節) 75.アリア(バス):わが心よ、おのれを潔めよ
21.マタイ受難曲 BWV244 第II部 埋葬(マタイによる福音書 第27章55節-66節) 76.レチタティーヴォ(福音史家、合唱第I群/第II群、ピラト):ヨセフみ体を受け取りて
22.マタイ受難曲 BWV244 第II部 埋葬(マタイによる福音書 第27章55節-66節) 77.レチタティーヴォ(ソプラノ、アルト、テノール、バス、合唱第II群):いまや主は憩いの床に安置されぬ
23.マタイ受難曲 BWV244 第II部 埋葬(マタイによる福音書 第27章55節-66節) 78.終結合唱(合唱第I群/第II群):われら涙流しつつひざまずき


大作曲家、バッハがその持てる才能と技法の全てを聖書(「マタイによる福音書:イエス・キリストの受難」)の物語という、壮大な世界を描いたとされる、屈指の名曲として有名です。

キリスト者でない私が言うのもアレなんですが、この楽曲から伝わってくる、何とも壮絶な気迫と対になった荘厳さは、とても人間が作曲したものとは思えぬほどのものであり、聴く毎に胸が激しく締め付けられる。聴いてるその時は苦しくて苦しくて、もう胸がどうにかなってしまいそうなほど揺さぶられて堪らないのですが、不思議ですよね、ずーっと聴いていたくなってくる音楽です。

宮廷音楽家として、または教会音楽家として活動していたバッハは、キリスト教徒として「イエス・キリスト」という人を、聖書の通り「神」として深く信仰していたのは、これはもう紛れもない事実なんでしょうが、その前に天才的な1人の音楽家、或いは作家として、自分が音楽を捧げる「神」というものを、もっともっと大きなスケールで、宗教とかそういったものを超越した存在として捉え、それを音楽で具象化しようとしていたのかもしれません(だからバッハは「宇宙」なんですってば!)。

で「マタイ受難曲」です。

聖書を解説書として読めばより深く「物語」として楽曲の世界観(いや、宇宙観)に心を溶け込ませることが出来るのですが、単純に「音楽」として聴いても、コレ以上迫真に迫る荘厳なものを私は他に知りません。

そう感じているのは、現在の演奏家達も同じのようで、この「マタイ受難曲」は、それこそ色んな指揮者やオーケストラによる色んなバージョンが出ており、聴く人はカタログを見て、音を耳にする前に、その膨大なカタログを見て悩ましく思うかも知れません。

個人的にオススメはいっぱいあるのですが、「マタイ受難曲を一生モノの大切な音楽として付き合って行こう
」という方には、まず、カール・リヒター指揮の、この全曲集をオススメします。

1958年録音。クラシックとしては世界で初めてのステレオ全曲録音という録音の意義深さや「レコード芸術」投票では「20世紀のクラシックの名盤第3位」という評判もさることながら、まるで演奏の隅々にまで指揮者アール・リヒターの情熱が憑依したかのような神がかった名演は「決定版」と評されて、発売から50年以上経った現在でも驚異的なロングセラーを続けております。

音質も58年のものとは思えないリアリティと透明さがあり、SHM-CDでのリマスタリング効果が、最高に良い意味で働いた盤ともいえるでしょう。






Bach - St. Matthew Passion BWV 244 (Karl Richter, 1971) - 1/22
(こちらは1971年の演奏。この覆いかぶさってくる荘厳さに息を飲むばかりです。。。)


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