ディープなコラム こちらにも書いてます♪

2017年02月16日

シャッグスと夢と希望


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「音楽は人間に夢と希望を与えるものです」

という言葉について思う時、私はいつもシャッグスのことを考えます。

アメリカの田舎の3人姉妹が、ステージパパのアイディアでバンドを結成し、カーペンターズなどのポピュラーソングを歌う

といえば聞こえはいいけど、この姉妹は楽器が下手というよりも演奏のセンスが、控え目に言って絶望的にないのです。

コードは弾けてなくて音はハズレまくっていてリズムはバラバラ。ハッキリ言って音楽的には

「よくこれでレコード出したな、いや、世に出しちゃいかん演奏だろこれ」

なのですが、彼女達は音楽が本当に好きで、心から楽しんでやっているのを聴くといつのまにか

「あぁ、音楽っていいな・・・」

になってしまうから不思議です。

いや、音楽ってそういうものだよね、と。





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2017年02月14日

阿部薫・吉沢元治 北(NORD)

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阿部薫・吉沢元治/北(NORD)
(コジマ録音/ALMレコード)

阿部薫を聴いていると、その研ぎ澄まされた「そのものな音」の衝撃と音色の美しさに、もう完全に憑り付かれたような状態になってしまいます。

最初に惹かれたのは「日本のフリージャズ演奏家」という紹介を目にしたから、だったとは思いますが、それから20年以上経ってもまだ「阿部薫を聴く」という行為には、アタシにとっては何かこう究極に特別の”何か”と激しく向き合う行為。

耳にしてメロディを覚え「あぁなるほどね」と納得して腑に落ちる音楽も多い中、阿部薫の音楽は、その「あぁなるほどね」の一切をコチラに与えてくれません。

元よりフリージャズは、コードやスケールから逸脱した、いわば「腑に落ちることを拒絶する音楽」じゃないかとお思いの方も多くいらっしゃると思いますし、事実半分ぐらいその通りだったりするんですが、アタシは阿部薫を聴いてきて、それまで後期コルトレーン、アルバート・アイラー、アーチー・シェップと海外のフリージャズ系アーティストの音源をむさぼるように聴いてきた意味のようなものがピタッとピントが合うように理解したんです。

それはつまり

「フリーな表現って、もしかしてコードやスケール、つまり音楽的な調制の中から美旋律を引き出すためにあるんじゃあないか」

と。

「むちゃくちゃにやる」「ぶっこわす」だけがフリーじゃない。むしろ壊した”後”が問題なのだと。アタシの愛する真性の即興演奏家達は、歌詞より語るそのサウンドで、ことごとく語りかけてきます。

阿部薫を聴きましょう。



【パーソネル】
阿部薫(as)
吉沢元治(b,cello)

【収録曲】
1.DUO IMPROVISATION NO.1 (ALTO SAX, BASS)
2.DUO IMPROVISATION NO.2 (ALTO SAX, CELLO)
3.DUO IMPROVISATION NO.3 (ALTO SAX, BASS)

この「北(NORD)」は、先日ご紹介した「なしくずしの死」の続編ともいえるもので、音源は入間市民会館(@A)と、青山タワーホールコンサート「なしくずしの死」(B)と同じものを使っておりますが、どの曲も吉沢元治のベース・チェロが演奏に参加したデュオの演奏であります。

吉沢元治という人は、戦後日本のジャズの第一世代の大ベテランで、スウィングからモダンの、いわばジャズの”正統”の分野からキャリアをスタートさせ、表現の更なる深みを探究するためにフリー・ジャズやソロ・ベースによる即興演奏へと表現を大きくシフトさせた人です。

阿部薫の演奏というのは「1年365日演奏を続けるべきだ」という彼の言葉にもあるように、常に限界を目指し、それを打破すべく、マウスピースに渾身の息を吐くような壮絶なものでした。

その姿勢は「演奏」というより「闘争」と言ってもいいものでしょう。

故に共演者に対しても大体容赦なく捨て身で挑発し、ぶつかり合い、どちらが先にくたばるか、ぐらいの”戦闘”に引きずり込むようなものでしたし、実際この姿勢あればこその阿部薫の音楽だとアタシは思います。

ところがここで聴かれる吉沢元治との演奏は、互いに絶頂に近い緊張感を保ちつつ、音楽的には非常にあやういバランスで寄り添っている、美しい美しいデュオローグです。

もちろん即興演奏に本気で全てを懸けている2人の演奏には一切妥協はありません。

阿部の鋭利な刃物のようなアルトが、フレーズを鋭く尖らせながら空間に放たれると、吉沢のベースが、指弾きも弓弾きも駆使して、その音が最も効果的にライヴ会場に響くようなフレーズをサッと弾き、ピタッと音を止めて余韻を引き伸ばす。それに対して阿部が更に断片的だけれどもメロディアスなフレーズで斬り込めば、ベースは今度はそれに呼応するかのように新しいメロディを紡いでゆく。

吉沢の確かな技量と”勘”そして何より即興演奏だからこそ、ひとつひとつの音を丁寧に紡いでいる深い優しさに、阿部のサックスも自然と”引き”を覚えてメロディと余韻の両方を響かせ、聴かす。そんな演奏が終始このアルバムから流れてきます。

言っときますが阿部のサックスも吉沢のベースとチェロも、いわゆる「音楽理論的なお約束」からは大きく逸脱した表現です。でも、その二人の綿密な対話からは、ポップなものとはまるで別の意味合いを持つ”うた”が、やっぱり生まれているように思えます。

阿部薫の作品はどれも「単なるイカレ野郎のムチャクチャ」ではなくて、刺激的な”キレキレ”を常に上回る”美”の部分に裏付けられた狂おしさがありますが、特にこの吉沢元治とのデュオローグには、言葉や旋律にならない音を拾い集めて鳴り響かせたかのような美しさを感じます。






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2017年02月13日

清水富美加 芸能界引退?


ふ〜む、アタシは普段テレビ見ないし、芸能とスポーツは特に疎いんですが、清水富美加という女優さんは結構好きなんですよね。

役者さんを見るときは、とりあえず「目」を見るようにしています。

目が特徴的だったら、顔も覚えます。

目を覚えたら顔も覚えます。

で、清水富美加という人は、珍しくアタシが一発で顔を覚えた役者さんでした。

正直それ以上のことは知らんですが、何だか悩んだり揉めたり、ややこしそうですなぁ・・・。







体調不良で少し更新休んでおりました、明日から音楽記事復活します。



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2017年02月10日

阿部薫 なしくずしの死

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阿部薫/なしくずしの死
(コジマ録音/ALM Record)

昨日今日と、ちょいと低血圧で頭がフラフラして体調がよろしくありません。

こんな時に聴く音楽は、あー、何かこうまったりしてて、じっくり聴くとかいうよりは、余り考えないで聴けるBGM的なやつがいいかもなぁ・・・などと頭は考えておったのですが、ボーッとする頭でフラフラと選んでいたのは、そういった「耳に心地良いだけの音楽」とは間逆の阿部薫。

そう、阿部薫。

知らない人は全然知らない、けど、彼の「壮絶な美」としか言いようのない演奏を一度聴いた人はきっと忘れることはできない”特別中の特別”を持つ表現者です。

阿部薫は”一応”ジャズの文脈で語られる人です。

確かに彼が生前に暴れまわった場所は主にジャズ喫茶のステージで、ビリー・ホリディ、エリック・ドルフィーに決定的な衝撃を受け、アルト・サックスを手にしております。

しかし、彼が楽器を通して内なるギリギリの世界から放つ音は、いわゆるカギカッコ付きの「ジャズ」というものを突き破って聴く人の心に直接突き刺さります。

でもって”一応”サックス奏者と言われております。

先も言ったように、阿部薫はアルト・サックスを武器に、ジャズの世界に単身斬り込みをかけましたが「闘争に手段は選ばない」とばかりに、アルト・サックス、バス・クラリネット、ソプラノ・サックス、ソプラニーノ・サックス、ハーモニカ、ピアノ、ギター、尺八など、様々な楽器を扱うマルチ・プレイヤーなのですが、彼の出す音は「色んな楽器を器用に使ってカラフルな音を時代に出す」とかいうのとは間逆で、様々な楽器を使っても、することはただひとつ「命を懸けてソイツから最も美しい音を出すこと」でありました。


阿部薫の演奏は、完全即興のものがほとんどで、いわゆる"フリージャズ"として語られることが多いです。

しかも、彼は「無伴奏ソロ」つまり他の楽器をバックに付けず、扱う楽器ひとつだけを手に、完全即興に挑むことがライヴやレコーディングでは多かった人でした。

故に阿部薫の演奏は、音が炸裂し、鳴り響いている時と、完全に無音になる時の、異常な緊迫感に満ち溢れています。

苦しいといえば大変に苦しい、そして聴き手にも、一切の妥協や甘えを許さない、非常に厳しい音楽だと言えるかも知れません。




【パーソネル】
阿部薫(as,ss)

(Disc-1)
1.Alto Improvisation No.1
2.Alto Improvisation No.2

(Disc-2)
1.Soprano Improvisation No.1
2.Alto Improvisation No.4 part 1
3.Alto Improvisation No.4 part 2
4.Soprano Improvisation No.2


アルバムを聴いてみましょう。

若くして亡くなったこともあり、生前に発売されたアルバムはとにかく少ない阿部薫ですが、その中でも特に壮絶なソロ・パフォーマンスを収めたライヴとして有名な「なしくずしの死」という作品があります。

このアルバムは1975年、「なしくずしの死コンサート」として、青山タワーホールで行われた演奏(2曲)と、入間市民会館で収録された音源(4曲)が2枚のCDにまとめられております。

「なしくずしの死」とは、阿部薫(そしてコンサート・プロデューサーの)が愛読していたルイ・フェルディナン・セリーヌの小説のタイトルです。

セリーヌもまた、人間の本質を鋭くえぐった稀代の作家ですが、これについて書き出すと止まらなくなりますのでここでは割愛。

演奏は、そのセリーヌの「なしくずしの死」の朗読(フランス語)のアナウンスから始まります。

朗読の声が激しくなってフェイドアウトする、その後に生じる一瞬の静寂を切り裂くアルトの咆哮。

高く細く、鋭い音が、キリキリと空間を軋ませながら、場の空気をあっという間に塗り替えます。

1曲目はそれから20分以上、アルト・サックスが絶妙と嗚咽を激しく繰り返します。

や、阿部薫はどの曲もどの演奏も、大体このパターンなのですが、そうとは分かっていても、どの曲どの演奏の、どの瞬間も聴き逃すまいと、必然的に没入してしまいます。

いや、阿部薫の演奏というのは、知らず知らず聴き手をそのような心境にさせてしまう。それだけ強い磁場を持つ演奏なのです。

いきなり喉元にギラギラした刃を突き立てられているかのような、それは厳しい表現行為です。しかしその刃の透き通る妖しい美しさを、脳裏に同時に刻み付ける。

そう、阿部薫の即興演奏は、フリーキーでアナーキーで、場合によってはジャズという音楽にも背を向けているようにも思えます。フリージャズでそこまで思わせてくれる人って、実はあんまりいません。

でも、じゃあ音楽としてはどうか?と問えば、阿部薫が、グチャグチャに破壊して、氷の瓦礫を山と築くこの音楽は、純粋に美しい。

何というか、ジャズというひとつのジャンルには背を向けているかも知れないけれど、その裁断されたメロディの中には、あらゆる「うた」が生きております。

ジャズ、シャンソン、そしてよく言われる歌謡曲やジンタ、童謡などの、日本人の心の奥底に刻まれている、哀しく懐かしい「うた」の感触が、彼のフリーフォームなはずの演奏からは、ヘタなポップスなんかより全然リアルに感じます。

そこは彼がソプラノで吹いているDisc-2の1曲目を聴いてみてください。

これ、聴いてる人の内側の原風景を、外側から切り込み入れて映し出す大変ヤバイ曲(演奏)です。

今日は一日中阿部薫を聴いていましたが(実はメインで聴いていたのはこのアルバムではなかったのですが、そんなことはこの際関係ない)、ええ、阿部薫、常にギリギリのところで身を削ってギリギリの音を出していた人です。

彼の音楽は、そんな「ギリギリ」だから切実に心に響くし、フリーフォームだから余計に、定型化されている音楽より、そのコアにある「うた」の部分が美しく輝いているのです。


とか何とか言っても、世の中には「阿部薫?なにそれ」な人の方がほとんどだと思います。

願わくば一人でも多くの人が、この残酷なまでの「うた」の美しさに満ち溢れた表現に出会い、そして撃ち抜かれますように。



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『音のソムリエ 高良俊礼の音楽コラム』

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2017年02月08日

至高のおつまみ 中華いか山菜

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イカをメインに、海鮮と山菜(ワラビ、キクラゲ、メンマ、等)をたっぷりまぶし、コイツを唐辛子や生姜、そしてたっぷりのゴマであえた珍味中の珍味🎵

ピリッとした香辛料の刺激と、イカがたっぷり含むアミノ酸成分から滲む濃厚な旨味。

これ、好きな人にはたまらんのですよ。

風味としょっぱさが立っているので、おかずというよりはビール、焼酎、辛口の日本酒のおつまみに最高です。

アタシは呑めないのですが、ある酒呑みいわく「至高のおつまみ」というのは何かわかります。



↓コチラ沖縄産(1kg入り×5袋)も美味いらしいです。

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